早春の花々を訪ねて~香取神社・香梅園、向島百花園の梅まつり

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 墨田区の亀戸から向島にかけての一帯は、江戸時代から行楽地として栄え、時代劇や浮世絵などでもおなじみです。

 特に、江戸で梅、といったらこのあたりだったようで、今も多くの梅の名所が残っています。

 現在、亀戸天神、香取神社・香梅園、向島百花園、の3箇所で、

 梅祭り 

 を開催中。(それぞれ、~3月2日(日)まで)

 以前藤を見に行ったことがある亀戸天神を除く、香取神社・香梅園と、向島百花園の2箇所に、
 先週の土曜日、行ってきました。


 この日は、午後遅くから風が強くなり、翌日曜日まで冷たい強風が吹き荒れましたが、
(春一番、とか言ってたけど、ほんとかいな)
 午前中から昼過ぎまでは、比較的あたたかでおだやかな好天でした。
 めずらしく少し早起きしたおかげで、のどかな春の梅見を楽しみ、また、早春の清々しい花や植物の数々を見ることができました。
 あの風で、梅が散ってしまってないとよいのですが。



 香取神社・香梅園


 小村井(おむらい)の香取神社近辺には、かつて亀戸の梅屋敷と並ぶ梅屋敷(小村井梅園)がありました。
 広さ三千三百坪、広大な園内には、池や茶屋、それから例のにせ富士山などが設けられていて、
 広重の浮世絵等にもとりあげられ、江戸有数の梅の名所として、大いににぎわったそうです。(明治時代、大洪水で廃園)

 香取神社の香梅園は、なんとかその梅園を復活させようと、
 香取神社の宮司さんと氏子のみなさんが中心になって、香取神社境内に梅を植え、大切に育てて、平成6年に開園したものです。


 香取神社と、香梅園入口の門。

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 街中のごく普通の神社の庭に、香梅園と名づけられた一角が設けられ、そこに、びっしりと梅が植えられています。
 それほど広くはないので、行ったときは、あれ、こんなものか、と思ってしまいましたが、
 門をくぐって一歩園内に入ると、すさまじい密度の梅の木に取り囲まれ、
 色とりどりの梅の花の鮮やかな色彩と、甘い梅の香に全身を包まれて、ものすごく幸せな気分になれます。

 それもそのはず、園内には、なんと、85種類、120本の梅が植えられています。
 つまり、植えられている梅のほとんどが、ちがう種類ということ。
 それらの梅が、目の高さで花が眺められるように、1本1本大切に育てられています。
 たくさんの梅が群生する壮観さを楽しむ、というより、石畳の通路にそって、1本1本の梅をじっくりと楽しむ、という感じです。
 むしろ狭い分、梅の種類の多さが実感され、よけいに圧倒されてしまいます。


 どこを見ても、梅、梅、梅・・・・.!

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 ここはちょっと、すごい。おすすめです。
 水戸偕楽園や青梅梅園に行きなれた梅好きが、わざわざ訪れて、感激して帰ってゆく、と言う話ですが、さもあらん、と思ってしまう。
 
 行った時は、ほとんど満開。
 ただ、そのようにたくさんの種類の梅があるので、もう散ってしまったものも、まだつぼみのものもありました。
 今度の週末にも、十分楽しめるのでは。


 めずらしい「呉服枝垂」の巨木。

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 その他、さまざまな種類の梅。

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 境内には、テントが設けられ、無料でお茶と試食の梅クッキーをごちそうしてくれました。
 名物の梅クッキーと梅アンパンを販売中。
 桜あんぱんというのはよく食べるけど、梅あんぱんはあまり無い気がする。
 中はもちろん、梅あん。とてもおいしい。

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 うららかな春の日、
 竹のベンチに腰掛けて、梅の香に包まれながら、梅アンパンを食べる。
 夢見心地の時間をすごしました。


 神社の塀からはみだしている梅。

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 向島百花園


 ここも、もとは、江戸時代の豪商がつくった梅園。
 現在は東京都の公園で、梅はもちろん、四季折々の花々などが大切に育てられていて、いつ行っても何かしら植物が楽しめる、人気スポットです。


