池袋演芸場(9月下席・昼の部)~柳亭市馬「夢の酒」

 前回の池袋初体験からすっかり間があいてしまいましたが、再び池袋演芸場へ。
(9月下席・昼の部)
 9月いっぱい使える券があったのですが、いつものようにぼやぼやしてるうちに、9月もあとわずかに。
 夜の部は、特選会で使用不可なので、24日(水)、やむをえず、またまたむりやり仕事を切り上げて、昼の部に行ってしまいました。



 独特のディープな雰囲気で知られる池袋演芸場です。
 なにしろ、噺家さんとほとんど差し向かい。
 でも、2度目なので、多少なれてきました。
 今回は少し真ん中よりの席へ。後ろの方ですが。


 この日は、昼間だと言うのに、なぜか、お客さんがいっぱい。
 みなさん、だいじょうぶなんでしょうか。人のこと、言えないけれど。

 それよりも驚いたのが、ど真ん中の席に、何人かの今時の女子高校生が陣取っていたこと。
 引率の先生らしき方もいたので、校外学習みたいなものでしょうか。

 さすがに百戦錬磨の噺家さんたちも、登場したとたん、彼女たちの姿を目にして、一瞬たじろぐのがおかしかった。

 箸が転がっても大笑いの彼女たち。
 雰囲気は明るくなってよいのですが、はたしてやりやすいのか、やりにくいのか。



 この日は、色物はマジックと漫才が一組ずつだけ。
(しかも、マジックは、わたしの好きなスティファニーでなかった)
 それ以外は、堅実そうな噺家さんがずらっと並んだ感じで、これまでに見た寄席の中では、比較的地味な印象でした。
 噺も、学生さんを意識してでしょう、みなさん、「そば清」や「ちりとてちん」など、わたしでも知ってるような有名な噺をとてもていねいにしてくれて、これはこれで貴重な体験でした。



 さて、そんな中、
 圧巻だったのが、柳亭市馬
 

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 TVでもよく見る人気者だけに、まくらで女子高生相手に笑いをとってお茶をにごすだけでも十分のはずなのに、
 登場するやいなや、一言二言何か言って笑わせたかと思うと、いきなりまくらを切り上げ、
 始めた噺が、「夢の酒」

 これが、おもしろかった!
 まだそれほどたくさん聞いたわけではありませんが、これまで生で聞いた落語の中で、一番おもしろかったかもしれません。


 
 「夢の酒」は、登場人物も多く、舞台も現実と夢の世界を何度も行き来するので、とてもむずかしい噺なのではないかと思います。

 それを市馬は、とても鮮やかに、生き生きと演じていました。

 お父さんがお嫁さんにむりやり眠らされて、夢の世界に入っていくところなど、
 現実の座敷が、もやもやと霧に包まれて、その中から、今度は、夢の中の美人が待つ家がどろろーんと現れる、そんな映画のシーンを見ているかのよう。

 さらに、お嫁さんはおもいっきりかわいくて、美人の女はやたら妖艶、
 お父さんと若旦那はどちらも憎めなくて、せりふや表情が、思わず噴出してしまうほどおかしい。
 しかもそんな中に、それぞれを思いやる親しげな情みたいなものが、何となくにじみ出いていて、ほのぼのとさせられる。

 女子高生の方々も、夢中になって見入っていて、楽しく笑ったり、どうなることかとはらはらしていた様子。

 これを見られただけで、行ってよかった。



 さて、落語には、ファンタジー落語、とでも呼ぶべきものが意外と多いです。
 怪談などはもちろん、怪異譚やおとぎ話、、神仏の類や動物、どう考えても超能力者としか思えない人が登場したり、中には、この「夢の酒」のように、異郷との間を行き来したりするのまで。
 この日聞いた、「そば清」などもそうかもしれませんし、
 以前、ご紹介した、「ねずみ」など、完全にファンタジーです。

 このようなファンタジー落語は、噺自体おもしろくて、この後いったいどうなるんだ、と引き込まれてしまいますし、落語入門には最適なので、わたしもなるべく噺をおぼえるようにしています。

 今日の、「夢の酒」も、おもしろいので、ちょっとあらすじを書いておくことにします。
 なお、以下は、市馬さんが話したものの大意を、わたしが勝手にまとめたものなので、
 間違いや、細かい差異など、たぶんあるにちがいないこと、お断りしておきます。

 ちなみにこれは、18禁・・・・、ではないな。
 女子高生のみなさんも、普通に聞いて笑ってました。



 「夢の酒」

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この記事へのコメント

my favorite stories
2007年09月30日 20:42
 Noraさん、今晩は。寄席ですか。いいですね。若い頃よく行きました。でも、上野の「鈴本」と新宿の「末広亭」が殆どでした。林屋三平、歌奴(圓歌)先代の鈴々舎馬風、馬琴、志ん生 師匠など、まだまだ大勢いらっしゃいましたが、思いつくままに・・・私たちの時代・・・60年代は学生運動華やかかりし頃、私も友人たちと群馬の山中にアジトを作って・・・
 でも、リンチ事件で覚めてきました。
 日本が貧しくて、楽しみがない時代。馬鹿みたいですが、本気に左翼思想に憧れたんですよ。
 そのような訳で私と同じ年代で、学生運動をしていないお年寄りの方は・・・私は・・・これ以上やめておきます。
 芸術の秋です。Noraさんのブログ楽しみにしております。今度は何が出てくるんでしょうか?
 どうも失礼致しました。役所も今日から3日間休みで、ホットしています。
2007年09月30日 22:01
 my favorite storiesさん、こんばんは。
 わたしは、1、2年前にひょんなことから寄席に行き、それから、落語に行くようになりました。最近は落語ブームだそうで、寄席も、行く度ににぎわいを増してきますが、60年代くらいは、もっとすごかったんでしょうね。
 圓歌さんは、今でも元気いっぱいみたいですね。去年、インターネット落語で見ました。
 わたしは、噺をよく知りませんし、昔の噺家さんのこともすごく興味があります。またいろいろと教えてくださいね。

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