♪バッハ・カンタータ日記 〜カンタータのある生活〜

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zoom RSS 驚愕・感涙の観音まつり!@東京藝術大学美術館他〜盛夏の仏像三昧・この夏観た仏像展【三位一体節後15】

<<   作成日時 : 2016/09/04 22:43   >>

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 今日(9月4日、三位一体節後第15日曜日)のカンタータは、

 第1年巻、BWV138、
 第2年巻(コラール・カンタータ)、ゾロ目カンタータ=名品中の名品の、BWV99、
 後期、華やかなプラノのソロ・カンタータの、BWV51、
 以上の3曲です。

 先週のBWV78に続き、今週はBWV51。超人気曲が連続。毎年この頃になると、そろそろ秋だな、と思うんだけど、今年は暦が早いし、まだまだ暑い・・・・。

 
 過去記事はこちら↓


 <三位一体節後第15日曜>

    風立ちぬ(BWV51、99、138)
    第7のブランデンブルクコンチェルト・E君、再び(BWV99)
    コラールカンタータの諸相(前編)+魅惑のゾロ目カンタータ( BWV99、100)



 観音の里の祈りとくらし展 U −びわ湖・長浜のホトケたちー

  @ 東京藝術大学美術館 すでに終了。


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 質、量ともに、すごい展覧会だった。

 湖北・長浜市、観音の里の仏像43体が、上野の森に大集結!
 第1弾の18体を大幅に上回ってしまっている。
 中には前回いらした仏像も見られるが、何と15体が堂外初公開!

 とにもかくにも、びわ湖・長浜のすばらしい仏像たちを、一人でも多くの方に観てもらいたい・・・・、
 そんな東京藝大、および長浜市の気合がびしびしと伝わってくる。

 大寺院が滅び去ってしまった後も、気の遠くなるような年月の間、名もなき村人たちが幾多の戦乱や災害から守りぬいてきた貴重な仏像たち、
 今でも、それぞれの街や村を訪れ、小さなお堂や集会場に案内されてやっと拝観できるようなありがたい仏像たち、
 それら湖北の宝とも言うべき仏像たちが一堂に会す様は、もう絶対にここでしか見ることのできない、正に一期一会、かけがえの無い情景。


 こうなると、仏像の数が多すぎて、インパクトの強い仏像以外は記憶からこぼれてしまうのが難点。
 ぜいたくな悩み。それが嫌で、展示替えが無いにも関わらず、2度行きました。

 一度目は、拝観している人よりも明らかに仏像の方が数が多いという、とんでもない状況!



 スペースの限りもあるので、以下、印象に残った仏像について、かんたんなメモ。


 まずは、全43体の中で、最も心に焼き付いたこの方から。

 元浜町・知善院の十一面観音坐像

 素朴さこそが大きな魅力の一つでもある長浜の仏像の中にあって、写実的かつ精緻でバランスの良い造りがどちらかと言えば異色な鎌倉仏、しかも50センチに満たない小さな坐像。
 しかし、その磨き抜かれたかのような美しい質感、凛とした佇まいは人の心を惹きつけてやまない吸引力となって、周囲に居並ぶ他の大きな人気仏に決して負けない独特のオーラを醸し出している。
 例えばトーハクの康慶の渡海文殊坐像に通じるような、第一級のお宝仏像のオーラ。
 結局、わたしは、そういうのが好きなのだ。

 そのすぐ隣りで、360度どの方向からもすぐ間近から直に拝観できるように置かれていた、
 高月町西野・正妙寺のあまりにも有名な千手千足観音立像
 この像も、初めて拝観することができた。
 しかも、手や足の付き方までじっくりと。驚いたのは、この像が、顔や装飾等ものすごくリアルで、精密かつ劇画チックに造られているということ。体の肉付きも妙に生々しい。
 もっとゆるい造りなのかと思っていた。


