♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

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zoom RSS 年末年始に聴いたCDその1+CD情報【顕現節後第4日曜日、マリアの潔めの祝日】

<<   作成日時 : 2009/02/01 23:51   >>

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 ぎりぎり間に合いました。
 おそくなってしまいましたが、今日(2月1日)は、顕現節後第4日曜日、

 カンタータは、
 第1年巻のBWV81
 最後期のBWV14
 の2曲。

 過去記事はこちら


 今年は、BWV81を聴いてみました。

 イエスが湖で嵐を静める有名な物語を、そのまま描ききった、まるでオペラのようなカンタータです。
 豊かな情景描写がふんだんに盛り込まれていて、壮大な壁画のようでもある。
 いつかも書きましたけど、バッハがどれだけ海を見たことがあったかはよく知りませんが、
 バッハは、海とか湖、川の描写が、意外と得意なのです。

 ちょうど先日、ヘンデルのオペラを初めて観て、その魅力にすっかりとりつかれてしまったところです。
 バッハはオペラを書きませんでしたが、でも、さびしく思うことはありません。
 バッハにも(世俗カンタータを始めとして)、このような曲がたくさんあるのです。

 ヘンデルの最高傑作を聴いた後で、あらためて聴いてみましたが、バッハ先生もなかなかやるじゃない、という感じ。この調子で、オペラも書けたかも。
 いや、たぶん、書けないな。


 最後期のコラールカンタータ、BWV14も、バッハ晩年の対位法技法がふんだんに盛り込まれた名作。
 冒頭からいきなり、テーマの基本形と転回形が火花をちらし、すさまじいストレッタが炸裂します。

 

 そして、明日(2月2日)、
 いよいよ冬のカンタータの祭典、マリアの潔めの祝日。

 この日は、バッハのカンタータの最高峰といってよい曲が並んでいます。
 数も多いので、こちらの一言コメント付き一覧表をごらんください。

 過去記事もたくさんあります。代表的なものは、以下の通り。
 
  マリアの潔めの祝日
      マリアとバッハ〜はじめて聴くカンタータ
      お気に入りのアリアその3(BWV82)〜夕映えのR.シュトラウス
      シメオンの涙〜マリアの潔めの祝日 【潔めの祝日・カンタータ一覧】
      お気に入りのアリア・潔めの祝日編 とっておきの1曲(BWV157他)
      カンタータの祭典!!マリアの潔めの祝日&五旬節
      雪のエストミヒ

 
 なお、これらの曲の多くは、カンタータHPの「古い録音を聞く」コーナーで聴くことができます。



  *    *    *    *    *    *



 さて、昨年末から1月にかけて聴いたCDから、心に残ったものを、ぼちぼちとご紹介していきます。

 今日は、まず、バッハ・古楽編。
 ロ短調ミサ曲のミンコフスキ盤をすでに紹介しましたが、その他の、いまさらわたしが何か書く必要もないような大物CDを中心に、何点か厳選して。



 1、平均律クラヴィーア曲集 第2巻

        鈴木雅明


 これも、ずーーっと長い間、待ち続けてきた1枚。
 鈴木さんは、インヴェンション、第1巻、どちらもすばらしかったですが、
 さらに高い境地に踏み込んだ、このバッハの鍵盤曲の最高峰にふさわしい、究極の演奏。

 豊かな即興も含め、かなり個性的なんですが、すべてが自然。格調が高く、超然としている。
 何より、チェンバロの音色が美しい。 

 この人は、やはり、鍵盤奏者として天才だと思う。


画像



 チェンバロ版の、これまでの錚々たる名盤。
 これに、さらに新たな名盤が加わった!なんて幸せ!

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2、五旬節のカンタータ集

        ヘレヴェッヘ
 

 またまた、待ちに待った一枚。
 五旬節は、上記のマリアの潔めの祝日と並ぶ、名作カンタータの宝庫。
こちらの記事ほかを参照)

 特に究極の「コラール・カンタータ」、BWV127の冒頭楽章に関しては、こんなにも光にあふれ、まぶしくきらめく演奏は聴いたことがありません。
 しかも、その光は、この世のものならぬ不思議な光。
 どこまでも清々しく透きとおり、あまりにも美しくて、涙があふれてくる。

 BWV127は、わたしの最も愛するカンタータの一つですが、
 近年、ガーディナーSDG、BCJとたて続けに名盤がリリースされ、そして、ダメ押しにこの1枚・・・・!
 これまた、何て幸せ!

 もちろん、BWV159の名アリアも、美しい。
 少し早めのテンポだが、聴いていると、まるで、澄み切った夕暮れの風に包まれるかのようです。
 

画像




 3、エッサイの木 〜グレゴリオ聖歌と中世のポリフォニー

        アンサンブル・ジル・バンショワ


 カンティカ・シンフォニアのデュファイの超名盤でおなじみの、GLOSSA レーベルに、王者、アンサンブル・ジル・バンショワが殴りこみ?
 クレジットされたアーティスト名を観て、一瞬、目を疑ってしまいました。
 まずはお得意の初期ポリフォニーから、みたいです。
 もちろん、しなやかで美しい演奏は、健在。
 何の穢れも知らず、こんこんと湧き出続ける泉のような、初期ポリフォニーの瑞々しさに、身も心も清められるかのようです。
 今後の展開が楽しみ。


