♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 新春ブルックナースペシャル・交響曲のCD〜「名盤」でなく、愛聴盤

<<   作成日時 : 2008/01/16 19:07   >>

トラックバック 0 / コメント 52

 昨年の今頃、
 新春エリック・ドルフィー・スペシャル、というのを書きましたが、
 これはわたしのブログの中でも最も人気の無いページなので、ちょっと、宣伝しておきます。

 さて、今年も、新春スペシャルとして、心から愛するアーティストについて書こうと思いますが、
 昨年末から、ブルックナーのシンフォニーについての話題が続いているので、
 ちょうどよい機会だと思い、それぞれの曲について、現時点でどのCDが好きか、あげてみることにしました。

 わたしは、ブルックナーが大好きですが、集中力が完全に欠落しているので、ブルックナーの鑑賞に関しては、ほとんどコンサートが中心。CDはそれほど聴いているとは言えません。
 ここにあげているのも、バッハの時のように誰にでも自身を持ってオススメできる名盤、というわけではなく、現時点で真っ先に思い浮かんだ、ふだん愛聴しているCDです。



 交響曲第0番


 ☆ スクロヴァチェフスキ、ザールブリュッケン放送響(’99/3)

 ティントナー盤や朝比奈さんの日本初演盤もいいですが、上記CDが演奏、録音ともにすばらしく、愛聴盤です。
 何よりも、弦楽五重奏曲のあのすばらしいアダージョの、オーケストラ版が収録されているのがうれしい。
 スクロヴァチェフスキは、とても丁寧な指揮ぶりが好感もてます。読売響との今後の演奏会が楽しみです。



 交響曲第1番


 ☆ 朝比奈隆、大阪フィル(’94/5)

 朝比奈さん、ライブCDが売れるので、晩年は、とにかく演奏会はみんな録音して、何でもいいからリリース、という感じでしたが、
 こちらは、全集用の、正規スタジオ録音。
 さすがの朝比奈さんも1番などはそれほど演奏経験が無いと思いますが、1番だからといってけっして軽ろんずることなく、正面から向き合った大演奏です。
 朝比奈さんについては、実演のかっこよさが心に焼き付いていますので、後期曲の評判の良いCDなども、どうしても思い出のアルバムみたいに思えてしまうのですが、このCDは別格、この曲の最高の1枚だと思います。



 交響曲第2番
 

 ☆ ヨッフム、バイエルン放送響(’66)

 朝比奈さんの全集盤は、2番もスタジオ録音ですばらしいですが、
 この曲に関しては、ちょっとありきたりですけど、昔からヨッフム&バイエルン放送響盤、一本です。第2楽章(この曲の場合、アダージョでなくアンダンテでしたね。失礼しました)など、あまりにも清々しくて、ちょっと他の演奏を聴く気になれないほど。



 交響曲第3番


 ☆ シモーネ・ヤング、ハンブルグ・フィル(’06/10)

 この曲への第1稿への思い入れは、先日書いたばかり
 そこであげた、シモーネ・ヤングさんのこのCDは、第1稿に限らず、さらには第3番に限らず、あらゆるブルックナーのCDの中で、今、一番気に入っているかもしれません。
 ヴァント&ベルリン・フィルの演奏を思わせる緻密な演奏ですが、その対極に位置するようなしなやかな演奏。

 初稿では、他に、インバル盤、ティントナー盤もすてき。


 第2稿(エーザー版)では、クーベリック盤&バイエルン放送響盤、


 第3稿では、、クナッパーツブッシュベームなどの、ウィーン・フィルのCDがことのほかすばらしい。
 初演時のあまりの仕打ちを、さすがに反省したか。

 コーダの迫力に関しては、
 クナッパーツブッシュの晩年の北ドイツ放送響のCD(’62年1月)が、断トツ。
 音がどんどん上昇していき、コーダ直前の一瞬の間。楽団員と聴衆が息を飲み込む音までが聞こえてきそう。いつものようにじらすクナッパーツブッシュ。
 そして、すべてが崩れ落ちるように、コーダに突入していく迫力。
 こんなの生で聴いたら、失神まちがいなし。
 なお、クナッパーツブッシュ盤はどちらも第3稿をさらに改訂した版ですが、3番に関しては、気にする必要なし。

 やはりスタジオ録音の朝比奈さんの全集版も見事。(第2稿好きの朝比奈さんにしてはめずらしく第3稿)



 交響曲第4番


 ☆ アバド、ウィーン・フィル

 先日、S君さんから教えていただいたアバド盤始め、クナッパーツブッシュベーム、など、ウィーン・フィルのCDがどれもすばらしい。
 
 何だかこの曲は、指揮者は誰でもいいような気もする。
 逆に言えば、まだ決定的CDが無い、ということか。


 個人的には、カール・リヒター、ベルリン放送響の、晩年のライブ録音(’77)が忘れられません。
 リヒターのその後を指し示すかのような、堂々たる演奏だったのに・・・・。
 最後の最後が空中分解ぎみなのは、ご愛嬌。



画像
画像




 交響曲第5番


 ☆ 朝比奈隆、シカゴ響<DVD>(’96)

 やはり、舞台人朝比奈さんは、映像がないと。演奏も、最も生の迫力に最も近いと思います。
 他に、朝比奈さんのCDで、実演のすばらしさを彷彿とさせるのは、
 N響との8番(’97)、都響との7番(’01)、8番(’98)くらい。

 最近、N響との8番のDVDも出たようですね。


 クナッパーツブッシュ&ウィーン・フィル盤も何とも言えない美しさですが、
 この曲の場合、フーガのないフィナーレは、やはり聴く気がしません。
 時代や様式をはるかに超越したこの曲、むしろ、CDでは、同じくウィーンフィルのアーノンクール盤が一番いいのではないでしょうか。


 他には、ケンペ&ミュンヘン・フィル盤、
 同じミュンヘンフィルで、S君さんに教えていただき、最近聴いたティーレマン盤もなかなか。



 交響曲第6番


 ☆ ハイティンク、ドレスデン・シュターツカペレ(’03?)