 入り口付近に、現在見ごろの花や植物が掲示されているので、それを目安にして園内を散策します。くわしい地図も掲示されている。

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 梅ももちろんよかったのですが、香梅園があまりにもものすごかったので、それに比べて、ちょっとあたりまえすぎる感じがしてしまいました。
 それよりもむしろ、長い冬を越えて、ようやく咲き始めた花々や、顔を出し始めた芽など、今の早春の季節ならではの植物たちがすばらしかった。

 何しろ早春のことなので、中には、ものすごく目立たない小さな植物などもあって、見つけるのにえらく苦労しましたが、その分、見つけたときのよろこびは、ひとしおでした。


 これが、探すのに一番苦労した、セツブンソウ。

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 ものすごく小さい。地面すれすれに、ほんのわずかだけ顔を出し、はかない花を咲かせている。(実際は、白い花びらのようなものは、ガクだそうです)
 発見した時は、あまりの可憐さ、清々しさに感動してしまった。

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 やはりこの花をご覧になったtonaさんのブログの説明によると、この花は、スプリング・エフェメラルというものの一種だそうです。
 Wikipediaによれば、スプリング・エフェメラルとは、春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花の総称。言葉の意味としては、「春の儚いもの」「春の短い命」程度の感じ、とのこと。
 
 しゃがみこんでこの花を見ていたら、
 BWV127の、あの雪解けの泉のように清々しい合唱が、頭の中で響きました。
 正に、そのような花なのです。
 

 だけど、カンタータよりも、このような植物のことにもっとくわしくなりたい気がする。
 ほんとうに何も知らないのだ。  


 その他の、早春の植物たち。

 みつまた(左)とくさぼけ(右)
 みつまたは、枝が必ず三又に分かれるから、ミツマタ。おもしろい。 

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 つばき(左)としなまんさく(右)

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 ふきのとう(左)と福寿草(右)

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 すいせん。

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 もちろん、梅もなかなか。

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 梅祭りの期間中は、大道芸や投扇興などのイベントが開催されています。
 NHKのドラマ、「鞍馬天狗」で、(これが意外とおもしろい)
 先週、登場人物たちが投扇興で遊ぶのを見たばかりでした。
 的に向かって扇を投げ、的に当てるだけでなく、落ちた的と扇の型で、競い合うらしい。
 いろいろな型が決められていて、中にはありえないようなアクロバティックな型もあり、もちろん高得点。

 というわけで、ぜひ体験したかったのですが、この日は大道芸の日でした。
 大道芸、天候のせいか、(このころからくずれてきた)やりにくそう。

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 路地琴。(水琴窟の一種) 

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 野鳥がたくさんいた。これは何でしょ。

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 急に風が出て、暗くなってきたので、百花園は早めに出ることにし、
 最寄り駅、東向島駅のガード下にある、
 東武鉄道博物館に寄っていきました。


 汽車。

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 鉄道模型のジオラマ。なぜか、ドイツ。
 バッハの国は、こんななのか。

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 人力鉄道。二人乗り。携帯電話付き。(座席の後)
 これは乗りたいな。

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 電車の運転シュミレーションをやった。
 基本的な運転の方法を、だいたいマスター。
 いざという時は、役に立つ?

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 これ、いつからなくなったんだろう。















 帰り、何と強風のため、山手線、常磐線等止まっていた。


 
そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

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カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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この記事へのコメント

2008年02月28日 10:44
香取神社・紅梅園の梅、見事ですね。平成6年開園ですか。
場所を見て驚きました。小村井ではありませんか。
私の親友が小村井に住んでいるのですよ。
学生時代彼女が「私は死に関係するルートで通っているのよ」と言っていました。「おむらい(おとむらい)して、亀戸(冥土)にたどり着くのよ」なんて。これは友人をそそのかして、行ってみなくては。(今年が無理でも来年は)。良い所をご紹介くださってありがとうございました。

向島百花園で、カンタータより植物のことに詳しくなりたい気がするとおっしゃっていますね。おかしくなってしまいましたが、Noraさんがその気になって嬉しいし(お仲間が増えた)、Noraさんのことですからのめりこんで、いまに私が「教えてくださいまし」とうるさくなりそうな予感です。
的確に早春の花を捉えて頼もしい限り。
セツブンソウ、きれいに撮れていますね。素敵です。
向島百花園近くなら月ごとに通ってみたい所ですね。