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4、フランドル楽派BOX

  フランドル楽派の巨匠たち 〜15&16世紀のポリフォニー


 ベルギーのEUFODAレーベルからリリースされていたシリーズを、まとめて廉価BOX化。
 有名曲からそうでない曲まで、まんべんなく、テーマ・時代ごとに収録した好企画ながら、なかなか入手しにくかったので、大歓迎です。

 10枚組み! 
 デュファイからラッススまで、ルネッサンス音楽の宝箱みたいなBOX。


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 その他、ブルックナーやヘンデルを中心に、ご紹介したいCDが山ほどあるので、また、次回以降、あらためて。



  ☆    ☆    ☆



 以下、新譜リリース情報



 昨年から、ダニエル・テーラーデイヴィット・ダニエルズナタリー・デセイなど、すばらしいカンタータ・アリア集がたて続けにリリースされてきました。
 もしかしたら、ブームなのか?
 そこまではとても手が回らず、わたしはほとんど聴いていないのですが、
(もしお聴きになった方がいたら、感想等教えてくださるとうれしいです)
 この一枚に限っては、さすがに、購入しようかと・・・・。


 フォン・オッター・アリア集


 このような大物まで参入してくるとは、これはいよいよブームか?
 オケは、北欧の古楽オケ!曲目もたまりません。



 最後に、
 ヒリヤード・アンサンブルの伝説のプライヴェート・ライブ盤が、正規CDとしてリリースされたことは、以前お知らせしましたが
 今回は、それがまとめられ、廉価BOXとして、リリースされたようです。

 ペロタン、デュファイ、オケゲム他の、奇跡のような演奏が収められています。
 人間の声とは、ここまで美しくなるものなのか・・・・。
 いや、それはすでに人間の声を超えて、聴いていると、「音楽」そのものがそのまま心に伝わってくるような不思議な感覚にとらわれる。
 その究極の声で、ブルゴーニュの巨人たちの究極のポリフォニーを聴く幸福。

 まだ手に入れてない方は、この機会にぜひ!

 
 ヒリヤード・ライブ ザ・コレクション



 とりあえず、今回はここまで。続く。



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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
Noraさん、こんにちは。本当にいろいろなものをお聴きになっていますね、感心します。うらやましいです。私は昨日(つまり2月に入って)今年初めて自分の楽器にさわる時間が取れました。時間もですが、地方都市にいるとCDにしても本にしても、手にとって確かめて買うかどうか決めるということが難しいのが残念です。何でもネットで検索できる時代になりましたが、毎日休みなく検索し続けるのも大変です。別の目的で訪ねた店頭でふと目にした一枚、一冊との一期一会の出会いみたいなものを、大切に感じたいとも思うこの頃です。で、要するに上記のジル・バンショワ、聴いてみたいです(笑)

ところで昨日の新聞広告で気づいたのですが、礒山雅氏が東京書籍からバッハ・カンタータの解説全集みたいな本を出しているようですね。もしご覧になっていたら感想などお聞かせくださいませんでしょうか。
かげっち
2009/02/02 12:38
 かげっちさん、こんばんは。
 東京でも、大型CDショップが少しづつ減ってきて、少しさみしいです。
 わたしも、一期一会を大切にしたいので、インターネットでの買物はほとんどしないのですが、そうも言っていられなくなるかもしれません。

 記事で、3番目にご紹介したCDは、アンサンブル・ジル・バンショワの新譜ですけど、内容は、中世をずっとさかのぼった初期ポリフォニー集で、バンショワの曲は収録されていません。
 バンショワの曲は、4番目のフランドル楽派BOXの方に少しだけはいっています。
 アンサンブル・ジル・バンショワは、もちろんバンショワやデュファイのシャンソンを得意としており、すばらしいCDがありますが、
(→右URL欄→)
 残念ながら、今はなかなか入手しにくいかも。
Nora
URL
2009/02/04 01:10
 礒山さんの本、「カンタータの森を歩く」はこれまで2冊出ていて、どちらも、
 カンタータに関する総論、
 その巻のテーマについての概論(1巻は、マリアの祝日について、2巻はマタイ伝について)、
 各曲の詳細解説、
 という構成になっています。
 少し値段が高いですが、礒山氏が監修しているバッハ・コンチェルティーノ大阪の、OVPP演奏のCDつき、ということからすると、むしろお得かもしれません。
 この1、2巻だけで、主だった有名曲の解説を読み、そのうちの一部は、実際の演奏を聴くことができます。

 先日、ようやく第3巻が発売されましたが、テーマはいきなり世俗カンタータに飛びました。
 バッハ・コンチェルティーノ大阪の活動にリンクして本を出しているので、テーマが系統だっていないのはやむをえないのですが、できれば、今後も続けてほしいところです。
Nora
2009/02/04 02:28
Noraさん、ご教示ありがとうございます。そういう本だったんですね。確かにちょっと高いなあ、3巻まとめて注文するのは・・・
かげっち
2009/02/06 13:26
 こういう専門書は、どうしても高くなってしまうようですね。
 良いんだか悪いんだかわかりませんが、この本3冊分で、今は、CD2、30枚入りのBOXセットが、2組は買えます。
Nora
2009/02/08 01:45

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