 以前書いたように、現在のハイティンクは、わたしにとって、ほとんど理想に近いブルックナーを奏でてくれています。
 シカゴ響の常任になり、今後の期待がふくらみます。
 ハイティンク&シカゴ響のコンビ、来年には来日するとのこと。プログラム、ブルックナーだったらどうしよう。
(最新盤のシカゴ響との7番は未聴)


 これがリリースされる前は、クレンペラー盤や、ヨッフム&バイエルン放送響盤が好きでした。



画像




 さて、基本的には、わたしは、ウィーンのブルックナーが好きなようです。
 特に、後期3曲は、ウィーン・フィル以外、考えられません。



 交響曲第7番


 ☆ カラヤン&ウィーン・フィル(’89)

 有名なラスト・レコーディングです。


 他は、やはり朝比奈さん。
 上記都響盤か、有名な聖フローリアン教会のライブ(大阪フィル)。


 7番については、なぜか、ちょっと変わったCDも好きです。
 これまでにもご紹介した
 Linos Ensemble の、ピアノ、ハルモシウム等を加えた室内楽バージョン、(ランクル、アイスラー他編)
 Fumiko Shiraga の、ピアノ・バージョン、(アダージョのみ)
 まあ、変わっているわけではないのですが、
 あの、純粋無垢なモテットの世界を、交響曲全体にあてはめてしまったかのような、
 ヘレヴェッヘ、シャンゼリゼOのCD、などなど。



画像




 交響曲第8番


 ☆ ブレーズ&ウィーン・フィル(’96)

 これも、実は、聖フローリアンのライブです。


 あとは、クナッパーツブッシュ&ミュンヘン・フィル盤。
 録音、びっくりするほどよくなりましたね。こんなにゴージャスだったんだ。
 昔は、みんな、響きは素朴だが、云々・・・・、などと言ってたのがおかしいです。
 最近リリースされた、スタジオ録音直前の、伝説のライブも、すさまじい!


 ヴァントも1枚ぐらいあげたいのですが、あげるなら、この曲でしょうか。
 ベルリン・フィルでなく、北ドイツ放送響の、ひなびた演奏の方。
 わたしは、全体的に、ベルリンフィルのものより、北ドイツ放送響のものの方が、断然好きです。
 それから、シューリヒトも、あげるとなると、この曲。


 
 交響曲第9番


 ☆ アーノンクール、ウィーンフィル(’02)

 9番も、ここまで楽譜が整理されてくると、フィナーレ付でなければ、話になりません。
(出た、爆弾発言)

 フィナーレは断片ですが、これ以上の演奏は、今のところ考えられません。
 第1〜3楽章も、トップクラスの演奏ではないでしょうか。


 フィナーレ補完版では、アイヒホルン盤がすっごいです。
 全宇宙にとどろきわたるようなコラール。
 ブルックナーファンの永遠の夢を、最高の形で実現してくれました。


 夢、と言えば、最も早くからある、キャラガンのぶっとび作曲バージョンも捨てがたいです。
 以前書いた内藤彰さんのすばらしく誠実な演奏が、リリースされました。普段聴けないバージョンのスケルツォも魅力的。



 こうして見てみると、
 以前は夢のまた夢だったような演奏が、次々と現実にリリースされて、実際の音として聴くことができるようになっきたのだな、
 と、あらためて感じます。
 なんて、しあわせ。
 感謝、感謝、です!



 以上、だらだらと勝手なことを書いてきましたが、わたし自身のための、個人的なメモです。
 みなさんも、もし、これだけははずせない、というようなCDがあったら、ぜひ、教えてください。



▽ ブルックナーの夢



画像




そのほかの「記事目次」

設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(52件)

内 容 ニックネーム/日時
おお…ついに出ましたか!Noraさんのブルックナー交響曲愛聴盤。これを待っていたんです!今後、大いに参考にさせていただきます。気が付いたのは、巷で言われている名盤も含まれますが、「オッ!」と思わざるを得ないチョイスの幅広さです。特にブーレーズには驚きました。

僕も刺激されましたので、現時点での僕の愛聴盤を書かせてくださいね。
●第2番⇒ヨッフム/バイエルン放送響(Noraさんと同じですね。アダージョの清々しさも同感。全体の剛胆な手応えの中に清らかなものが流れており、大好きです。)
S君
2008/01/17 15:38
●第3番 ⇒シューリヒト/VPO。有名な65年スタジオ録音です。VPOのしなやな響きを生かすも、強靱なドライブ感のある一筆書きの演奏。
●第4番 ⇒アバド/VPO。以前はベームが好きでしたが今はこれ。若々しくてアポロ的な演奏です。
●第5番 ⇒シノーポリ/DSK。ほとんど誰も評価していませんが、僕は今のところこれが大好きです。宗教的うんぬんを抜きにした明晰でダイナミックな美しさを誇ります。
S君
2008/01/17 15:47
●第6番 ⇒サヴァリッシュ/バイエルン放送響。これは本当に美しいアルプスの断崖絶壁に咲く一輪の花のような演奏。
●第7番 ⇒アバド/VPO。あらゆるフレーズが生きて語り出す。若い貴公子が大自然の中、白馬にまたがってひた走る感じ。アルプスの山々もここではあまり高くなく、なだらかな山脈。
●第8番 ⇒ベーム/VPO。晩年のベームの豊熟。ダルイという人もいるがそんなことはない。ヴィーンフィルが素晴らしい。
●第9番 ⇒シューリヒト/VPO。枯れた演奏という人がいますが、僕は全く正反対のものを感じます。決して表面に出ない慟哭と、神へのあこがれに満ちた歌があります。これも巨匠の一筆書き的名演。
S君
2008/01/17 16:24
書いているうちにVPOの多さに気が付きました。やはりこのオケとブルックナーは相性的に切っても切れない仲のようです。ところで僕は今まで偏ったブルックナーの聴き方をしていたので、ベーム、ヨッフム、ジュリーニ以外の演奏は知らないのです。今後の研鑽にご期待ください(…なんちゃって)