梅あんぱん食べたいです。あんぱん大好き人間なので。
2008年02月28日 16:28
 tonaさん、こんにちは。

> おむらい(おとむらい)して、亀戸(冥土)に

 あはは。おかしいですね。でも、名前に似合わず?このあたりは、すごくいいところでした。さすが梅のメッカだけあって、普通の街路にまで梅の並木があるそうです。

 香取神社は、梅が終わってしまったら、ただの何でもない神社ですから、(笑)あまり知られてないかもしれませんね。あのすごさは、実際に園内に入って、梅に囲まれてみないとわからない気がするので、いつか、ぜひ行ってみてください。
 それから、梅あんぱんですが、地元のパン屋さんの商品のようなので、もしかしたら、おともだちが御存知かもしれませんね。
2008年02月28日 16:29
(つづきです)
 向島百花園、とても大切に植物を育てていて、すばらしいですね。
 ほんとうに、いつ行っても、新たな発見がありそうです。
 これまでのわたしなら、例えば、梅を見に行ったら梅だけ見て帰ってきたところですが、tonaさんのブログなどでいろいろな植物を教えていただき、セツブツソウなどのすばらしい植物に目を向けるようになりました。
 今回は、tonaさんの記事を拝見する前に、自分で発見して、写真にとることができたので、少しは成長したかな、と。(笑)
 ほんとうにありがとうございます。これからもいろいろと教えてください。
2008年02月28日 21:58
Noraさん、こんばんは。
梅のきれいな季節になりましたね。梅は百花の先駆けとか聞いたことがありますが、まだ寒い気候の中を、凛とした古武士のような美しさを見せる梅は本当に見て飽きることがないですね。

ところで自分は、亀戸天神、香取神社には行ったことがあります。妻の実家がその近くなのです。但し梅の名所だとは知りませんでした。さらに以前記事を書かれていた深大寺は拙宅の近くです。
東京というとつい六本木ヒルズのような目新しいものに目を奪われがちになりますが、昔ながらの風情とか自然美はほんの身近にも転がっているのだと思います。ただそういう身近な美しさに気が付かない自分の心の余裕のなさを痛感します。今回のNoraさんの記事を見てそんなことを思いました。
2008年02月29日 11:56
 アルトゥールさん、こんにちは。

> まだ寒い気候の中を、凛とした古武士のような美しさを見せる梅は

 コメントを読ませていただき思いましたが、梅は、花や香りもよいですが、幹や枝のたたずまいがまた古風ですてきですね。
 百花園は江戸時代からあるので、古い梅が多いのですが、中には、真ん中が空洞になってしまってほとんど枯木みたいなのに、満開の花をつけている梅までありました。正に、古武士、という雰囲気でした。

 亀戸などの下町も、深大寺のある武蔵野も、どちらも歴史を感じさせるすばらしいところだと思います。
 亀戸のあたりは、江戸時代、大商人や大地主が、競い合うように梅園を作って庶民に広く開放して、えらいことになっていたようです。
 なんでこんなに梅が多いんだろう、とか、なんで蕎麦屋ばかりあるんだろう、とか考えながら、昔の様子を想像して歩くのが好きです。
 でも、実際は、どちらかというと、目新しい方に心を奪われがちかも。(笑)
koh
2008年02月29日 22:52
Noraさん、こんばんは。なんやかやといそがしく、ごぶさたしていました。気がつくと今年ももう梅の花が満開、春もすぐですね。香梅園、知りませんでしたが、すばらしいところのようですね。今週末は行けないので、来年の楽しみに取っておきます。

「みつまた」は「こうぞ」とともに和紙の原料になる木だと思いますが、こんな花がさくのですか、これもはじめて見ました。

人力の軌道車、わたしも乗ってみたいです。これはペダルを踏むタイプですが、てこのようなものを手でぎこぎこ押すタイプもありました(これは外国映画で見たのだったか?)。子どものころ、鉄道の保線係のひとたちが乗っているのを見て、あこがれたものです。

電車運転のシミュレーションも絶対やってみたいです。きっと車の運転よりもやさしいのではないか、と考えています。
koh
2008年02月29日 23:01
それから、先日ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラの演奏聴いてきました。
出演はディミトリ・バディアロフで、演目はイタリアン・バロックのソナタ中心。
よかったですが、ピリオド楽器の香りがやや希薄な感じもしました。

