♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

アクセスカウンタ

zoom RSS 初夏に降りそそぐ灯火〜聖霊降臨節 【聖霊降臨節・カンタータ一覧】

<<   作成日時 : 2007/05/25 23:58   >>

トラックバック 0 / コメント 3

 5月27日(日)〜29日(火)。
 聖霊降臨節。
 クリスマス、イースターなどに比べて、
 あまり具体的イメージのわきにくい祭日ですが、
 教会暦における大祝日の一つです。

 昇天節、イエスは天に帰っていきましたが、
 大切な約束がかなえられる最初の証として、美しい愛の炎が、世界のすみずみにまで降りそそぐ・・・・。
 この祭日の個人的なイメージは、そんな感じです。
 バッハの音楽からの、勝手なイメージですけれど。
 ちょっと、ロマンチックな物語風、すぎますか?


 クリスマス、イースターと同じく、3日続けてお祝いします。
 もちろんカンタータも、量、質ともに、クリスマス、イースターに並ぶか、
 あるいはそれ以上かもしれません。


 基本的に、初夏のさわやかな季節を彩る、魅力的な音楽ばかり。
 第1日のものは、祝日らしい華やかさにあふれ、
 第2、第3日になるにつれ、牧歌的な雰囲気が色濃くなっていきます。

 復活節以降は、
 受難に結びつく内容だったり、(復活節後)
 イエスとの別れがテーマだったりして、(昇天節)
 明るいながらもどこか翳りのある曲もありましたが、
 聖霊降誕節の音楽は、
 すべてが終わり、はじめの約束が成就された、ということもあるのでしょう、
 何か突き抜けたような、
 まるで高原の風を思わせるような乾いた清々しさ、のようなものが感じられる曲ばかり。
 それがまた、今の季節にぴったりなのではないでしょうか。



▽ そう言えば、今度の日曜は、初夏を告げる大イヴェント、日本ダービー。
  (R.デュフィ 「ドーヴィル 出走前の計量」)

画像




 それでは、恒例になってしまいましたが、カンタータの一覧表から。

 (注) 2年目の作品は、ツィーグラー・シリーズになります。



 【聖霊降臨節第1日(5月27日)】


  初期(1714)
    BWV172 「歌よ、響きわたれ!」

        * 初期の大作。自信作らしく、何度も再演された。
          3本のトランペットが活躍する豪華なアリア、
          穏やかで静謐なコラール付アリア、
          (オブリガートはオルガンの版とオーボエの版2種類あり)
          など、聴きどころが多い。 

  1年目(1724)
    BWV59 「もし私を愛するならば」

        * ヴァイマール時代?にすでに作曲されていた未使用曲。
          次にあげる名作、BWV74の原型。
          BWV74に比べ、小規模で、未完成の感があるが、
          名アリア「いらしてください」のバス版(オブリガートはVn)が聴ける。

  2年目(1725)
    BWV74 「もし私を愛するならば」

        * 前期BWV59を改作、発展させた、この祭日にふさわしい大作。
          大作ながら、一番印象的なのは、カンタータ中、最も短いと言われる、
          可憐なソプラノアリア。(オブリガートはOb)
          「いらしてください。私の心は、開かれています」と、歌いだし、
          「アイ・ラブ・ユー」と続く歌詞も、ストレートでめずらしい。

  後期(1746、7?)
    BWV34 「おお、永遠の炎、愛の源よ」

        * 原曲はケーテン時代の世俗カンタータ。バッハの最後のカンタータの一つ。
          もういまさら、多くは語りません。
          合唱、アリアともに、全カンタータの中でも最高峰の名作。
          (だと、わたしは思う)



▽ R.デュフィ 晩年の「海」

画像




 【聖霊降臨節第2日(5月28日)】


  1年目(1724)
    BWV173 「高くかかげられし血肉よ」

        * アリア、合唱はすべて、ケーテンの世俗カンタータBWV173aが起源の、
          魅力あふれる舞曲。
          つまり、復活節のBWV134、66などと同じで、
          これも、わたしが最も愛するカンタータの一つ。

  2年目(1725)
    BWV68 「神はこれほどまでに世を愛して」

        * 冒頭合唱はシチリアーノ。
          アリアはすべて、あの名作、「狩のカンタータ」が起源。
          中でもソプラノアリアは、パロディ手法が際立っており、
          ソプラノパートが大幅に改変された上に、
          ヴィオロンチェロ・ピッコロのパートが付け加えられ、 
          それに、Vn、Ob、Vcpの器楽リトルネッロが続く。
          (バッハ最高の器楽トリオ!)