昨夜は、ズヴェーデンの7番を聴きました。オランダ放送響。これも巧いオケですが…。 ズヴェーデンのブルックナーは乳白色の霧の中ですべてが生起します。アルプスの山々にも常に霧がかかっている。遅いテンポで秘やかに奏でられるP、PPの表現がゾクッとくるほどの美しさ!さすがにフィナーレは霧が晴れますが、最後まで絶妙のブレンド感は崩れず、決してうるさくならない。 …深い感銘を受けました。
S君
2008/01/17 16:39
 S君さん、さっそくありがとうございます。
 アバドは、ほんとうにいいですね。4番なんかぴったりです。教えてくださってありがとうございます。
 そう言えば、6番のサヴァリッシュ盤、ありましたね。オルフエオでしたっけ。あれも良い演奏でした。確か、売ってしまったんだ。惜しいことを、したものです。
 シノーポリとシューリヒトは、もう一度じっくり聴きなおしてみます。
Nora
2008/01/17 20:45
 ズヴェーデン。CDは聴いたことありませんが、名前からしてすごそうですね。うるさくならない、というのは大事なことです。これも、要注意ですね。

 ところで、最近、行きつけのタワーで、マルクス・ボッシュ、という指揮者が一押しになっています。今度第9のフィナーレ付が出るそうですが、まずリリース済みの8番あたりを聴いてみようかと。
 おかげさまで?ブルックナー熱が完全に再燃してしまいました。(笑)
Nora
2008/01/17 20:59
>おかげさまで?ブルックナー熱が完全に再燃してしまいました。

僕もですよー。…これは、「お互い様」というべきかも(笑)。昨夜は第2番のアダージョを堪能しようとヨッフム/バイエルン放送盤をかけました。ところがこれ、アダージョではないのでした。第2稿はアンダンテですね。あわててヤング盤をかけました。これは掛け値なしのアダージョ。深々と優しく癒される感じですね。もう一度聴きたいと今度はインバル盤をかけました。
S君
2008/01/18 17:43
インバル盤は、だいぶ引き締まった感じがします。すっきりとして動的です。3回目はヨッフムをかけました。アンダンテなので表情がもっと動的になります。同時に曲のカロリーが上がったように聞こえます。やはりこれは素晴らしい演奏です。

ひるがえってヤングの演奏と比較すると、ヤングは良い意味で若干低カロリーです。ズヴェーデンでも思ったのですが、最近ブルックナーを振る人は、ちょっと前の指揮者たちの金管喨々たる高カロリー的ブルックナーとは趣が違いますね。いかにも「身体に良い健康食」という感じでちょっと低カロリーなんです。まあ、どちらも良い演奏でありさえれば耳に美味しいですね。
S君
2008/01/18 17:51
 Noraさん、おはようございます。アバド の 「 ロマンティック 」 ですか。聴いてみたくなりました。ただブルックナーのシンフォニーは後期ロマン派の曲想が色濃く出てちょっとクセがありますね。それが顕著に見られるのが8番たりでしょうか。とはいっても50年近く聴き続けているんですよ。私の盤は若い頃からクーべリックで、それ以外は聴いていないものですから、Noraさん のこのコメントを参考にして、今度CDショップに行きましたら、2,3枚手に入れてみようと思います。爺さんになっても勉強ですね。又の記事楽しみにしております。失礼致しました。
my
2008/01/19 09:02
Noraさん、こんばんは!
ブルックナーはさすがにたくさん聴いておられますね。
スクロヴァチェフスキ、ティントナー、アーノンクールは
私も持っていますが、大半は聴いたことのない録音です。
2番のヨッフムのDG盤、6番のハイティンク、8番のブ
ーレーズは意外でした。ヨッフムはEMI盤より1回目の
DG盤の方が清々しくて良さそうですね。

今日、鈴木雅明/BCJのバッハのカンタータ第1巻を思
い切って購入しました。合わせて御報告申し上げます。
アルトゥール
2008/01/19 19:06
 S君さん、ありがとうございます。
 そう言えば、2番はまだアンダンテなんですね。さっそく、本文も直しておきました。
 そう言えば、確かに、低カロリーの演奏が増えているのかもしれませんね。
 でも、教えていただいたティーレマンの5番など、思わずだいじょうぶかいな、と思ってしまうほど、高カロリーでした。
 ヤングの3番なども、ものすごく繊細なのですが、不思議と、分厚い(というか、ふっくらした)印象が強いです。
Nora
2008/01/20 01:09
 myさん。こんばんは!
 ブルックナーはほんとにくせがありますね。でもなれてくると、そのくせがたまらなくなったりします。(笑)
 アバドのブルックナー、今回わたしも久しぶりに聴いたのですが、4番や7番など、とても明るく美しい演奏で、すっかり気に入ってしまいました。
 今回、いろいろ聴いてみましたが、クーベリックを始め、昔から定評のある演奏は、やはりみんなすばらしいような気がしました。
 よろしかったら、また、感想等、お聞かせくださるとうれしいです。
Nora
2008/01/20 01:21
 アルトゥールさん、こんばんは。

 8番のブレーズ盤は、みなさん、不思議がりますが、ウィーン・フィルの無敵の美質が最大限に発揮された、すばらしい演奏だと思います。
 ブレーズがあまり細かいことはせずに、楽団員たちに思う存分演奏させている、というか。
 聖フローリアン教会の録音も最高です。
 7番のカラヤン盤も、ちょっと似たところがあります。
 結局、ブルックナーは、ウィンナワルツなどと同じ、ウィーンフィルのための音楽なのではないか、などと思ってしまいます。
 もちろん、極論です。(笑)
Nora
2008/01/20 01:31
> 今日、鈴木雅明/BCJのバッハのカンタータ第1巻を思い切って購入しました。

