♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

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zoom RSS 永遠の炎、愛の源〜BWV34 + 三位一体節後第23日曜(BWV52、139他)

<<   作成日時 : 2006/11/19 02:51   >>

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 BWV34「おお、永遠の炎、愛の源よ」のパロディ関係についてのご質問がありました。

 BWV34は、BWV140BWV82などとも並ぶようなカンタータの最高峰、名作中の名作。
 実は、たまたま、わたしが最も好きなカンタータの一つでもあります。
 でも、これまでかんたんにしか、ふれていませんでした。
 ちょうどよい機会なので、パロディ関係を中心に、ちょっと書かせていただきます。

 BWV34は、まとまったものとしては、現存する最後のカンタータです。
最後の(「バッハのカンタータは?その2」参照)
 おそらく1747年ごろ、バッハ本人、あるいは息子のフリーデマンによって初演。
 バッハは1750年に亡くなりますので、もう亡くなる間際の最晩年ということになり、それだけでも貴重なものです。
 ただし、これは新作ではなく、ほとんど全曲が、1927年頃の結婚カンタータ(BWV34a)からのパロディです。
 また、この結婚カンタータ自体が、ケーテン時代の何らかの世俗曲のパロディである可能性もあります。

 若い頃の、生き生きとした世俗曲を、晩年の神業とも言える技法で宗教曲にまとめあげた、という、最高のパターンなわけですね。
「カンタータの山の宝さがし・その2」参照)

 BWV34aは、部分的にしか残されていませんが、同名の7楽章からなるカンタータで、バッハはそのうちの3つの楽章を、歌詞を変えて、(しかもほんの少しだけ)使っています。
 = 冒頭合唱、アルトアリア、終結合唱。

 間にはさまれた2曲のレチタティーボは、なんと、新作。
 旧作の歌詞と音楽にある程度基づいているため、修正と言ったほうがよいかもしれません。
 ただし、一応、新作は新作、
 どのような成立過程であろうと、この時期のバッハが作曲したものは、それだけでかけがえのない宝物です。

 このカンタータは、聖霊降臨節のもの。
 冒頭楽章などを聴いていると、イエス・キリストが約束した聖霊の炎が、世界の隅々にまで次々と灯ってゆく様子が目に浮かぶようです。
 そして、第3曲アリアの、世界全体を包み込むようなやさしさ。

 バッハは、亡くなる寸前に、
 特定のカップルのための愛の音楽を、ほんの少し手を加えただけで、全人類的規模の愛の音楽に変容させてしまった、というわけです。

 聖霊降臨節は、大切な祭日ですが、
 クリスマスやイースターとちがい、クリスチャンでないと、なかなか実感できないものです。
 でも、この音楽のおかげで、わたしなどにも、「聖霊が降ってくる」ということが、何となくイメージできるような気がします。


  *    *    *


 さて、今日(11月19日)は、三位一体節後第23日曜日。

 福音書にある、「皇帝のものは皇帝のもとへ、神のものは神のもとへ」というのがテーマ。
 よくわかりませんが、信仰と、俗世界の様々なことは別なのだ、ということでしょうか?


 コラール・カンタータ(第2年巻)は、BWV139
 のびのび+ほんわかとした合唱で始まるとてもよい曲ですが、コラールの取りあつかい等、書くのがむずかしいので、またあらためて。


 おすすめは、4年目のBWV52
 シンフォニアは、おなじみブランデンブルク協奏曲です。
 ブランデンブルク協奏曲No.1、BWV1046aの第1楽章と同一楽曲。
 ただし、このaというのがミソで、いつもわたしたちが聴いているのとは多少異なる旧稿が聴けるわけです。
「カンタータの山の宝さがし・その1」参照)

 また、この曲は、BWV51のカゲにかくれがちですが、ソプラノのソロのための美しいカンタータでもあります。


 あとは、初期のBWV163
 この曲も、バス・アリアやデュエット・アリアなど、特徴的で、とても美しい佳曲です。

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聖霊は降りぬ。バッハ カンタータ第34番《ああ永遠の炎、愛のみなもと》/コープマン
バッハの明るく華やかな面が濃縮された佳品。 ...続きを見る
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2011/06/12 21:28

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
以前、197番について質問した者です。
あの節はありがとうございました!
奇跡的に、レオンハルト、アーノンクール盤で見つけることが
出来ました。全集の10巻だけを取り敢えず購入しました。
本当にありがとうございました。
tenshin-ranko
2006/11/19 22:51
 よかったですね。
 10巻というと、180番台くらいからでしょうか。
 180や198、199などはよく知られた名曲ですが、
 初夏の精霊降臨節の184(これもケーテンの世俗カンタータが原曲です)や、後期の192など、どうして全集以外の録音がないんだろう、と不思議に思ってしまうくらいよい曲です。
 また、187の第5曲や、188の第2曲なども、バッハを代表するような名アリアだと思います。
 あと、195から197までは、(もしかしたら上記192も)みんな結婚礼拝用のものなので、ひときわ華やかな感じですね。
 ゆっくりお聴きになって、ぜひお気に入りの曲を見つけてください。
 感想や、疑問などありましたら、また、気軽に書き込んでくださるとうれしいです。
 では。
Nora
2006/11/20 15:40

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