♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

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zoom RSS CKの名品BWV3を聴く+H23の三が日は寝正月TV三昧〜年末年始のアルバム1【顕現節後第2日曜日】

<<   作成日時 : 2011/01/15 23:07   >>

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 3づくしのタイトルになった。なんともめでたい?
 カンタータも3のつく曲が多いです。



 ウサギと言えば、大国主の命。
 オオクニヌシ(ここでは、=大黒様)と言えば、東京では神田神社、ということで、
 当然、ここにもいました。しょぼんとして。
 (正門(隋神門)の彫刻)

画像




 1月16日は、顕現節後第2日曜日。

 カンタータは、
 初期のBWV155
 コラール・カンタータ(第2年巻、あるいは後期(1726年)の年巻補完作)のBWV3
 後期のBWV13
 の3曲。

 この祭日のカンタータは、たいへんな名作ぞろい。
 過去記事も、けっこう書いています。

 BWV3については、こちら

 BWV13については、こちら



 後期の大傑作、BWV13に関しては、上の記事にくわしく書いたので、今日は、BWV3にちょっと触れておきましょう。


 このBWV3、厳しく切実な内容のコラールを、夢のように美しく、そしてどこまでも柔らかな音楽で包み込んだ神品だと思います。


 クリスマス後のBWV122から、顕現節のBWV123、そして先週のBWV124と、
 この後のBWV127BWV1という究極の最終到達点に向けて、1曲1曲、この世のものならぬ凄みを増してきた、第2年巻=コラールカンタータ年巻。
 一足早く、ついに超絶の高みに達したか、と思いきや、この曲は、翌1726年のコラール・カンタータ年巻補完作、という見方が強いようです。

 ただ、この曲は、コラール全詩節テキストカンタータではなく、レチタティーヴォ付きのコラール楽章(例のトロープス・コラール)まで含まれている、歌詞的にもかなり手のこんだ作品です。
 初演は1726年かもしれませんが、作曲はやはり、コラール・カンタータの年なのでは。
 個人的にも、上記の大いなる流れの中に置いた方がしっくりくる、というか、そのような、バッハという天才をもってしても、人生の中で何度も無いような創作の絶頂期の奔流のまっただ中にあって初めて書けるような作品、のように思えてなりません。

 まあ、いずにしても、そういう傑作だ、ということ。
 地味な曲だけど。



 冒頭合唱、地の底でうめくようなバス!コラールを、やさしくやわらかに明滅する、器楽群&バス以外の声部の対位法的な音のヴェールが、いたわり慰めるように包み込みます。

 第2曲、コラール・カンタータサイクル絶頂時にしばし登場するトロープス付きコラール楽章。
 さらに、ここでは、コラール旋律に基づくbc(Vc?)のオブリガート付きの豪華版。
 うーん、1725年のバッハの気合いを感じるけどなー・・・・。

 第3曲、引き続きbcがオブリガートの真摯きわまりない曲調のアリア。

 第4曲のレチタティーヴォを経て、

 第5曲、デュエット、2本のオーボエ・ダモーレ+Vnによって決然と(しかも完全なユニゾンで)くりかえされるモチーフにのって、SとAが心が震えるような美しい歌を歌いかわす。
 さらにこれらのさまざまな声部に、bcが時には緻密、時には即興的に寄り添い、四重奏の美しい音の織物を紡ぎあげてゆく。バッハを聴く喜び!

 第6曲、コラール。ごく短くシンプルなコラールですが、冒頭からさまざまな楽章を経てきて、今はなんと清々しく響くことか!
 この清々しさは、新年の一点の曇りの無い青空にも通じる。

 ぜひ、ご一聴を。 


 今年聴いたのは、アーノンクール全集版。

 超然とした響きの中に、心からの歌を鮮やかに浮かび上がらせる見事な演奏。アーノンクール、やはり基本的に何も変わっていない。



  *    *    *    *    *    *



 今日は、年末年始に、見たもの、聴いたもの。(TV)



 リリング登場、N響大晦日の第九


 紅白と並ぶNHK大みそかの恒例、N響の第9放送ですが、今年はなんと、リリングさんが指揮で登場。
 若々しい情熱あふれる指揮ぶり。すっかりお元気そうで安心。

  

 ゆく年くる年

  中山寺


 その後、年越し蕎麦を食べながら、何気なく「ゆく年くる年」を見たら、昨年夏、同じ福井県内にまで行きながら(アイス・ショーに行った時)、結局訪れることができなかった、

 青葉山(高浜町)の中山寺

 からの中継を放送していて、33年に1度開帳の秘仏中の秘仏、愛染明王坐像がTVに大写しになって、驚嘆した。
 TYでも、その姿は迫力満点。こんなにすざまじい愛染明王は見たこと無い。
 これも何かの縁。33年に一度のかわりに、公開期間は長く、来年(平成24年)の春まで。
 それまでに絶対に行こうと決意した。



 舞楽 「白浜」(ほうひん)


 新年は、これも恒例、NHKの新春舞楽を観る。

 今年は、右方の舞の「白浜」(ほうひん=栄円楽)。
 比較的珍しい演目で初めて観たが、踊りは装束も含めてやや地味。
 だけど、笙を欠く右方の舞の音楽は、高麗笛の幾重にも重なる澄みきった高音が清々しく、新年にぴったり。