 BCJ全集は、持っていてぜったいに損は無い、世界に誇れるような、すばらしい全集だと思います。

 ただ、あまり順番にこだわらず、いろいろな時代のものを、気ままに聴いていくのもいいかもしれません。
 初期作などは、いずれも真摯ですばらしいですが、やはり似通った印象があります。
 リリースニュースによれば、BCJ最新盤は、ちょうど2月2日のマリアの祝日のための、後期の名作中の名作、BWV82他だそうです。
(バスのソロ・カンタータ集)
Nora
2008/01/20 01:42
「ご注進、ご注進!」と言いたくなるような素晴らしいブルックナー3番(第1稿)を発見しました。それはケント・ナガノ/ベルリンドイツ響です。(すでにご存じかも知れませんが…) この演奏、ひとことで言えば、潔い男らしさにあふれています。でも非常に洗練されていますので、無用な無骨さはありません。余計な事は言わず、甘さ控えめ。しかしどこかに優しいまなざしを感じます。ジャケットに指揮者の写真があります。純白のシャツに濃紺のネクタイを締め、黒のスーツをはおった長身の日系人男性(50歳前後か)。長髪をザンバラ斬りにした風貌は昔のサムライですね。演奏もこの写真のイメージに似ています。

インバルではもうひとつ良くわからなかった3番第1稿の魅力が体感できました。設計図に血が通った感じです。凄く感動しました!(新宿図書館にありますよ) それにしても早くヤングを借りたいです。
S君
2008/01/21 11:38
今度はちょっとがっかりしたお話。ラトルの4番です。ハイドンがあまりに素晴らしかったので期待は極限までふくらんでいました。ところが、いざ聴いてみると期待が破れた風船のようにしぼんでしまいました。ファンもおられるでしょうからコメントは差し控えますが、ひとこと言わせていただくと、ラトルってブルックナーのこと嫌いなんじゃないかと思いました。

それに反してチェリビダッケ/ミュンヘンフィルの4番は素晴らしかった!最初はあまりピンと来なかったのですが外出時MDで2回ほど通して聴いて良さがわかってきました。南ドイツ風の柔らかく明るく、しかも巨大スケールのブルックナーです。指揮者のブルックナーへの愛がひしひしと伝わってきます。
S君
2008/01/21 11:48
 S君さん、貴重な情報、ありがとうございます。
 サムライですか。期待できそうですね。
 ケント・ナガノも、ラトルも、自分の耳で確かめてみましょう。
 ラトルの肩を持つ訳ではないですが、才能ある人ですから、何か独特のアプローチをしているのかもしれませんね。
 そもそも、ロマンティックは、なぜかとても難しい曲だと思います。
 あと、わたしは、ラトルというより、ベルリンフィルが、それほどブルックナーを好きでない(認めていない)のではないか、と、疑っています。(勝手な思い込みです。念のため)
 その点、ミュンヘンフィルは、ブルックナーが大好きですね。
Nora
2008/01/21 22:53
すみません。相変わらずブルックナーです。
しかしNoraさんの慧眼には恐れ入ります。ラトルというよりベルリンフィルの問題では?というご指摘。いかにもそれなら、僕がヴァント/BPOに共感できない理由が説明できます。今後そのような観点で掘り下げてみたいと思います。

これに関連しますが…。 昨夜はブルックナーの弦楽五重奏曲を聴きました。ウィーンフィルハーモニーSQで。これが最高に素晴らしかった!「ブルックナーが好きでたまらない」といった感じなのです。聴いていて心がウキウキしてきます。これに対して、以前聴いたアマデウスQが演奏する所の同曲には「変な曲」という印象を持った記憶があります。Noraさんのご指摘を読んで、これは奏者のブルックナーに対する愛着の問題ではないかなー、と思った次第デス。 ※スクロヴァチェフスキの弦楽合奏盤を手に入れました。楽しみ!
S君
2008/01/24 13:31
それから4番という曲の難しさをあげておられます。そういえば、僕自身、この曲を聴いていると退屈な瞬間が多いのです。何なんでしょうねー?

最近もズヴェーデンの4番を聴きましたが、7番の方がはるかに良かった。どこか散漫な感じがするのです。ラトルもそうでしたが。 これって曲のせいかもしれない。そうすると4番を傾聴させる演奏って(アバド、ベーム)凄い演奏なんですね。

※今度は、ホルスト・シュタイン/バンベルク響で挑戦してみます。
S君
2008/01/24 13:36
もう一枚「ご注進」盤が登場!ブロムシュテット/サンフランシスコ響の6番です。超名演です!

最初、アメリカのオケ?ということで躊躇したのですが、とても澄み切ってクリーンな響きです。西海岸の朝の空気、といった感じ…。それからフォルテが美しくどこまでも伸びます。圧倒的な金管です。ブロムシュテットの指揮も、インテンポが心地良い。聴いているこちらも自然に足でリズムを取っています。音楽の各ブロックでテンポが違うのは当然ですが、各ブロックごとのテンポはインテンポなんです。そして、その切り替え、ギアチェンジがすごく巧い。これは練達の指揮者ですね。

フィナーレの最後は大きくブラスが盛り上がります。思いがけず謝肉祭の晴れやかなブラスバンドを思い出しました。あまりの気持ちよさに、第1、2楽章をもう一度聴き直しました。聴き直してアダージョの彫りの深さにもう一度感動!
S君
2008/01/24 13:50
 S君さん、どうも。
 それにしても、いつもながらすごいペースでお聴きになってらっしゃいますね。こちらこそ、恐れ入ります。