 この2体が並んでいるのは、会場に入ってすぐの中央のエリア。
 ここには他に2体の聖観音像。

 肩をすぼめたような姿勢が独特の野瀬町・大吉寺の聖観音立像
 つまり、正直かっこいいとは言い難いのだが、お顔はこの展覧会の目玉、ポスター等に使われている観音寺の伝千手観音立像にそっくりで、よく見るととっても美人。

 後補で目を塗り直した時に、あからさまに失敗してしまったような、余呉町上丹生・源昌寺の聖観音坐像
 かなり目がこわい。ほんとにそこを塗ってよかったの??という感じ。昔まぶたの裏に目玉を描くいたずらがはやったが、それを思い出してしまった。
 つまり、インパクトは強烈。

 そして、2体の大きな像が向き合う。

 なんだかことごとくがデフォルメされた、弓削町・来現寺の聖観音立像
 大きくどっしりとした如来像のようなお顔。一方で体はしなやかで動きがあり、手が異様に長い。こちらも一目見たら忘れられないようなインパクト。

 対照的にどこまでも優美で、顔から全身のフォルムまで見事に均整のとれた美仏中の美仏、木之本町大見・医王寺の十一面観音立像
 この方は、クリアファイルに採用されている。

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 このエリアの、会場奥に向かって右側の壁には、代表的な観音立像が並ぶ。

 一番入口に近いところに、この会場でただ一体だけガラスケース入りの仏像、
 西浅井町山門・善隆寺の十一面観音立像
 唇をちょっと尖らせたクール・ビューティー風。今まさにふわっと地面に降り立ったような立ち方。サクラ材の一木造りとのことで、黒くすべすべした表面も美しい。
 重要文化財だからケース入りなのかな、とも思ったが、重文は他にもあるし、よくわからない。

 ここのセクションでは、「日本一かわいらしい千手観音」、宮司町・総持寺の千手観音立像と再会できてうれしかった。
 この方は前回の「観音の里の祈りとくらし」展で最も印象に残った方。
 すべての持物、装飾、ことごとくがピッカピカ、やはりかわいい。何度観てもかわいい。
 この千手観音の左右には、
まるで円空仏みたいに素朴な(平安仏だけど)、同じく総持寺の聖観音立像
 左右対称に幾何学的な円を描いてたなびく天衣が優美な、南郷町・町民会館所蔵の聖観音立像が並ぶ。(この像は、図録の写真がライトを当てすぎたためかあまり美しくなくて残念)
 このあたりは、最も「びわ湖・長浜」の仏像らしい、清々しい風が吹き抜けるような一角。


 その正面、会場奥に向かって左側の壁には、3体の馬頭観音が並んでいて、大迫力!
 写実的で凄絶とも言える表情の鎌倉仏ながら、なぜか両足がマスオさんが驚いた時のポーズをしている西浅井町庄・徳円寺の頭観音立像、(下の写真。この方も前回の「観音の里の祈りとくらし」展にいらしていて、このマスオさんポーズが衝撃的だったのでよく覚えている)
 それとは真逆に、上の馬もご本人もなぜか歯を見せてにた〜っと笑っているものすごいゆるい感じの平安仏(or 鎌倉仏)なのに、全体の佇まいは何だか古代に通じるような底知れぬ怖さを感じさせる、高月町横山・横山神社の馬頭観音立像
 そして、どっしりとした造りで恐ろしく、馬がやたらでかい、しかも、馬は頭だけでなく胸から上が彫られていて今にも飛び出してきそうな、西浅井町山門・公民館所蔵の馬頭観音坐像

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 この並びには、他に2体の観音像。
 余呉町国安・光勝庵の十一面観音菩薩立像は、肉付きの良いほんわかした室町仏。高くおしゃれに結い上げた髻のいろいろなところに頭上面が配されているのがおもしろい。
 余呉町上丹生・源昌寺の聖観音坐像。この仏像も目がすごい。ほんとうにまぶたを塗ってしまっているのでは??