 今年はまた、生の舞楽、特に青空の下の舞楽をたくさん観てみたい。

 
 
 ニューイヤーコンサートNHKニューイヤーオペラ


 ウィーン・ニューイヤー・コンサート、今年はウィーンっ子、ウェルザー=メストさん登場。
 ウェルザー=メストさん、見た目も含め若干線が細い気もするが、やっぱり、本場のワルツは無条件に楽しい。
 この人のブルックナーも聴いてみたくなった。

 一方のニューイヤー・オペラ
 わたしはオペラはあまり聴いたことないのだが、フィギュア・スケートなどで聴きなれた名曲が続出。
 「サムソンとデリラ」のアリアなど、うっとりと聴きほれてしまった。
 後半の舞台仕立てコーナーでは、大好きな「薔薇の騎士」のワルツが登場。日本人が演じていると何だか妙だが、きびきびした演奏がよかった。

 昨年は、念願のフィギュスケート&オペラの鑑賞デビューを果たしましたが、今年もできるだけたくさん観てみたい。



 初春 歌舞伎公演(NHK) 「四天王御江戸鏑」


 初めて聞く名前の演目。
 本で調べても出ていないな、と思ったら、文化年間の江戸・中村座に、当時の4大スーパースター(尾上菊五郎、坂東三津五郎、市川圑十郎、松本幸四郎、全員現在も存在してるところがすごい)が勢ぞろいした特別な機会に上演された、顔見せ的な作品で、なんと、196年ぶりの復刻上演とのこと、
 さすが新春歌舞伎、気合いが入っている。
 いかにも祝祭的な作品らしく、さまざまな演目のいいとこ取りのてんこ盛りみたいな、まるでおもちゃ箱のような作品。
 冒頭の、龍が出てきて踊りまくる龍宮城の宴の場面から、豪華な立ち回りや舞踏の連続、巨大土蜘蛛の登場あり、宙吊り飛行あり、果てはウサギがAKBを歌い、最後は土蜘蛛との大立ち回りの末、会場中に蜘蛛の糸をちらし、大詰めでは全員勢ぞろいでてフィナーレ、という超豪華版。

 そう言えば、歌舞伎もしばらくご無沙汰。これも近いうちに行きたい。



 BSクラシック倶楽部 2種類の無伴奏


 BShiおよびBS2で毎朝放送されているBSクラシック倶楽部を録画し、後でゆっくり見るのを日課にしています。 (その他に、日めくり万葉集、漢詩)
 国の内外、有名無名にかかわらず、さまざまな演奏家によるさまざまな音楽のライブ演奏が連日放送され、印象的なプログラムが次々と登場して、いちいち書ききれないほどですが、
 昨年末から年初にかけて、2種類のバッハの無伴奏がオンエアされ、特に心に残ったので、メモしておきます。

 どちらも通常のライブ映像とは異なり、ちょっと変わった風景の中での演奏を収録したもの。
 
 一つは、年末に放送された、ビル・シャハムのVnによる、夜の東京湾ベイエリアが一望できる竹芝のレストランでの演奏。
 どんな豪華なイルミネーションもかなわないような、さまざまな色にきらめく光の海の中を、よく歌う無伴奏の調べが、あたかも孤独なジャズそのものみたいに流れてゆく。

 もう一方は、年が明けてから。
 秋津智承さんが、夏の京都の庭園(天龍寺塔頭・宝厳院、「獅子吼の庭」)で、やはり無伴奏(こちらはVc)を演奏しているもの。
 「獅子吼」(ししく)とは、釈尊の説法のこと。従って、「獅子吼の庭」」とは、その自然に包まれ、鳥の声や風の音を聞くことによって釈尊の教えに近づく、という禅独特のの考え方に基づく庭、ということになります。
 紅葉で名高い宝厳院ですが、秋には真っ赤に色づく800本のモミジも、映像では緑の盛り、紅葉以上に鮮烈とも思えるくらい。
 ちょっと見ると緑一色の世界ですが、よく見ると、それらのモミジを始め、その他の樹木や草や苔など、無限とも思える種類の緑がキラキラと風に揺れるその真ん中、大樹の下にすわり、チェロを奏でる秋津さん。
 鳥のさえずりや風がわたり、木の葉を揺らす音が実際に聞こえる中、それらの音とひとつになって、一面の緑の中に溶け込む無伴奏。
 ここでは、完全に「「獅子吼」」の一部と化している。

 どちらも、もちろん演奏自体それぞれ個性的で見事なものでしたが、
 それ以前に、まったくちがう雰囲気ながら、そのどちらの風景にもぴったりと溶け込んで、風景の美しさをさらに際立たせるバッハの音楽にあらためて感動しました。
 バッハの音楽は、ジャズにも、「獅子吼」の音楽にもなる。
 ジャズは、人間の感情がもっとも込められた「歌」、
 それに対して「獅子吼」の音楽は、人間を取り囲む、宇宙の音、はじめからそこにある静謐なる「音楽」。
 それぞれの状況に応じて、そのどちらにもなり得るバッハの音楽の底知れぬ深さ。
 たまたま、まったく対照的な風景の中での演奏を見比べることができて、それを改めてまざまざと実感することができた。



 以上、今年の抱負一覧みたいになってしまった。 



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