> すみません。相変わらずブルックナーです。

 遠慮なさらず、どんどんお書きになってください。
 S君さんの感想が、あちこちにちらばってしまってもったいないと思い、このぺーじをつくったようなものですから。
 おかげさまで、とても充実したページになっていると思います。
 まあ、ついてきてくださってる方がいらっしゃるかどうかは、ちょっと不安ですが。(笑)
 少なくとも、わたしは、今後、大いに参考にさせていただきます。

 サンフランシスコの6番ですか。何か、よさそうですねー。
 プロムシュテットさん、意外と好きなのです。いつも、ニコニコしている人ですよね。ロ短調ミサのトマス教会ライブのDVDもあるそうなので、見てみたいと思ってます。

 それから、ラトルのハイドン、聴いてしまいました。
 すっごいですねー。びっくりしました。これはいよいよ書かないといけません。
Nora
2008/01/24 21:39
>遠慮なさらず、どんどんお書きになってください。

では、おことばに甘えて書いてみます(笑)。

昨晩はスクロヴァチェフスキの0番を聴きました。この曲はずっと視野にも入っていませんでした。1番が僕の好みじゃなくて、その1番より前の、しかも0番なんて!まあ番外もいいとこじゃない…みたいな思い込みがありました。

ところが、ところが。これ、1番よりも後の作品なんですね!ブルックナーが指揮者のデッソフに「テーマはどこにあるのですか?」ときかれて、いつものように必要以上に恐縮し、あげくのはて「0番」なんて不名誉な名前を付けてしまったといういわくのある曲だったんです。これをスクロヴァチェフスキで聴いてみれば、いや、実に立派な名曲ではないですか!
S君
2008/01/25 17:54
バレンボイム/シカゴ響で聴いた時にはこれほどの感動は受けなかったので、これはまさしくスクロヴァチェフスキの力量でしょう。

スクロヴァチェフスキの音楽は、とても精緻でクセがなく、みずみずしく、スケール感にも不足せず、しかも静かでやかましくない、構成感が確か、と凄く気に入りました。これは焼くだけじゃなくて、CDを買いたい演奏です。それからもちろん弦楽五重奏曲のアダージョが神品です。素晴らしい演奏を教えていただきました。ありがとうございます。
S君
2008/01/25 17:58
ハイドン楽しみにしてます(笑)!
S君
2008/01/25 23:02
 スクロヴァチェフスキさんの8番のコンサートに行った時、サインをいただこうとこの0番のCDを出したら、ものすごく喜んでくださいました。(→右URL欄)
 ご自分で編曲したクインテットのアダージョのCDですし、O番も快心の作で、特別な愛着があるようです。もちろん、何おっしゃってるかわかるはずないので、想像ですが。(笑)
 大曲になるとちょっと弱い、というようなことをおっしゃる方もいますが、少なくともわたしの愛する個所は、すべてものすごくていねいに心をこめて演奏してくださいます。
 このような方が、日本のオケの常任として、身近なところで良いブルックナーを聴かせてくださる、というのは、幸せなことだと思います。
Nora
URL
2008/01/25 23:44
 ハイドン等の記事は、2月に入ったら、アップしたいと思ってます。
 レントに入るとカンタータの記事がお休みになるので、昨年も、その時期にいろいろな作曲家のことを書きました。
 わたしの記事よりもむしろ、できたらまた、いろいろなCDの情報をお聞かせいただければうれしいので、よろしくお願いします。
Nora
2008/01/25 23:51
やっぱりあの0番はスクロヴァチェフスキさんも気に入っていたのですね。納得です!

さて、僕は昨夜はじめて朝比奈さんのブルックナーをCDで聴きました。あえて今まで聴かなかったのは、朝比奈さんは実演の人だと思っていましたし、彼の棒の下で演奏した美しい記憶を大切にしたかったからです。

朝比奈さんは細かいことを全然気にしない人でした。ちょっとオケが間違っても、ズボンをずりあげながら「いーでーす!今のうち間違っておいてください!」とおおらかに声をかけてくださいました。「スタッカートが短すぎないように」という注意が耳に残っています。それで出てくる音楽は巨大なスケールを誇りました。あのブルックナー8番の圧倒的音像!練習中、アダージョのハープの部分で涙が流れました。僕の7年間のオケマン生活で、ここまでの感動を与えてくれた指揮者は朝比奈さんただひとりでした。もう30年近く前のことですが…
S君
2008/01/26 20:05
昨夜聴いた演奏は、あの有名な7番。聖フローリアン修道院でのライブ。第一楽章冒頭は、若干の音程の不安定さ、アインザッツの乱れ、フルートのヴィブラートの細かすぎ等が気になりました。ところが聴き進むうちに音楽の滔々たる流れにひきこまれ、演奏の充実度に、いつもより曲が長く感じたほどです。第一楽章ラストで、早くも鳥肌立つような感動におそわれました。

そして、第二楽章。深々としたワグネルチューバと弦による第1主題、その後半のアクセントのついた例の慟哭するような弦のテーマで、僕はいきなりカウンターパンチをくらいました。…自分でも思いがけず嗚咽していたのです。

それから先は、もう演奏という次元を超えていましたね。演奏と言うより「祈り」なのです。朝比奈さんと大フィルのメンバーが、ブルックナーを通してひとつになり、天を見上げて祈っているのです。彼らが信仰をもっていようが、そうでなかろうが関係ない。「神よ、卑小な我々を憐れみたまえ」。演奏からこのようなメッセージがひしひしと伝わってきました。