  後期(1729)
    BWV174 「我、いと高き者を」

        * 後期の魅力あふれるピカンダーカンタータの一つ。
          例によって、器楽シンフォニア付。
          この曲の場合は、ブランデンブルク第3番の1楽章。
          ホルンとオーボエを加えた豪華バージョン!
          続くアリアも美しい。



   このあたり、
    世俗カンタータの舞曲アリア、だとか、
    「狩のカンタータ」、だとか、
    ブランデンブルク協奏曲、だとか、
    今の季節にぴったりの言葉が並んでいて、
    もう、書いているだけで、
    さわやかな気分になってきます。
    これだけでも、精霊降臨節のカンタータのイメージを、
    おわかりいただけるのではないでしょうか。
    これらについては、もちろん、あらためて、くわしくまとめたいと思います。
 



 【聖霊降臨節第3日(5月29日)】


  1年目(1724)
    BWV184 「待ちこがれた喜びの光」

        * 夢見るように美しいレチタティーボに続き、
          ここでも、ケーテンの世俗カンタータ起源の、
          すばらしい舞曲アリア、合唱が登場。
          特に、第2曲のパストラーレは、バッハが書いた最も美しい舞曲アリア。
          (の一つ)
          さらに言うなら、終曲は、バッハが書いた最も美しいガヴォット。(の一つ)
          バッハ自身もお気に入りで、
          この教会稿以外にも別の世俗カンタータに転用されたのち、
          クリスマス・オラトリオ第5部の冒頭合唱に落ち着きました。

  2年目(1725)
    BWV175 「彼は、自分の羊の名を呼ぶ」

        * ここにも、BWV173aからの舞曲アリアが登場。
          また、3本のリコーダーが活躍するアリアなど、
          このあたりになると、もう、ほんとに牧歌的。



▽ デュフィの牧歌的な絵、というのが思いつかなかったので、
  最後はやっぱりこの人。

画像




そのほかの「記事目次」

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。おじゃまいたします。
わたしの大好きなデュフィが出ていましたので、うれしくなりました。今頃の季節にぴったりの作品ですね。
明日は日本ダービーですか。競馬もさっぱり当たらなく、最近は馬券も買っていないので、忘れていました。
ギャンブルはさっぱりだめで、この間の「トト・ビッグ」も知人にそそのかされて買いましたが、かすりもしませんでした。
でも、今度は「三連単」でも買ってみようかな。
koh
2007/05/26 21:47
 kohさん、こんばんは。いつもどうも。
 デュフィ、お好きでしたか!
 いいですよね。競馬と海と音楽の絵ばかり。部屋に飾ってあるのは、ほとんどデュフィです。もちろん紙のポスターですが。
 競馬は、よけいな思い入れがじゃまして絶対に当たらないので、もうほとんどやりません。たまに見るだけ。
 でも、ひさしぶりに、競馬場に行ってみたくなりました。
Nora
2007/05/26 23:12
 ところで、2番目の「海」は、
 BWV34の、あの美しいアリア、森羅万象を吹き抜ける風、のようなイメージからの選択です。
 ぜひみなさんには、拡大して、右下隅の、虹のかかった街を見ていただきたい、と思います。
 くずし方がすごいので勝手に晩年などと言ってますが、実は制作年不明で、もしかしたらもっと若い時のものかも。
Nora
2007/05/26 23:28

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
初夏に降りそそぐ灯火〜聖霊降臨節 【聖霊降臨節・カンタータ一覧】 ♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる