♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

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zoom RSS 今年聴いたCD・ますます盛んなポップスの王道、ジャズの王道+氷上のかぶとむし

<<   作成日時 : 2012/12/08 10:30   >>

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 今年も12月8日がやってきました。まずはビートルズ関係の話題を少し。その後で、ジョンがらみの超ド級作品を含む、クラシック以外のCDをご紹介したいと思います。



 ビートルズ関係、というのは、他ならぬフィギュアスケートの話題。


 グランプリシリーズ、先々週のNHK杯で、各国での転戦も終わって、いよいよ今週、ロシア・ソチでのグランプリ・ファイナルが始まりました。

 日本勢がどのような活躍を見せてくれるか、とても楽しみですが、これで、各国の主要選手の今季のプログラムが一通り出そろったことになります。

 浅田真央選手のすばらしいプログラムについては、これまで詳しくご紹介してきましたが、
 ジョンの命日でもありますし、ここでは、それ以外で特に印象に残った、というか、びっくりしたプログラムをご紹介しておきたいと思います。


 我らが日本のかけがえのないアイスダンス・カップル、キャシー&クリスのリード姉弟のフリープログラム、

 演技が始まる直前、クレジットに、「音楽はビートルズのメドレー」とあったので、よくあるビートルズの有名曲をメドレーにしたものかな、と思っていたのですが、
 やがて、聞き覚えのあるポールの静かな歌声が流れてきて、腰がぬけました。
 メドレーと言っても、この場合、もとからメドレーである曲、つまり、ビートルズのオリジナルのメドレー、
 あのビートルズ最後のアルバム、「アビーロード」の、最後のメドレーのことだったのです。 

 この曲で演技するとは、なんて怖いもの知らずな、と、あ然としてしまいましたが、
 6〜70年代を思わせるサイケ調のおしゃれな衣装を身にまとい、めまぐるしく曲調が変化する音楽によく合った、個性的かつていねいな振付で溌剌と踊るリード姉弟の演技を見ているうちに、曲の美しさを通じて、リード姉弟の演技にかける思いが、ストレートに伝わってきた。
 演技が進むにつれて、どんどん引き込まれていき、終演後は、もう大拍手。感動してしまった。

 わたしのように古いファンにとって、この曲はやはり特別な曲で、この曲に接する時は、どうしても感傷的になったり構えてしまったりします。
 この曲に対する思いのようなものは、以前、この曲をタイトル&テーマに据えた、「恐いもの知らず」な映画にからめて、書いたことがあります。こちら
 しかし、そんなことをまったくヌキにしても、この曲がただただ純粋に美しい名曲であるということを、いや、その美しさは、あらゆることをヌキにしてこそ初めて感じることができる、ということを、若いリード姉弟に教えてもらったような気がします。
 さすがポール渾身の編曲。やはり、ポールはすごかった。

 もちろん一部カットしてはいますが、ゴールデンスランバー〜キャリザッウェイト〜ユーネヴァギヴミーユアマネーのリフレイン〜ジエンドと、ほぼ原曲通りに、音楽は進みます。
 ちょうどステップの見せ場になるところに、リンゴのドラムソロが使われており、ここで、会場から盛大な手拍子が起こった!
 ジエンドのリンゴのドラムで大盛り上がり!
 思わず大笑いしてしまった。もちろん、うれしくって。

 リード姉弟、NHK杯では熱演の甲斐あって、クリス君の怪我が治ったばかりでまだまだ万全の状態とは言えないながらも、GPシリーズ自己最高の5位。
 ファイナルへの進出はかないませんでしたが、今後が本当に楽しみ。
 これからまた、目にする機会もあると思いますので、ぜひ、若い二人が演じる屈託の無い、「ハッピー」なビートルズを、ぜひご覧ください。
 リード姉弟、がんばれ!