…もう言葉がありません。朝比奈さんのこの7番は批評を超える演奏です。
S君
2008/01/26 20:28
 今から30年以上前に、いきなり日本からやってきて、この演奏をしたのですから、この演奏をわざわざ聴きにきたというノヴァークさんを始め、現地の人はびっくりしたでしょうね。
 アダージョが終わるのを待っていたかのように静かに響く教会の鐘の音、実際にCDに記録されているのその音を聞いていると、この演奏会はほんとうに特別なものだったんだな、と思えてきます。
 このようなことは、音楽の感動と別のことだとはわかっていますが。
(鐘の音は、収録されていない盤もあるようです)
Nora
2008/01/27 12:30
 聖フローリアンライブは、おっしゃる通り、CDとしても最高だと思いますが、それでもやはり、実演には遠く及ばない、というのも事実だと思います。
 特に最後の数年間は、ほんとうにすごかった。
 朝比奈さん、晩年になって、スケールが大きくなり、テンポも遅くなった、と、誰もが言いますが、最晩年は、むしろ明らかに颯爽としてきて、テンポも弾むように速くなっているんです。
 つまり、楽団のみなさんが、生き生きと、幸せで仕方ない、と感じながら、演奏していたのでは、と、思うのです。
 指揮者の解釈がどうのこうの、というのも大事かもしれませんが、結局、音を出すのは楽団の方ですから、もしかしたら、このような観点も、ものすごく重要なのではないか、S君さんのコメントを読んでそんなことを考えてしまいました。
 上のウィーン・フィルとベルリン・フィルの秘密も、このあたりにある?
Nora
2008/01/27 12:49
また色々聴きましたので感想を述べさせていただきます。まず、バーンスタインの第9番です。

バーンスタインのブルックナーは非常に少ないですね。でも9番は気に入っていたのでしょう、2回録音しています。出だしは非常に遅いテンポです。普通アッチェルをかける第1主題部最後のあたりも、余りアッチェルしません。次の第2主題部も非常にたっぷり歌うので、「遅い」という印象が際だちます。スケルツォも遅く、まるでメヌエットで「死の舞踏」のよう。アダージョはもっと遅く、響きはどこかマーラーを思わせます。

というわけで全体に重々しく遅いという印象が強いですが、響きが極めて立派なので、それなりの魅力はあります。ただし生き生きとした活力は余り感じさせず、何か「巨大な落日」といった感があります。バーンスタインはこの録音の半年後、天に召されます。
S君
2008/01/30 14:18
この際、第9番が気になって聞き比べました。全体は無理なので第1楽章提示部のみ。それでも10分以上かかる!

まずアバド。アバドは第1主題部の最後辺りのアッチェルランドを盛大にかけて煽ります。これがアバドの流儀なのでしょうが、若々しい反面、第9では腰高な感じがあります。でもVPOなので美しいです。第1主題部最後のオクターブ下降の荒々しいテーマも、目の前に美しいノイエ・シュバンシュタイン城が現れた感じ。

次に、シノーポリ/DSK。オケが非常に美しくVPOとはまた違った高級感があります。響きが透明でクリア。ただし僕の大好きな、遠くから響いてくるような第2主題に歌謡性が薄く、やや物足りません。
S君
2008/01/30 14:35
最後にアイヒホルン/リンツ・ブルックナー管を聴きました。

オケの性能としてはVPO辺りには比べられませんが、ブルックナーの響きはこれが最も濃厚です。第1主題部もアバド並にどんどんアッチェルをかけますが、楽段ごとにリタルランドしますので性急にならない。そして第1主題部最後のオクターブ下降のテーマは太古の巨城が目の前にそびえ立つ感じで震えが来ました。

第2主題部も要所要所にリタルランドが効いて、なつかしい「遠くへのあこがれ」といった曲想が100%生き、期待が満たされます。

結論から言うと、先日聴いた4種の提示部の中では、僕はアイヒホルンが一番しっくりきました。いつかゆっくり全体を再度聴いてみたいです。特に、Noraさんお勧めのフィナーレをじっくりと。(やはりこれはちゃんと作曲しておいて欲しかった!他の曲の改訂さえしなければ…)
S君
2008/01/30 14:39
ベームの3番を聴きました。

僕は以前は、「ブルックナーはベームさえあれば後はいらない」といった風だったのですが、それでは余りにコーホー的感性なので色々と聴いています。「〜番はクナッパーツブッシュで決まり。あとはいらない」と言うんでは芸術が死んでしまう。

でもベームの3番には、やはり圧倒された。こじんまりしている、という人もいますが、そうではなくエネルギーが凝縮されているんです。金管の箴言もぶっきらぼうに言い放ちますが、凝縮度が異常に高く説得力極大。ですから、その後の優しく慰撫するような木管のテーマのしなやかさが際だつ。少しも無駄なく洗練されているんです。これには、VPOの力が大いに関与している。ベーム/VPOは古典派的ブルックナー解釈の極北ですね。
S君
2008/01/30 14:55
 バーンスタインの晩年の演奏には、確かにふだん親しむのにはちょっと重すぎるのもありますね。ただごとではない演奏だとは思うのですが。

 9番、ちょっと苦手だと書きましたが、1楽章、2楽章は、なかなか(というより、すごく)よいです。(あたりまえだな)
 1楽章の第2主題、いいですねー。
 他には、第3主題部の中間あたりがものすごく好き。
 夢見るような第2主題が終わって、ニ短調にもどり、力強く風に立ち向かっていくような第3主題が奏されますが、途中ふっと調性が揺らいだかと思うと、立ち止まり、後ろを振り向いて、やさしく微笑むような瞬間が訪れます。
 わたしはこの部分がたまらなく好きで、ここを適当に流してしまってる演奏は、はじめから受け付けません。
 ポイントは、弦の響きが十分にやさしいこと、その弦にからむ、不思議なそよ風のような木管の装飾がきちんと聴き取れること、などでしょうか。
Nora
2008/01/31 09:52
 その点、S君さんがあげてらしゃるアイヒホルン盤は最高です。
 あと、良いには、やはり、シューリヒトと、アーノンクールでしょうか。アーノンクールは、意外なようですけど、ものすごく優しいのです。
 思わず涙ぐんでしまうくらい。
 アバドとシノポリは気になりますね。以前、聴いたことはあると思うのですが、もう一度聴いてみましょう。

 今、書いていて、あらためて感じましたが、
 わたしは、S君さんもご存知のように、バッハだとけっこうどのような演奏にも感動してしまうのですが、ブルックナーに関しては、まるで人格が変わったかのようにうるさいですね。(笑)
 自分でも何だかいやですが、しかたありません。なんででしょ。
Nora
2008/01/31 10:04
>ブルックナーに関しては、まるで人格が変わったかのようにうるさいですね。(笑)

バッハは解釈の可能性が広いんでしょうね。ブルックナーはそれがある程度限定されると…。お気に入りのあの旋律が心にピッタリはまる演奏は数少ないですね。

しかし、現在Noraさんに触発されていろんな演奏を聴いていますが、その解釈の幅は思いの外広く、こんなブルックナーもあるのか!と感嘆することしきりです。最近知った演奏としては、アバド、シノーポリ、ティーレマン、スクロヴァチェフスキ、ヤング、ズヴェーデン、ナガノ、ブロムシュテット、アイヒホルン、そしてもちろん朝比奈さん!

