♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

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zoom RSS シメオンの涙〜マリアの潔めの祝日 【潔めの祝日・カンタータ一覧】+復活節前第9日曜(BWV84他) 

<<   作成日時 : 2007/01/31 23:34   >>

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 2月2日(金)は、マリアの潔めの祝日。
 この日は、わたしたち、カンタータ・ファンにとって、特別な祝日です。

 マリアがらみの祝日になると、なぜかバッハは異様にはりきる、ということは以前書いたとおりですが、中でもこの祝日の場合、気合の入り方が尋常ではなく、
 カンタータの数もずばぬけて多いし、しかもそのすべてが超一級の名品ばかり、
 この祝日のカンタータを集めただけで、バッハのカンタータのいいとこ取り、
 カンタータのベスト・オブ・ベストの選集ができあがる、と言っていいくらい。


 該当する福音書章句は、
 祝日名の通り、モーセの律法に定める潔めの期間(40日)を終えたイエスと両親が、
 奉献の儀式のためにエルサレムを訪れる場面です。

 ただ、重要なのは、儀式そのものより、その後に続く、有名なシメオンの老人のエピソードの方です。

 つまり、
 信仰心が厚く、常にイスラエルが救われることを願い、その救い主に会うまでは決して死ぬことはない、というお告げを受けていたシメオンが、
 精霊に導かれて神殿でイエスに出会い、
 イエスを抱きかかえながら、
 「主よ、今こそわたしは、安らかに立ち去ることができます」
 と、シメオンの頌歌として名高い言葉を語る部分です。

 わたしのような信仰心の無い人間からしても、とても感動的なエピソードですが、
 もちろん、シメオンは、ただ単に「もう思い残すことは無い」ということだけを言ってるのではなく、
 ここには、キリスト教的に、とてつもなく重要な意味が、含まれているわけです。

 バッハが全力をそそいだのも、当然と言えるかも知れません。


 この祝日は、もとはと言えば、日本の節分、または立春に相当する、蝋燭行列の火祭りです。
 ヨーロッパの教会や家庭では、今でも新しい蝋燭にいっせいに火を灯して、お祝いするところもあるそうです。
 本来は、春の始まりを告げるお祭りですが、日本もヨーロッパも、まだまだ真冬です。
 でも、このことを念頭において、カンタータを聴くと、また味わい深いものです。


▽ 新しい光が、世界の果てにまでゆきわたる〜モンドリアン 「砂丘X」

画像



 さて、そのかんじんのカンタータですが、どれをご紹介しようか迷ってしまいます。
 どの曲も、それぞれの時期を代表するような名作ばかり。
 とても絞り込むことなどできないので、クリスマスの時みたいに一覧表をつくって、お茶を濁すことにします。



 (注) CKは、コラール・カンタータ = 第2年巻(1725年)の作品


 【マリアの潔めの祝日(2月2日)】


  第1年巻(1724) BWV83 「喜ばしき新たな契約の時」

               * この曲の冒頭アリアは、
                 数あるコンチェルト風楽章の中でも、ひときわまぶしく光り輝く、
                 「天のコンチェルト」。

                 ドイツ語のシメオンの頌歌そのものに、
                 心に染み入るようなカノンの伴奏をつけた、
                 感動的なイントナツィオーン(朗詠)が、それに続く。


  CK(1725)    BWV125 「安らぎと喜びとともに我ゆかん」

               * ルターのコラールに基づくコラール・カンタータ。
                 驚くべき完成度を誇り、始めから終わりまでが聴き所だが、
                 特に第4曲、
                 歌詞にある「不思議な光が地上すべてにふりそそぐ」様子が
                 目に浮かぶかのようなデュエットの美しさは、
                 例えようも無いほど。
                 もともとの蝋燭行列の名残りか、
                 新しい光が、世界中に広がってゆくイメージ。


  後期(1727)    BWV82 「我満ち足れり」

               * カンタータの最高峰と誰もが認める名作中の名作。
                 これまでさんざん書いてきたので、もう何も書きません。
                 ソロ・カンタータのすすめお気に入りのアリアその3
                 等をごらんください。

                 万が一まだ聴いたことのない方がいたら、必ず聴くこと。
                 CDはだいたいどれでもOKです。


  晩年(1742?!) BWV200 「我はその名を呼ぶ」

               * カンタータの断片と思われるアリア1曲のみ伝承。
                 潔めの祝日用のものと思われる。



 ◎ 以下の2曲は、別の用途のものだが、何らかのかたちで、
   潔めの祝日にも関連しているカンタータ。


  後期(1735以前) BWV158 「汝に平安あれ」

               * BWV158は、バスのソロ・カンタータとして知られる、
                 復活節のための名曲だが、
                 名高い第2曲アリア(と次のレチタティーボ)は、
                 もともと潔めの祝日用のカンタータ楽章を、転用したもの。


  後期(?)       BWV157 「もし汝が我を祝福しなければ」

               * BWV157は、追悼礼拝のカンタータだが、(1727年)
                 歌詞の内容、および記録等から、
                 いずれかの時期の潔めの祝日にも演奏されたと思われる。  



 またマークでもつけようかと思いましたが、この祝日の場合は、全部にマークがついてしまいます。
 全曲、必聴、おススメです。


 いくらなんでも、少しおおざっぱすぎるような気もしてきました。

 上の一覧の前半の3曲については、よく知られてますし、詳しく知りたい方は、解説等もたくさんあるので、それをご覧になっていただきたいのですが・・・・、
 後半の3曲については、もうちょっとだけ、次の回に書くことにします。



 なお、今度の日曜日(2月4日)は、通常通りの祭日、復活節前第9日曜日(7旬節)です。
 「顕現節後」から「復活節前」に変わり、いよいよイースターに向けての暦が始まります。

 とりあえず、カンタータをあげておきます。

 第1年巻のBWV144 
 コラール・カンタータ(第2年巻)のBWV92
 後期(1927年)のBWV84

 BWV84は、ソプラノのソロカンタータとして知られる名曲ですね。



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