♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

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zoom RSS 新譜リリース情報特集〜ちょっと変わったCDを集めてみました。【復活節前第9日曜日】

<<   作成日時 : 2009/02/08 01:17   >>

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 今日(2月8日)は、復活節前第9日曜日。
 まだまだ寒い日が続いていますが、暦の上では、春へのカウントダウンが始まりました。

 カンタータは、
 第1年巻のBWV144
 第2年巻(コラール・カンタータ)のBWV92
 後期のBWV84
 の3曲。

 過去記事は、こちら



 今年は、コラール・カンタータ絶頂期の、BWV92を聴きました。
 なんと全9曲からなる大作で、ほとんどの曲がゲールハルトのコラールから構成されています。

 歌詞にもある、「激しい嵐の後で、穂は豊かに実る」という言葉の通り、
 短調の暗く不安げな曲調が、次第に、長調の明るい曲調に移り変わってゆく全体の流れも見事。

 中でも、第7曲、おなじみのトロープス付きコラールで、コラールが進むにつれて、その間にはさまれたトロープスが、バスからソプラノへ、だんだんと高みへと昇ってゆき、
 その結果として、第8曲の、パストラール(ピチカート付きのソプラノとオーボエのデュエット)、絶対的な牧者によって守られた、限りなくのどかな世界が、広々と広がるあたりは、正に圧巻!

 バッハはオペラを書かなかったけれど、その音楽は、このようにドラマにあふれているのだ!
(この頃、このような感想が多いな。ヘンデルのオペラがそんなにもショックだったのか・・・・)

 
 全曲、まぶしいソプラノのコンチェルトと言ってもよいBWV84は、アリア集などにも収録されている華麗な名作。


 一方、簡素な構成、楽器編成で、しかも全曲が短調、というBWV144は、カンタータの中でも最も地味で目立たない作品とされ、あまりの地味さから、偽作説までありますが、
 第1年巻の作品だけあって、よく聴くと、コンチェルト風な動きや、メヌエットのリズムなど、あちこちにケーテンの思い出を見つけることができます。



▽ 神田明神の梅

画像
 



  *   *   *   *   *   *


 
 ちょっと変わった新譜リリース情報



 この頃、CDショップの新譜お知らせメールの中に、ちょっと変わった内容のアルバムが、ずいぶん見られるようになりました。
 アーティストもレコード会社も、いろいろと工夫しているのでしょうか。

 いったいどんなものか気になってしかたないが、うかつに手を出して、何だこりゃ、ということになっても恐い、
 と、いうことで、
 とりあえず、興味を持ったものだけ、メモ代わりに書き出しておきます。

 未曾有の不況の折、わたしも例にもれず財政難下にあるため、おそらくここにあげたCDは、しばらくの間は購入できないものと思われます。

 もし、お聴きになった方がいらっしゃったら、感想等教えていただけると、とてもうれしいです。



 No.1


 まずは、ジャズ風インヴェンション。
 

 プシカレフによるヴァイブのインヴェンション


 これは、すでに、ずいぶん前にリリースされているCD。
 まあ、よくある、ジャズ・アレンジのバッハですが、
 曲がインヴェンション、楽器がヴァイブというのがちょっとめずらしい。
 一言で言うと、ヴァイブのインヴェンションというのを、ちょっと聴いてみたいな、というだけのことです。

 各曲、〇〇風、△△風、と、ジャズ・ピアニストの名前がついているのもおもしろい。
 バド風、モンク風、キース・ジャレット風、というのはさすがに無いな。誰もできないって。



 No.2


 次に、同じく鍵盤曲の編曲もの。曲は、超大曲、ゴールトベルク。


 ハープのゴルトベルク(ブラッセル)

 ハープのゴルトベルク(フィンク)


 ゴールトベルクは、ご存知のように、実に様々な編曲版が出ています。
 最近も、リコーダーで全部演った方がいて、びっくりしましたが、
 これは、どちらもハープ版。
 しかも、2作品、ほとんど同時にリリースされました。
 これは、純粋に、どんな響きなんだろう、と興味があります。



 No.3


 次は、ピアノによるバッハ編曲集。


 ケフェレックのバッハ編曲集


 昨年リリースされた、エレーヌ・グリモーのアルバムもなかなか魅力的でしたが、
 こちらは、小品中心で、そのかわり、よりバラエティに富んだ内容になっています。
 おなじみBWV147BWV106からの編曲、「バッハのシチリアーノ」なども入っています。