 あまりにも魅力的な仏像、突っ込みどころの多い仏像ばかりなので、最初のブロックだけでかなり長くなってしまった。
 後は少し駆け足で。


 次のブロック、奥に向かって右の壁面には、さまざまな如来像が並ぶ。
 大ぶりな平安仏が多く、どの像も個性的。
 その中では、一番奥にちょこんと座っていた、高月町西阿閉・竹蓮寺の宝冠阿弥陀如来坐像が思いっきり気に入った。先ほどのかわいい千手観音ちゃんが、そのまま如来になったかのような雰囲気。

 壁面の如来ブロックの正面の中央のエリアには、2体の快慶様のすっとした阿弥陀如来立像が並んでいる。
 その背中越しに前に並ぶ平安仏たちをふと眺めると、両者のコントラストが際立っていて、日本の多様な仏像の魅力を実感することができる展覧会ならではの絶景だった。
 この2体の快慶様阿弥陀如来立像では、行快のものよりおそらく地元仏師によるカラフルなものの方が美しい気がした。

 このエリアでは、これまたご本人のお顔と頭上の獅子の顔がほとんど同じ大きさの、宮前町・舎那院の愛染明王坐像がすごかった。

 この愛染明王坐像と向き合っている、残る最後の壁面、奥に向かって左の壁面には、大小2体の大日如来像。
 中でも、太田町・光信寺の大日如来坐像の雄大さは、圧巻!


 以上、壁の無い大空間に2つの大きなブロックが設けられ、夥しい仏像が並んでいたわけ
だが、その最奥には、

 木之本町石道・名高い石道寺の諸像が悠然と並んでいる。
 2メートル近い典型的平安の憤怒像、持国天立像・多聞天立像の真ん中に立っているのは、石道寺のお堂では、本尊十一面観音像の左にちょこんと立っている十一面観音像
 さすがに本尊はお出ましにはなっていないが、この方もインパクト満点。
 衣は明らかに木造なのに、顔や体の肌がまるで銅像のようになめらかな質感なのはどういうわけか。まるで生きているかのよう。
 この全空間の本尊のような、三尊の佇まいはやはり別格。


 さて、これだけでももう十分、心から満足するところなのだが、

 実はこの展覧会、さらに、奥の院とも言うべきすさまじい空間が用意されている。

 石道寺の三尊の後ろの壁を回り込む。
 この展覧会の仏像たちの「日常生活」の写真、びわ湖・長浜の人たちとの生活を切り取ったのどかな写真が多数展示されていて、それらをながめながら進んでゆく。
 2年前に訪れた長浜・大通寺の写真などを懐かしくながめながら、やや小さな次の間に進む。

 すると、その部屋の中央に、何やらうごめいているかのような巨大な影が立っているのが目に飛び込んでくる。

 木之本町黒田・観音寺の伝千手観音立像

 たくさんの腕は、四方八方ににょきにょきと伸びた巨樹木の枝を思わせるボリューム、しかも、わさわさとそれぞれが勝手に動いているみたいな躍動感がある。
 その腕の雄大さ、動的なダイナミズムは、わたしが心から愛する元東大寺四月堂の千手観音さえ彷彿とさせるが、元四月堂像の顔が相撲取りかおばちゃんみたいにふくよかなのに対し、この像はものすごく男前。こんなにも男性的な観音様というのも珍しいのでは。
 ただ、わたし個人としては、下半身がすらっと細いのが残念だった。
 上半身と同じボリュームでどっしりしていたら、マイベスト千手観音に限りなく近づいたかも。
 もっとも跪いて拝し、下から見上げる時の効果を狙ったのかもしれないが。

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 この空間には、その他にも、

 あまりにもゆるい造形・彩色の、高月町落川・浄光寺の大・中・小の三兄弟(真ん中になぜか十一面観音立像、その左右に薬師如来立像阿弥陀如来立像。いずれも室町仏)、

 驚くほど大きな、西浅井町山門・善隆寺の仏頭

 などなど、見応え満点。

 そして、ふと振り向くと、

 竹生島の2像、
 早崎町・宝厳寺の弁才天坐像と聖観音立像

 この聖観音立像は、ついこの間、びわ湖長浜 KANNON HOUSEでお会いしたばかり。
 大きな仏像を見慣れた目には、あまりにも小さいのでびっくりしたが、やはり清楚で美しい。ここまで書いてきたどの仏像にも負けないくらい美しい。