ブルックナーについてはCD事情が恵まれているのか百花繚乱といった趣があり、その中で新しい解釈に出合い、自分の琴線の可能性を広げていく試みが、いま非常に楽しいです。これもNoraさんのおかげですよ。
S君
2008/02/01 11:41
次に挑戦するのはアーノンクールの9番と決めていますが、しかし素晴らしい曲ですね、9番! 何度聴いても新たな深みに触れることができます。

第1、2楽章はもちろん良いですが、第3楽章の深淵には聴く度に心が打たれます。特に5部形式の中の第2部、その最初のテーマは、もう何とも言えません。この世離れした光の満ちている大きな世界に深く深く沈潜していって、その底にじっと横たわる傷ついた自分。そこから静かに湧き上がってくる音楽は、癒しと慰めにあふれています。泣きたいくらいに神様の愛を感じます。

昨夜はハイティンク/ACOで聴きました。私的に理想に近い演奏でした。
S君
2008/02/01 11:52
 こんにちは。

 わたしはというと、ついに、ハイティンク/シカゴの最新ライブ盤(自主制作盤)を買ってしまいました。
 最近出たライブの名演(6番、8番)とは、またちがった雰囲気、
 金管等ゴージャスなのですが、少しもうるさくなく、とても落ち着いていていい感じ。壮麗な響きに、全身を包まれる幸福を味わえました。
 予想通りのすばらしいブルックナー。

 ハイティンクは、あまり騒がれませんが、どうしてでしょうね。
 8番など、記事に書いたブレーズ盤がでるまでは、ハイティンク/ウィーン・フィル盤が、わたしのベストでした。
Nora
2008/02/02 13:57
ハイティンク良いですねー。ライブの7番も最近録音したはずなのですが、間違えて消してしまいました。惜しいことをしました。

ところで、昨日、僕は初めて宇野さんの本を読みました。そうしたらハイティンクのことが書いてあり、ハイティンクの顔は「愚鈍の固まり」あの顔でブルックナーが振れるわけがない、と書いてあったんです。顔で判断しているんです!驚きました。結局、宇野さんは一部のお気に入り(クナッパーシュブッシュ、朝比奈さん等)以外はほとんどダメらしいんですね。「最低」とか「馬鹿」とかいう罵詈雑言が並ぶ批評は、とうてい精緻なものとは言えません。

素人の音楽好きのおじさんが言いたい放題言っているんだったら面白い部分もあるのでしょうが、それが音楽評論家として堂々と通用しているんですから、つくづく日本は変な国です。
S君
2008/02/04 14:33
ブルックナーは「素朴で無骨な田舎者」と決めつけ、その線に立った演奏しか評価しない、ということなのでしょう。ブルックナーは確かに田舎者かもしれません。でも、出てくる音楽は並はずれた大スケールを誇る反面、極限までの繊細さと人間離れした神々しさに満ちているのです。

音楽好きには「演奏家タイプ」と「評論家タイプ」という2種類があるのかもしれません。前者は、音楽に対して狭いが確固とした判断基準があり、これに合致しない演奏はいくら良くても受け付けない。後者は、どのようなタイプの演奏にもその特長が把握でき、広くそれを享受することができる。

演奏家タイプの人は演奏家になるべきであって、間違っても評論家になってはいけないと思います。
(僕らはプロの評論家ではないので、好きなことを言っていればよいのですが…)
S君
2008/02/04 14:46
ちょっと興奮してしまいました。ごめんなさい(笑)。

先日はホルスト・シュタインの4番を聴きました。4番っていいなー、と思いました。シュタインの解釈は響きこそハイカロリーなのですが、音楽が粘らずに先へ先へと進むので、聴いていて心地良いのです。そうか、4番はこんなに良い音楽だったのか!と思いました。特にフィナーレに感動。

ところが余白に入っていたリエンツィ序曲はさらに良かった!さすがワーグナー指揮者です。(ワーグナーの音楽自体は好きではないですが)
S君
2008/02/04 14:52
 まあ、自分にとって必要な情報かどうかを判断して、必要な情報だけをとりいれる、ということが大切なのでしょうね。
 みなさん、けっこうそういう感じになっているのではないでしょうか。

 来春の来日時、ハイティンクには、日本の音楽ファンの度肝をぬくような演奏をしてもらいたいものですね。
 最近のライブを聴く限り、そうなる可能性は、限りなく高いような気がします。
Nora
2008/02/04 14:58
こんにちは、Noraさん。今朝は調子が悪かったのですが、Noraさんのモルディブの写真を見て元気をもらいました。