6月の目白「バ・ロック」にも出るそうです。
2008年03月01日 07:20
いや~、凄い写真だ。眩しいです。梅がとっても綺麗です。
僕の家なんかまだ30cmの雪で覆われていて、一面真っ白ですよ。
花でも観に行こうかなぁと思ってしまいました。
2008年03月01日 14:45
 こんにちは、kohさん。

 みつまた、和紙に使うのですか。おもしろそうなので調べてみますね。
 この木は、どこを見ても、枝が三又になっていて、ほんとうに不思議です。植物にはこのような不思議なことがたくさんあるようなので、ちょっと今はまりつつあります。

> てこのようなものを手でぎこぎこ押すタイプもありました

 あはは。ありましたね!わたしも映画などで何度か見たことがあります。 どちらかというと、てこの方がおもしろそうですね。確かけっこう早くなかったですか?
 自転車型が二人乗りなのは、おそらく二人でこがないと動かないくらい、たいへんなのかもしれません。でも、後に携帯電話がついていて、なかなかかっこいいです。(巨大ですが)
2008年03月01日 14:57
> 先日ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラの演奏聴いてきました。

 おー。ついに生で聴かれましたか。
 確かに、BCJの時も、(CD)ちょっとまだなじんでないような印象がありましたが、形や弾き方はおもしろいですが、楽器としてはむずかしいのかもしれませんね。

 イタリアン・バロックというと、わたしなどは聴いたことないような曲ばかりなのでしょうね。お忙しい中、興味深いコンサートにしっかりと足を運んでらっしゃり、わたしも見習わねばなりません。

 目白バ・ロック、もうそんな季節になりますか。
 そういえば、先日仕事であのあたりにいきましたが、東京カテドラル、ずっと修理中でしたが、すっかりきれいになってました。
2008年03月01日 15:09
 Papalinさん、どうも。

> 僕の家なんかまだ30cmの雪で覆われていて

 もうちょっとのしんぼうですね。でもそれだけ春の喜びも大きいのでは。

 梅の写真、撮ったわたし自身も、綺麗だー、と思いますが、これはもう、誰がどこを撮ってもこうなるのですね。
 決して写真の腕がいい、というわけでないのが、どうも・・・・。(笑)
2008年03月02日 08:32
> 誰がどこを撮ってもこうなるのですね。

ちょっと異論を。
やっぱり写真を見たときに、撮影者が何に感動してそれを撮ったのかが伝わってくるものが僕は好きです。そういう意味で、Noraさんの写真は魅力的ですよ。(^-^ )
2008年03月02日 22:48
 Papalinさん、ありがとうございます。
 とってもうれしい異論です。この言葉をはげみに、今後も精進したいと思います。

 でも、昨年買った新しいカメラ、ピント等の機能面では満足してるのですが、かんじんの色合いが好みでないので困ってます。
 かろうじて壊れていない、古いカメラがあるので、昼間の普通の撮影はそれを使うようにしています。機能的には劣りますがレンズがすごく良いのです。
(例えば、上から2、3枚目の神社や門の写真が新しいカメラ、4、5枚目の梅の写真が古いボロカメラです)
 まあ、状況に合わせて使い分けようかと思ってます。 
2008年03月03日 18:20
Noraさん、こんばんは。
亀戸について重大な(?)情報を書くのを忘れていました。
亀戸駅北口を出てすぐのところにある「亀戸餃子」です。
あそこの餃子は安くて、ともかく美味しいですよ(笑)。
三井住友銀行の店頭に案内の表示があるので、すぐに行き
つけると思います。
「花より団子」とは、多くの人にとって真理ではないかと
思うんですよ(笑)。
2008年03月04日 15:21
 アルトゥールさん、それは極めて重大な情報です。(笑)
 餃子、大好きです。
 Googleで調べようと思って、亀戸、と入力したら、亀戸天神の次に、亀戸餃子、とでてきました。
 相当評判がいいみたいですね。これは何としても行かねば。
 亀戸だとあまり行くことがないのですが、支店もけっこうあるようなので、あちらの方面に行った時は、ぜひ寄りたいと思います。
 とっても重大な情報、ありがとうございました。

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