 さて、今季のフィギュアスケート、これ以外にも、魅力的なプログラムが盛りだくさん。
 今度改めて、わたしなりに印象深かったプログラムのメモを書きたいと思います。

 とりあえず、今後一番の注目は、
 ペアにおける、
 バッハ無伴奏(ロシアのタチアナ・ヴォロソジャル&マキシム・トランコフ)、
 エルガーのチェロ協奏曲〜エニグマ変奏曲のニムロッド(中国のチン・パン&ジャン・トン)、
 フラメンコ風ボレロ(ドイツのアリオナ・サフチェンコ&ロビン・ゾルコビー)
 の、三つ巴の頂上決戦が一番の見どころ。

  GPファイナルには、ドイツのサフチェンコ&ゾルコビーは残念ながら出場しませんが、
 バッハVSエルガー対決は、初戦アメリカ大会に続いて、再び実現。
 えらいことになりそうだ。

 アイスダンスのメリル・デイヴィス&チャーリー・ホワイトカップル(アメリカ)の「ジゼル」もすごいぞ。


 ・・・・と思ったら、ペアとアイスダンスは、地上波とBS、どちらも放送が無い????

 どうゆうこと??



 さて、待降節のカンタータが無い期間に、今年特に印象に残った、ないしはもっともよく聴いたCDをご紹介している、
 「今年聴いたCD」シリーズ。
 今週は、12月8日にちなんで、ジョンにちなんだCDから。



 ディラン テンペスト


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 このCDと、下の方に登場するあがたさんの新譜、前回ご紹介したシフの平均律が、今年の個人的ベスト3。


 まず、何よりも、声。
 神の声、と例えられることもあるが、もともとがらがら声なのが、年齢を重ねてますます磨きがかかった?がらがら声。
 キリスト教の神というより、わたしにとっては、日本の八百万の神々のイメージ。
 全曲、はじめの声が響いたとたんに、雷にうたれたようになる。

 その声が、シンプルだが根源的で、心の最も奥深くの琴線にふれるようなメロディを延々とくりかえし、
 「詩」そのものとその発音、万華鏡のように絶え間なく変化するリズム、抑揚、強弱、それだけで、一大叙事詩を歌い上げる。
 
 吟遊詩人の歌やカンティガなどの巡礼歌、トルヴェールなどに限りなく近づいた、音楽の原点に立ち返ってしまったかのような「歌」。
 ディランと言えば、かつてはフォークだ、ロックだ、フォークロックだ、などという音楽のジャンルがらみの大論争を巻き起こしたものだが、もはや、これは、あらゆるジャンルを超越した、音楽の原点だ。


 そもそも、このアルバム自体、とんでもない力作で、全10曲のうち、半数の5曲が、7分を軽く超える大作。
 ディラン、ここにいたって、ありあまる歌への情熱を抑えきれないらしい。

 どれもすごいが、その中でも、最後の2曲が圧巻。

 タイタニック号遭難を題材にした、タイトルチューンの「テンペスト」 TENPESTと、
 ジョン・レノンに捧げられた、ジョンの人生を題材にした、「ロール・オン・ジョン」 ROLL ON JHON。
 タイタニック号の事故とジョンの人生を、まるで同等の神話のことのように、歌っている。

 13分54秒におよび、タイタニック沈没の様子を、まるでその目で見たように歌う「テンペスト」、(実際生き残った女性の視点で歌われる)
 タイタニック沈没関係の音楽としては、ギャビン・ブラーヤーズの SINKING OF THE TITANICと並び、歴史に残るような大傑作。
 また、8分近くにわたって、ジョンの人生を振り返りつつ、「戦友」としてのジョンに語りかけ続ける「ロール・オン・ジョン」、
 ジョンが、「ゴッド」 GODの中のたった一言に込めたディランへの思いもすごかったが、ディランのジョンへの思いは、それさえをも上回る。
 ROLL ON JHON,ROLL ON JHON・・・・、と、果てしなくくりかえされる、祈りのような叫びがすさまじい。
 なんと、ラストの節(8番!)には、わたしにはアルフレッド・ベスターの伝説的SF名作のタイトルでなじみ深い、ウィリアム・ブレイクの「ザ・タイガー」の、「虎よ、虎よ!」のフレーズが登場!
 ここで、ひっしにこらえていた涙が、ついにあふれ出た。


 ディランの旅は終わらない。
 このような人と、同時代に生きることができて、ほんとうにしあわせだ。 



 ビーチボーイズ That’s Why God Made The Radio


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 新録スマイル、オリジナルスマイル、と続いて、ついにここまで来た!

 まさか、こういう時がやってくるとは思わなかった。
 時代の波の中でばらばらになってしまっていたすべてのものが、再び一つにとけあった、そのかけがえのない記録。

 もしかしたら、ジョンやジョージが生きていたら、こういうことがあったかもしれないな。??
 


 ブライアン In The Key Of Disney


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 たすきには、「ディズニーの名曲がビーチ・ボーイズ・サウンドで蘇る!!」とあるが、
 これは、ブライアンのソロ。
 以前ご紹介した、ガーシュイン・アルバムに続く、自身のルーツであるアメリカ音楽探究シリーズ第2弾。

 ガーシュインの時もそうだったが、まるで、みんなオリジナルみたい。なんだろう、この人は。
 いわゆるディズニー・クラシックスのナンバーだけでなく、割と新しめの曲も多いので、ブライアンによる「現代」ポップのカバーが聴ける、というのもおもしろいが。



 1枚、ジャズのCDも。


 メセニー Unity Band


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 久しぶりにサックスをフューチャーした、まごうことなき純正統ジャズ・フォーマットによる、純正統ジャズ。
 実に堂々たる大演奏。
 例によってオリジナル曲ながら、演奏は正攻法以外の何物でも無いのに、聴けば聴くほど発見があり。いくら聴いてもあきることがない。
 もう、このところずっと聴いてます。
 このようなジャズの大きな大きな流れを、メセニーがまるっと背負ってくれているのは、とてもうれしいし、安心。
 クラシックでは、時代とともに、古き良き大演奏が失われるつつある、ということがやたらよく言われるが、(それがほんとかどうかは別にして)
 ジャズにおいては、メセニーのようなトップスターが、このような、誰も文句が言えないような圧倒的な演奏を聴かせてくれる。
 
 そういう感じで、真っ向勝負のスタンダードな演奏なのだが、時々不思議な響きが聴こえると思ったら、あのオーケストリオン君も参加しているとのこと。
 そのような、突っ込みどころ、あやしげなところがあるのも、いかにも往年の巨匠風か。 



 ムーンライダーズ Ciao! THE MOONRIDERS Live 2011 (ブルーレイ)


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 昨年の今頃、記事に書きまくっていた、、「無期限活動休止」コンサートのライブ。
 現場に立ち会えなかったので、このブルーレイはかけがえのない宝物。

 ボクハナクあたりからの流れがすさまじい。



 あがた森魚 男と女のいる舗道


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 その解散したばかりのムーンライダーズを、自身の40周年記念ライブで当然のことのように「再集結」させてしまったあがたさんも、今年はすごかった。
 そのライブに合わせ、40周年記念アルバムとしてリリースされたこのアルバムについては、すでに件のライブに関する記事の中でくわしく感想を書いたが、(こちら)
 聴けば聴くほど心に深く入り込んでくる。
 また、宝物が一つふえました。ネモ船長におだやかなやすらぎを授けてくれて、ありがとう。


 余談だが、あがたさん、最近ドラマのよくでてくれるのもうれしい。お茶の間で元気な顔を見ることができる。
 一瞬だけど、NHKのドラマ、「実験刑事トトリ」のお医者さんも見ました。あまり自然な演技で、はじめわからなかったほど。



 おしまいに、前回記事に書いたライブの思い出に。


 登川誠仁&大城美佐子 「デュエット」


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 ライブのすさまじさには、やはり及ばないが、このCDだけ見た場合には、島唄のCDとして、考え得る最高、究極のスタンダードだろう。
 


 それにしても、ディラン、ブライアン、そして日本のあがたさん、と、(さらに誠仁さん、美佐子さんも)
 わたしの青春時代にあこがれだった御大のみなさんが、そろってますます元気で、もうやりたい放題、そのすべてがぴたっとツボにはまっているんだから、たまらない。
 こうなると、特にこの季節には、やはり、ジョンがもし生きていたらどんなにすごいことに・・・・、などと感傷的になってしまう。
 まあ、鎌倉か京都か軽井沢あたりで、はんなりとしているだけかもしれないが、それはそれでおもしろかったような気がするな。



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