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ブログを始めたばかりのころ、「今年(2006年)前半の愛聴CD」というのをやりましたが、 なんとジャケット写真を貼っただけの、ちょっとすごい記事でした。 それも含めて、2006年にわたしが聴いたお気に入りのCDを、今回は一言コメントもそえて、いくつかのジャンルに分けて書き出しておくことにします。 (一部2006年リリースでないものも含まれますが、一応、2006年に聴いた、ということで。 なるべく最新盤に限定しますが) 時期的にも、何でいまさら、ですが、まだまだしばらくはレントでカンタータがお休みなので、まあ、いいでしょう。 それでは、バッハも古楽もおいといて、まず、ブルックナーから。 ▽ 図書館で借りたブルックナーの本の表紙の絵 わたしにとってのブルックナーは、ちょうど、こんな感じ (「音楽の手帖・ブルックナー」 青土社刊より) なんでブルックナー??というツッコミが聞こえてきそうですが、 だって、好きなんだから、しかたありません。 一般的なクラシック音楽は、今ほとんど聴きませんが、ブルックナーとシベリウスはなぜか好きなのです。(あと、R.シュトラウスと、たまにフォーレ) 特に、ブルックナーは、長くてCDだとなかなかゆっくり楽しめないので、 東京でコンサートがあると、なるべく行くようにしています。 それで、昨年行ったコンサートの中でも、特に印象深かったものに関連する1枚から。 ▽ ブルックナー 交響曲第8番 内藤彰/東京ニューシティー管弦楽団 (世界初演アダージョ中間稿つき) 内藤さんと東京ニューシティー管の「ブルックナー新稿・世界初演シリーズ」は、ブルックナー・ファンだったらちょっと目がはなせない好企画です。 昨年わたしが行った、第9番、キャラガン最新稿のフィナーレ付コンサートについては、以前記事にしました。 あの時の、スケルツォ・トリオの初稿も、感涙ものでしたが、 このCDの目玉、アダージョの、初稿と最終稿の中間稿も、なかなかです。 かんたんに言うと、交響曲第3番において、ノヴァーク版のアダージョNo.2として分類されている曲と、ちょうど同じ位置づけ。 (ちなみにこのアダージョNo.2は、とてもおもしろい曲で、わたしがブルックナーにのめりこむきっかけでもあったのですが、そのことは、またいつか) あまり読みたくもないでしょうから、くわしくは書きませんが、 この8番アダージュの中間稿は、インバル等の初稿を聴いたことある方は、あの曲のオーケストレーションをひとまわり充実させた感じ、考えていただければといいと思います。 一方、この中間稿に新たに付け加えらた、初めて聴くようなフレーズもかなりあります。 クライマックスへの過程など、金管が先走って突然強奏したりして、初稿とも最終稿ともだいぶ異なります。 聴いていておもしろくてしかたありません。 でも、この中間稿で、わたしが最も心を動かされたのは、 ちょっと変な言い方ですが、初稿にあったフレーズの削除の仕方です。 神をたたえる荘厳なコラールや、宇宙的なクライマックスもいいですけど、 わたしがブルックナーで一番好きなのは、曲のあちこちに散りばめられた、 きらきらとした光や、そよそよとした風を思わせるような、まったく何気ないフレーズたちです。 8番アダージョの初稿は、室内楽的とも言えるオーケストラが、そうしたフレーズを次々と奏でる魅力的な音楽でしたが、ブルックナーはそれらを削り取り、磨きぬいて現在の驚くべき完成度のアダージュに仕上げたわけです。 当然、中間稿には、その途中過程が見られるのですが、 それらのフレーズを削り取るにあたって、ブルックナーは、不自然にほんの一部だけ残そうとしたり、ちょっと形を変えて短くして残そうとしたりして、とてもおもしろい。 いかにも泣く泣くで、心残り、といった感じ。 思わず、ちゃんとわたしが聴いてあげたぞ、と、声をかけてあげたくなります。 わたしは、ちょうど、あのアンリ・ルソーを好きなのと同じように、ブルックナーのことも好きなのかもしれませんね。 なお、この演奏、アダージョ以外は、ノヴァーク最終稿ですが、この中間稿は、前述のようにオーケストレーションも拡大され、すでに調性も変わっていますので、全体を通して聴いてもそれほど違和感はありません。 指揮の内藤彰さんは、以前も書きましたが、ここでも、きちっとした誠実な演奏で、ほんとうに好感が持てます。 