基本的に僕は連休明けが苦手です。今朝もブルーな気分で目覚め、何となく起き出す気分になれず、ふとんにくるまったままブルックナーの弦楽五重奏曲アダージョ(弦楽合奏版)を聴きました。すると何とも言えない大きな愛に包まれたような感じになり、起きあがることができました。その後、食事をしてもう一度アダージョを聴き、カップリングされている交響曲第0番のアダージョを聴きました。その頃には心身共に充実した感じになり、スケルツォの金管が響いてくると「ようし今日も戦闘開始!」という態勢になりました(笑)。いずれも教えていただいたスクロヴァチェフスキです。
S君
2008/02/12 10:46
最近はブルックナーとシベリウスを半々くらいに聴いています。特に感動したシベリウスの演奏は、ベルグルンド/ヨーロッパ室内管の第5,7番。ザンデルリンク/ベルリン響の第1番。ヴァンスカ/ラハティ響のオリジナルの第5番。それからレヴァイン/BPOの第4番でした。

●ベルグルンドはヘルシンキ・フィルがかつての僕のスタンダードでしたがヨーロッパ室内管との演奏は音楽の核心のみを純度高く抽出したような演奏で、前者とはまた別の説得力があります。●ザンデルリンクは僕の第1番にまつわる苦手意識を取り去ってくれました。何と大きく深みのある音楽!●ヴァンスカのオリジナル5番には驚愕しました。いつも聴いている5番とはほとんど別の曲ですね。シベリウスの天がける幻想がきこえます。●そして、極めつけはレヴァインの4番!凄い音楽を楽々と繰り出してくるBPOの名人芸にまずうなり、それをレヴァインが見事に統率し、恐ろしいほどリアルな幻想空間を描き出しています。4番はシベリウスにとっても特別な傑作だと心底納得!(ただしカップリングの5番は平板な演奏)
S君
2008/02/12 10:47
 S君さん、こんばんは。
 今日はまた、ひどく寒かったですね。もうこうなると、何を聴いてもだめです。今朝は半分泣きながら布団から出ました。
 S君さんは、相当余裕を持って、起きられるのですね。
 わたしは、可能な限り、ぎりぎりまで寝ているので、そもそも朝音楽を聴く時間などありません。

 シベリウスのコメント、ありがとうございます。わたしは、最近、北欧系の全集盤以外あまり聴かないので、とても参考になります。
 ここだと、せっかくの演奏評が埋もれてしまってもったいないので、急遽シベリウスのページを作り、そこにコピーさせていただくことにしました。
 もし、他の演奏等お聴きになったら、そちらの方に続けてコメントくださるとうれしいです。
Nora
2008/02/13 22:57
蒸し返すようで申し訳ないですが、やっとヤングの3番を聴くことができました。新宿図書館の利用はこれで最後の機会だったのですが、予約が殺到してなかなか借りることの出来なかったNoraさんお勧めのこのCDを、最後の最後に滑り込みセーフでやっと借りることができました。本当にうれしいです! さっそくかけてみると、これは非常な名演ですね。2番の時よりも別人のように呼吸が深く、スケールの大きい音楽作りをしています。それでいて優しく包容力が豊か。女性原理のブルックナーと言えるのではないでしょうか。

これに対して、男性原理のブルックナーの代表格といえば、たとえばアイヒホルンではないでしょうか。2番の1872年版を聴いて圧倒されました。しゃれっ気のない正直で飾らない人。武骨ながらナイーブに優しいんですね。まるでこれはブルックナーその人のような演奏ではありませんか!素晴らしいです、アイヒホルン。もっとたくさん聴いてみよう。
S君
2008/02/29 21:18
 S君さん、どんどん蒸し返してください。
 わたしも、今はシベリウス等を聴いてますが、また何か聴いたら書こうと思います。
 よろしかったら、他の方も、遠慮なく何でもどうぞ。(笑)

 ヤング、聴かれましたか!
 S君さんに気に入っていただけると、わたしも安心して人にお薦めすることができます。
 圧倒的な感動、というわけではないかもしれませんが、けっこうどっしりしていて、他に無いような安心感がたまりません。
 それこそが、わたしがブルックナーに求めているものなのかもしれない。
 
> 新宿図書館の利用はこれで最後の機会だったのですが

 でも、これ、返さないとダメなんじゃ・・・・。(笑)
Nora
2008/03/01 15:34
第9の場合、フィナーレ補完版は別として僕は30年間シューリヒト/ウイーンフィル盤(EMI)以上に気に入った演奏はお目にかかりませんでした。それはヴァント最晩年のSDRとの来日公演の生演奏を含めてもです。しかしヨッフムがミュンヘンフィルを振ったライブ正規音源盤(WEITBLICK)を聴くにあたり、ついに同格のCDが現れました。これはお聴きになりましたか?
あとヴァントもミュンヘンフィルとのライブ録音盤は組物でしか有りませんがそれに次ぐ録音と思っています。
ハルくん
URL
2008/09/07 01:40
 ヨッフムの演奏は、2種類の全集盤以外あまり聴いたことがないのですが、いろいろとすばらしいライブ盤も出ているようですね。教えてくださったCDも、ぜひ聴いてみたいと思います。
 ヴァントについては、記事にも書いたとおり、あまり好きではなかったのですが、最近、ハルくんさんのお書きになっているミュンヘン・フィルのライブを聴いて、少し見直しました。
Nora
2008/09/07 02:22
ヨッフムのブルックナーは2種の全集盤の中にも良い演奏はありますが、晩年のライブでは他にコンセルトへボウとの第5(86年ターラ盤)、第7(86年アルトゥス盤)など円熟した演奏が有り非常に素晴らしいと思います。
ヴァントはベルリンフィルとの一連は正直好みません。音色が明るすぎるのと奏者達のブルックナーへの共感度合が北ドイツ放送やミュンヘンよりも劣ると感じてしまいます。ヴァントの録音年代的には大抵は最晩年のものが良いようですが。
ハルくん
2008/09/07 08:52
 ヨッフムは、昔来日した時、椅子に座って指揮した演奏をTVで聴いて感激しましたが、このアルトゥス盤はその時のものですね。
 第5も含め、必ず聴いてみたいと思います。

 ヴァントについては、これまであまりよく書いてこなかったので、次のCDの記事には、ちょっと見直したことも書きたいと思っています。
 
Nora
2008/09/08 12:46

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文