池袋演芸場(3月上席・昼の部&夜の部)~三笑亭笑三「てれすこ」

 前回からずいぶん間があいてしまいましたが、
 一度観ていっぺんで大好きになった東京ボーイズが出演、ということで、3月8日、すべりこみで3月上席に行ってまいりました。

 体調が悪かったリーダーが亡くなられた後、2人で再起し、がんばっている、というのを聞いていたので、どうしても応援したかったのです。

 予定表では昼の部に登場予定だったので、昼過ぎ、始まった少し後くらいに行ったのですが、当日は、東京ボーイズは夜の部に移動。まあ、この前は空振りだったので、出演するだけでもよかった。
 幸い、入れ替え無しだったので、昼の部から夜の部途中まで丸一日ぶっ続けで見続けることに。

 でも、そのかわり、なんと、予定には無なかった三笑亭笑三師匠桂小南治師匠が、それぞれ昼の部、夜の部に登場!

 これまで寄席等に行って、特に印象深く、好きになったみなさんを、一度に見る、という幸運に恵まれました。この日に行って、ほんとうによかった。

 全部で、5時間におよぶ長丁場、しかも、噺家さんとものすごく近い池袋。
 とってもハードな寄席体験となりました。



 まずは、お目当ての東京ボーイズ

 リーダーが亡くなって間もないためでしょうか、二人ともびしっとした黒いシャツとパンツの上に、いつものハデハデでない、落ち着いた色合いのジャケットをはおって登場。
 もともと見栄えする姿がさらに引き立っています。

 あの3人で完成されていた芸がいったいどんな感じになっているのか、ちょっと気になってましたが、そんな心配はまったく不要でした。
 登場したとたんに、場内は笑いの渦。
 気がついたら、おなじみの、さ~よ~なら~~~、で、あっという間に20分が過ぎてました。

 仲さんの、余裕のある飄々とした語り口はそのまんま、
 菅さんは、以前観た時は、ほとんど何もしゃべらず、突然ものすごくうまい歌を歌いだすキャラだったのですが、キャラを完全に変えて仲さんと見事にからみながらも、とぼけた味にはさらに磨きがかかっています。

 やっぱり、おもしろい!
 大人の余裕、というのでしょうか、二人の楽しそうな表情を見ているだけで、こちらも、楽しくなってくる。
 安心して、心から笑うことができるのです。

 東京ボーイズさん、これからもがんばってください。
 応援しています。



 さて、落語で圧巻だったのは、やはり、これはもうまちがいなく、
 三笑亭笑三師匠。

 噺は、「てれすこ」

 この人は、絵などもうまくて、芸達者。何もかもが粋で大好き。なんと82歳!

 表情は大げさにころころと変わり、絶えずくねくね体を動かしていて、(この日はそこまではいきませんでしたが)調子がいいと、座布団の上から飛び出して舞台狭しと動き回ることもあります。
 とにかく表情や動きを見ているだけで、ほんとにそれだけで、思わず笑ってしまう。

 前フリのあと、
 「たった一つの言葉が、人を殺しもし、助けもし、生かしもする、という話」
 と、言って気を引き締めてから、噺を始める迫力にも息を飲みます。

 噺に入ると、すさまじいオーバーアクション&裏声炸裂で、思わず引き込まれ、大笑い。

 くねくねしながら、扇子を逆さに持ってぶらぶらさせるだけで、扇子が、ほんとに、誰もが見た事の無い不思議な魚、てれすこ、に見えてしまう。
 すごい!



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 「てれすこ」、噺自体も、おもしろいので、またストーリーを書いておきます。こちら

 なお、自分のメモ代わりに、落語のストーリーをしまっておくページをつくりました。よろしかったら、ごらんになってください。こちら



 桂小南治師匠は、ちょっとやせてしまってたので、心配しましたが、
 あごの怪我で入院し、ずっと流動食しか食べれなかったとのこと。
 
 それでも、小さな体と大きな頭からはちきれんばかりのエネルギーを感じさせる芸風は健在。
 噺は、「写真の仇討ち」。ちょっとブラックな、軽い噺を、楽しく聞かせてくれました。

 この人も、裏声がすごい。(笑)客にこびないちょっとぶっきらぼうな表情、語り口もいちいちおかしくて、やはり、面白い人は見ているだけで面白いのだ。
 子どもみたいな感想だけど、そう思うんだからしかたない。



 その他、この日の収穫は、漫才の宮田陽・昇

 例によって、陽さんか、昇さんかわかりませんが、ボケの方が、特命係長只野仁のさえない時の姿そのまんま。
 いや、そのまんまではなく、只野係長の髪をびしっとセットして、青ヒゲを妙に濃くして、巨大化させた姿をしているのです。
 というわけで、この人も見ただけでおかしいのに、その巨大な体をぴくぴくさせながら、妙なポーズをとり続けるので、場内は大笑い。
 相方は相方で、えらくきちっとした、大ベテランみたいなツッコミで、とっても自然。
 何の話だったか、あまり覚えてませんが、強烈に印象に残りました。
 確か、中国の省や自治区の名前を延々しゃべり続けてたような気がする。

 今後、要チェック。



 最後に、マジックの松旭斎小天華さん。

 地味なマジックの中で、空の紙袋から、大きなガラスの箱を3つも取り出すマジックが不思議だった。
 首の縄抜けマジックを教えてくれたが、まったくできないぞ。



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▽ あからさまにあやしげな、池袋演芸場。

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この記事へのコメント

2008年03月12日 21:14
Noraさん、こんばんは。

寄席もご覧になるのですね。
本当に趣味が豊かですこと!!!
確かに、はまると行かずにはいられませんよね。
私は新宿末広亭に1度行ったきりです。
「絵」特徴掴んで本当に上手ですね。
才能豊かなるNoraさんバンザイ!
決して酔っ払ってはいません。尊敬しております。
2008年03月13日 19:06
 tonaさん、こんばんは。
 落語にくわしくなりたくて、ちょっと前から行き始めたばかりです。
 寄席は、落語だけでなくて、次から次へいろいろな芸を見ることができるので、楽しいですね。笑うのは体にいいと言いますし。
 ただ、池袋は、舞台と客席がものすごく近く、ほとんど境が無い感じで、噺家さんも平気で話しかけてくるので、初めて行くときは、ちょっと覚悟がいるかもしれません。

 似顔絵は、噺家さんをおぼえるために描くようにしています。今回の笑三(しょうざ)さんは、顔から下はなかなかうまくいったのですが、かんじんの顔がまあまあでした。(笑) 
my
2008年03月14日 10:51
 Noraさん、おはようございます。本当にお久し振りですね。お元気そうでなによりです。落語につきましては前にNoraさん のブログに書かせて戴いたので控えますが、もう少し多くの時間、古典芸能をテレビで放送してもらいたいですね。それと 柳屋三亀松師匠 や 江戸屋猫八師匠 のような昔の芸の継承者が少ないのが残念です。子猫さん は最近あまりテレビで見かけませんし。イラストお上手ですね。感心しました。父が水墨画の画家だったものですから、絵にもいくらか興味があるんですよ。といっても父とは・・・
 ところで今、シベリウスの「フィンランディア」アシュケナージ フィルハーモニア盤が部屋に流れています。これからシベリウスのシンフォニー久し振りに聴こうと思っています。Noraさんのブログに刺激を受けてしまったようです。今日は1日中ゆっくりと寛げそうです。
 どうも朝から失礼致しました。
2008年03月15日 01:47
 myさん、こんばんは。
 myさんもお元気そうで安心いたしました。

 落語や漫才以外にも、今もいろいろな芸をなさってる方がたくさんいらっしゃるのを、寄席に行って初めて知りました。
 小唄や都都逸などの良さがわかるには、まだまだ修行が足りませんが、紙切りや曲芸(江戸神楽)など、けっこうすごい人がいるものですね。でも、やはり、TVなどに出て、一世を風靡するような人は少ないようです。
 そう言えば、以前、やはり池袋で、江戸屋猫八さんの娘さんの江戸屋まねき猫さんを見たことがあります。まだお父さんの域というわけにはいかないようですが、ものすごく正統的な動物ものまねでがんばってらっしゃって、すごい、と思いました。
 落語など、まだ見始めたばかりですので、またいろいろと教えてくださるとうれしいです。

 myさんも、アシュケナージをお聴きでしたか。
 ちょっと地味なイメージで、これまでそれほど聴いた事がなかったのですが、この頃、指揮、ピアノともどもすっかり見直して、ちょっとはまっています。
 フィルハーモニアの演奏はまだ聴いていないので、今度ぜひ聴いてみようと思っています。

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