一つ一つのフレーズを実に丁寧に演奏しているのですが、それでいてまったくこせこせしたところが無く、のびのびと、心からの共感を持って歌っています。 このシリーズは、将来的に全集を目指しているようですが、 コンサート、CDとも期待大です。 ちょっとだけコメントするつもりが、いきなり長くなってしまった。 ほんとは、もっとたくさんCDを紹介するはずだったのに。 とりあえず、取り急ぎ、わたしにとっての2006年ブルックナーベストCDだけ、ご紹介しておきます。 ▽ ブルックナー 交響曲第8番 ベルナルト・ハイティンク/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 (2005年最新ライブ・自主制作盤) いまや誰もかなわないくらいに長い経験をつんだ大家による、 何一つ奇を衒うこと無く、ただただ堂々とオーケストラを鳴らしきった大演奏。 すでに亡くなった大指揮者の発掘CDや、若いスターの演奏もよいですが、 せっかく現役の大家が、このような新しくすてきなCDをリリースしてくれているのですから、まずはこのようなCDに耳をかたむけなければ、もったいない。 いろいろな演奏を聴いて、何となくわかってきたのですが、どうもわたしは、ブルックナーに関しては、 細部にこだわって、研ぎ澄まされた演奏や、崇高、壮大な演奏よりも、 誠実でのびやかな、場合によっては明るく楽しいくらいの演奏の方がしっくりくるようです。 この演奏など、後者の最たるものではないでしょうか。 ブルックナーは、筋金入りのオルガニストです。 彼の頭にあるのは、ピアノでなく、オルガンでした。 つまり、どれほど対位法的に複雑でも、各声部を、きちんと心をこめて演奏しさえすれば、ちゃんと音楽になるのです。 わたしはヴァントや朝比奈さんが、東京でブルックナーをやるときは必ず聴きにいくようにしていましたが、 どちらかというと、ヴァントより、朝比奈さんの方が好きだったのは、このあたりに理由があったのかもしれません。 まだまだご紹介したいCDがたくさんあります。 一応、このブルックナー編も、つづく、ということで。またいつか。 |
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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ブルックナーの宇宙 交響曲第8番 ハ短調
『北極から南極まで、地軸をつらぬき、かれの呼び声がひびきわたり、 ものみな振動を始めた。 地表が揺らぎだし、合わせて宇宙全体が揺らぎだした。』 ...続きを見る |
消えがてのうた 2007/03/09 08:15 |
◆IL DIVO◆ ブルックナー「モテット」から
Anton Bruckner Motets URL : http://papalin.yas.mu/W401/ ...続きを見る |
ローズガーデン・むとう & クラシック音... 2007/03/13 10:31 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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ブルックナーのシンフォニーは初心者のようなものですが、8番は好きでたまに聴きます。Noraさんがおっしゃるように、彼はオルガニスト。オルガンのような管楽器の響きが僕は好きなんですね。 |
Stanesby 2007/03/08 07:17 |
>曲のあちこちに散りばめられた、 |
aosta 2007/03/09 08:13 |
Stanesbyさん。 |
Nora 2007/03/10 22:05 |
aostaさん。 |
Nora 2007/03/10 23:08 |
Stanesbyさん。 |
Nora 2007/03/13 13:23 |
>ぜひやっていただきたいあやしい中世の歌とかたくさんあるんですが。 |
aosta 2007/03/13 22:12 |
あはは。 |
Stanesby 2007/03/14 08:47 |
aostaさん、 |
Nora 2007/03/16 18:02 |
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