 No.4


 古楽器アンサンブルによるバッハ編曲集


 リコーダー、ヴィオール、ガンバなど、古楽器による演奏ですが、バッハの様々なジャンルの原曲を、自由に編曲して演奏しているようです。
 昨年、アンサンブル「音楽三昧」によるすばらしい平均律の編曲版をご紹介しましたが、同じような主旨でしょうか。
 バッハの原曲を、モーツァルトが弦楽アンサンブル用に編曲したものを、さらに編曲して演奏している、というややこしいトラックもあります。



 No.5


 バッハに捧げる〜シュタイアーのシューマン・ピアノ小品集


 ジャケットにはバッハの名前が一番大きくクレジットされていますが、れっきとしたシューマンのピアノ曲集。
 バッハに心酔していたロマン派の作曲家というと、まずやはり、今年がアニヴァーサリーのメンデルスゾーンが思い浮かびますが、その親友シューマンも、それに劣らず、バッハを大切に思っていました。
 何だかよくわかりませんが、シューマンとシュタイアー、ともにバッハを心から尊敬する者どおしが、がっちりとコラボして誕生したアルバム、ということらしいです。
 曲は、それらしく、子供のための小品やフーガなどが中心。
 そんな理屈はヌキにしても、今をときめくシュタイアー初のシューマンということで、要注目。 



 No.6


 2種類の無伴奏


 クイケンのスパッラによる無伴奏Vc組曲

 ヒルガーのチェロによる無伴奏Vn曲


 昨年、スパッラの無伴奏Vc組曲が話題になりましたが、ようやく御大クイケンのアルバムがリリース。
 後者は、ふつうのチェロで無伴奏Vn曲を弾ききっているという、おそるべきアルバム。



 No.7


 ファブリツィオ・カソルによるマタイ受難曲編曲版〜バレエのための再構成


 バレエのためのマタイ受難曲編曲版。
 ジャズ、ワールド・ミュージック的な要素をふんだんに盛り込んだ編曲で、歌手も、古楽歌手から、現代のオペラ歌手、セネガル民俗音楽の歌手、と、バラエティに富んだメンバーとのこと。
 モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」に基づく同様のアルバムもあるらしい。



 以下は、バッハ以外の古楽等から。



 No.8


 グレゴリオ聖歌&エレキのコラボ


 読んでいただいた通り。
 異次元空間にそびえたつ聖堂へと誘ってくれるそうです。



 No.9


 デュファイ&シンセのコラボ


 これも、読んでいただいた通り、デュファイの名曲をモチーフにした電子音楽。
 ヒリヤード・アンサンブルのジョン・ポッターが、歌っているというのも、見逃せない。



 No.10


 バロック&民俗音楽ジャム・セッションによるモンテヴェルディ


 上記、No.7でちらっと触れたモンテヴェルディのアルバムとはちがうもの。 
 こちらは、モンテヴェルディの様々な名曲を、何物にも捕らわれず、自由に演奏したバロック・ジャム・セッションとのこと。
 プルハールのラルペッジャータが中心になり、バロックや伝統音楽奏者が多数参加。
 ジャルスキーや、われらがヌリア・リアル譲も、ゲスト参加。

 

 No.11


 ホルン・アンサンブルののブルックナー


 バボラークのチェコ・ホルン・アンサンブルが中心になった、ブルックナー編曲集。
 モテット、ミサの他、第7交響曲のアダージョなども収録されている。



 上記のうち、No.7、9、10、11などは、いずれ購入しなくちゃならないんだろうな。
 特に、ジャンルを超えたセッションによる、モンテヴェルディやバッハの大曲、
 そして、わたしが心から愛するデュファイ、ブルックナー演奏の新しいチャレンジ!
 説明を見ただけで、ワクワクしてきます。



▽ ビル街で見つけた野鳥。とても美しい声で鳴いていた。
  ピントがあってませんが、すずめじゃないよな。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
色々面白い録音があるのですね・・・8、9、10あたりなんか、ポピュラー音楽ファンにもウケるのかも。
いわゆる「フツーのクラシック」よりも、中世〜初期バロックの音楽の方が、マニア系ポピュラー音楽ファンにアピールする要素が多い気がしますね。
REIKO
URL
2009/02/08 14:54
こんばんわ。
92番は改めてじっくり聴きました。ありがとうございます。
でも面白いですねえ。
第2曲などもレチタティーボとコラールが交互に出てくるさまなどすごく手が込んでいるなあ、と。歌詞が意味不明なのでいまいち消化不良ですが、歌詞をつかんで聴くとまた面白さが増しそうです。通奏低音が活躍しまくりなのも個人的にはかなりはまりです(笑)。
しかし、この第2年巻のこの時期の前後の曲の並びは圧巻ですね。まさに「絶頂期」という言葉通りの充実ぶりを感じます。
たこすけ
URL
2009/02/09 00:09
 REIKOさん、こんばんは。

> 中世〜初期バロックの音楽の方が、マニア系ポピュラー音楽ファンにアピールする要素が多い

 そうですね。カンティガや南米バロックの歌曲など、そのまま演奏しても、ほとんどエスニック系バンドの音楽と言っても通用するのでは。
 ピリオド楽器は、当初こそ学術的な意味合いが強かったかもしれませんが、今ではすっかり自由かつ実験的な試みの急先鋒として、「クラシック音楽」に、ビートをもたらしてくれているような気がします。
Nora
2009/02/10 00:42
 たこすけさん、こんばんは。

 すごいですよね。この前のヘンデルの記事にも書きましたが、バッハの生涯における創作力のピークは、まちがいなくこのあたりだと思います。
 ただ、このあたりのコラール・カンタータを知っている、と言う方がほとんどいないのが残念です。
 コラール・カンタータはただそのまま聴いても魅力的ですが、そのもとのコラールを知っていると、ぐんと身に迫ってくる、さらに、歌詞=コラールの歌詞を知っていると、さらにぐんっと迫ってくる。
 これは、オルガンコラールなんかにも言える事ですが、このあたりの敷居の高さを何とかしたい、と思うのですがなかなか。
 ほんとうは、たこすけさんみたいに、コラールをじっくりと調べるところから始めて、最後は自分で演奏をしてみる、というのが一番なんでしょうね。
Nora
2009/02/10 00:45
Noraさま

「バッハに捧ぐ〜シューマン:ピアノ作品集 シュタイアー」
↑ こういうの(企画というか心意気というか)良いですよね。

昨年のコルトレーンに続き、是非、聴いてみたいです。
バッハを復活させてメンデルスゾーンは私にとっての恩人。
バッハを敬愛したショパンやシューマンは心の通じ合う友人のように
勝手に思っていましたが、このCDを聴いてシュタイアーさん、
ショパンさんと共にバッハへの想いを通わせ合いたいと思います。

さて、話はヘンデルに移し、Noraさまもご存じの曲かと思いますが、
1736年2月19日に初演された正に今が旬な名曲=ハープ協奏曲
変ロ長調の第一楽章(動画)をリンクさせていただきます。
よろしければご覧下さい。
    ▽    
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=5mH5LrOzwic

演奏は内田奈織さん。オーケストラはついておりませんが、ハープの
音色が雅で、実に春らしい明るく美しい映像です。
Nacky
2009/02/11 23:30
 Nackyさん、こんばんは。
 このCDは、実は、単なるシューマンピアノ小品集なのに、ジャケットには、シューマンやシュタイアーの5倍くらいの大きさの字で「バッハ」と書いてあります。おっしゃるとおり、心意気ですね。すばらしい。
 わたしもNackyさんのコメントを見て、何とか入手して、想いを通い合わせたくなってきました。
 メンデルスゾーンに端を発するバッハ再発見においては、シューマンの働きも大きかったようですね。

 ハープ協奏曲は、めずらしくわたしも知っています。
 バッハのカンタータのCDに、いっしょに入っていたのです。そのうち、このCDについても書くことにします。
 それにしても、ほんとに春らしいのどかな映像ですね。
 せっかくなので、見やすいように、右のURLの欄に貼り付けておきましょう。
 有名なメロディですが、さすがヘンデルですね。
 なんで、こんなに美しい、始めからこの世に存在しているかのようなメロディが書けるんでしょう!
Nora
URL
2009/02/13 00:55

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