 (この写真は、以前 KANNON HOUSEで撮影したもの)

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 ・・・・と、最後に感激の再会を果たしたところで、圧巻の仏像展の感想、

 一応これでおしまい。

 疲れた・・・・。

 

 びわ湖長浜 KANNON HOUSEと言えば、この期間中、一人だけ、不忍池のほとりにいらっしゃっていたことも、お忘れ無く。川道町・尊住院の聖観音立像。(こちらの記事)

 そう言えば、KANNON HOUSE、この尊住院に変わって、いよいよ3番目の方がいらっしゃるらしい。(9月6日(火)から)

 新しい仏像、湖北町山本・常楽寺の聖観音立像。この方は多分、1回目、2回目の「びわ湖・長浜のホトケ展」どちらにもいらっしゃっていない。
 もちろん、わたしは初めてお会いする。楽しみ。



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 図録。

 そのまま、びわ湖・長浜の仏像大百科。

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 この夏観た仏像展、もう一つ。

 かなり前になってしまうが、まだ記事を書いてなかったので。



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 特別展 ほほえみの御仏 −二つの半跏思惟像−

  @ 東京国立博物館 本館 特別5室 すでに終了。


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 たった二つの仏像だけで、特別展をやってしまう、という、まさかの力技??企画。

 いくらなんでも何かあるんだろう、と思っていたが、ほんとうに二つの仏像が向き合っているだけで、後はパネル写真や説明だけだった。
 この2対が向き合うことなどこれまで無かったのだろうから、まあ、すごい情景であることにまちがいはないし、これだけで勝負しよう?という気持ちもわかる。
 中宮寺像を目の前で前後左右からじっくりと拝観できるチャンスというのもなかなか無いので、貴重な体験ではあった。
 ただ、千円をとる特別展なのだから、この二つの像の関わりが実感できるような多少の関連資料等はあった方がよかった気がする。
 個人的には、いまだに日本で造られたのか大陸伝来なのかはっきりしない、あの妖精のような広隆寺の半跏思惟像がここにいらっしゃったら、どんなにかよかったろう、と思った。
 あの像は、それだけで今回展示された二つの像を結びつけるがっしりとしたチェーンとなる。 今回の2体では、時代も文化背景もあまりにも隔たってしまっているように思えた。 

 それにしても、中宮寺像、目の前でじっくりと観ると、やはりただの像でないことがわかる。
 この像は、あの蓮池に浮かぶ極楽浄土そのもののようなお堂で観るのが一番だとは思うが、このように展示会場で観ても、霊的なオーラはただごとでは無かった。
 

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 常に隣にマンショが。

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 建物入口にあった看板。
 同じ内容の看板は外の入り口にもあった。
 ただ、実際には、入場者はそれぞれの仏像の周りに一周程度人垣ができる程度で、ちょっと待てば、ゆっくりと思う存分目の前で鑑賞することが可能な混み具合。
 外の入り口では厳重な荷物検査も。「白菜」の時でも荷物検査は無かった。
 ちょっといろいろと過剰すぎる気も。 

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 トーハクの古代半跏像の世界


 法隆寺宝物館

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 見事な完成度の方。

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 四天王寺の本尊を思わせる堂々たる佇まいの方と、
 広隆寺像を思わせる妖精風の方。

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 半跏像ではないが、久しぶりに、トーハク一の美人古代仏。

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 仏像情報


 ついにあの方がやってくる!

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 これまでに観た地方仏の展覧会では、何と言っても千葉の仏像を一堂に集結させた仏像半島展が、上記観音の里の祈りとくらし展と同じくらいインパクトMAXだったが、
 下は、千葉佐倉にある国立歴史民俗博物館の展覧会のポスターから。

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