池袋演芸場(9月上席・夜の部&9月下席・昼の部)~目黒の秋刀魚・季節を感じる落語

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 寄席は、春以来だから、半年振り。
 9月中に使用できる優待券が2組も残っていたので、9月は2回も行ってしまった。
 以下、忘れないためのメモみたいなものです。



 池袋演芸場 



 9月2日(火) 

 9月上席(前半)・夜の部 ~途中から


 落語は少なく、しかも雑談風のものが多かったので、それ以外の色物などの方が印象に残った。


 江戸売り声の宮田章司さん。

 この芸は初めて。
 朝顔の苗売り、味噌田楽、などなど、めずらしい売り声が聴けた。
 中には、ほとんど歌みたいなのも。
 何でもやりますよ、と、リクエストに答えてくれるのだが、何にも思い浮かばないのがくやしかった。

 ただ、昔、お祭りなどで実際に見かけたのにくらべると、何だか上品過ぎる気も。


 講談の神田松鯉さん。

 講談は何となくとっつきにくく、おなじみ那須与一の話だったし、特に期待してなかったのだが、すごい迫力で、思わず引き込まれてしまった。
 落語みたいに、爆笑ポイントもちゃんと用意されていて、ここまでくると、見事としか言いようが無い。


 太神楽の鏡味正ニ郎さん。

 いろいろなイベント等で、太神楽はずいぶん見てきましたが、この人は特にすごいような気がする。

 あまりすごかったので、絵を描いてしまいました。

 十八番の五階茶碗。
 組み立てたものを使って、回り灯籠、綱渡りなどをする。
 注:顔は、ぜんぜん似てません。  


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 落語では、桂歌春師匠の、「青菜」が、印象に残った。
 この噺は何度か聞いたが、おかみさんが必要以上に下品じゃなくて、一番感じがよかった。


 トリは、春風亭柳之助師匠の、「寝床」。
 これも何度か聞いたが、長ーい割にストーリー自体はほとんど無いので、よっぽどのことがないと、どうしても途中でだれてしまうたいへんな噺。
 トリということで、45分近くにたっぷりとのばした拡大版でしたが、柳之助師匠は、一息に最後まで聞かせてくれました。
 


▽ こちらは当日の番組表ではないので(なぜかくれなかった)、だいぶ変更がありました。

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 9月23日(火・祝) 

 9月下席・昼の部 ~途中から


 この前とは逆に、ほとんどが落語でした。


 トリの五明楼玉の輔師匠の、「佐々木裁き」は、なかなか聞き応えがありましたが、子どもが憎らしすぎ。
 あ。でも、そういうものなのか。


 春風亭正朝師匠の、「宮戸川」は、ラブコメマンガみたいなさわやかさで、軽めのお色気テイストも加わり、とってもおもしろかった。
 正長さん、どこから見ても、まごうことなきおじさんなのに、このさわやかさは何でしょ。お花も半七も、とても初々しい。
 でも、やっぱり、世話好きのおじさん(「わかってる」おじさん)を演じている時が一番ツボにはまっていて、大爆笑。
 それにしても、いいところで終わってしまいましたが、この噺、そういうものなのかな?


 三遊亭丈二師匠は、創作?のやくざのアルバイトの話。
 甲高い声で、ちょっと聞くとぎこちないんだけど、そこが妙におかしい。
 ちなみにこの人、真打昇進前は、小田原丈さんだったそうです。


 さて、一番すごかったのが、やはり、お目当てだった、柳亭市馬師匠。

 この前すっかり気に入ってしまい、楽しみにしてたところ、話し始めたのが、「目黒の秋刀魚」。
 わたしでも知ってるようなあまりにもポピュラーな噺だったので、ちょっとがっかりしたのですが、
 とんでもなかった

 聞いていくうちに、どんどん噺に引き込まれ、
 晴れ渡った秋の野で秋刀魚を食べるさわやかさ、
 殿様が初めて見る秋刀魚を、あまりのうまさに夢中で食べるおかしさ。
 何もかもが目に浮かぶかのよう。

 もう、秋刀魚が食べたくてしかたなくなった。

 この日は、ちょうど、清々しい秋晴れの一日。そんな季節感を心の底から満喫させてくれました。
 そういう意味で、落語も、カンタータと同じなんだな。
 季節の移ろいに合わせて、わたしたちの生活を彩り、豊かにしてくれる。

 市馬さんは、強烈な個性やどぎついおかしさは無いかもしれないけど、外見どおり、上品で、噺のよさがじんわりと伝わってくるところが、とてもよいと思う。

 あと、有名な噺だからといって、ばかにはできないな、というのを思い知った。
 おもしろいから、有名なのだ。 


 色物では、漫才のロケット団がいろいろな意味ですごかった。
 山形出身とおぼしきボケの方が、最近はやっている外来語を、
 「そんなの、〇十年前から知ってるよ」と言って、よく似た発音の山形弁を言うのがやたらおかしかった。
 それにしても、二人とも顔色悪すぎ。二人ともやせていて、一人は妙に白くて一人は妙に黒い。
 そこがまたおかしいのだが。だいじょうぶか・・・・?



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▽ いまや、すっかり落ち着いてしまう?
  池袋演芸場。

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この記事へのコメント

2008年09月29日 21:26
はじめまして、落語が趣味でしかも市馬師匠に最近ハマッているアモーレ・カンターレ・マンジャーレというアホなブログの管理人です。
夏の大銀座落語祭以来、ちょっとプチ追っかけ状態です。
市馬師匠の噺は基本がしっかりしていて声がいいし、なんともいいですよね。よろしければ、これからも立ち寄らせてください。
2008年09月30日 15:08
 桂さん、こんにちは。
 コメント&トラックバック、ありがとうございます。
 市馬師匠は、ほんとうに、なんともいいですね。
 わたしは、落語はまったくの初心者ですので、この記事など、恐る恐る書いているのですが、詳しい方が同じような感想を書いてらっしゃると、とても勇気付けられる気がします。
 これからもいろいろと教えてくださるとうれしいです。
2008年10月08日 14:41
この間目黒駅附近を歩いたのですが、目黒の秋刀魚の宣伝、要するに目黒で秋刀魚を食べましょうと各お店が競っているのでした。
商魂はどこも同じように逞しいです。
落語愛好家があとをたたず、このお話も廃れることなく受け継がれていくことは嬉しいことですね。
新宿末廣亭に1回しか行っていません。骨折した時10冊くらい落語の本を読みましたが、実際の迫力にはかないませんね。
2008年10月08日 23:22
 tonaさん、こんばんは。
 まさか目黒がそんなことになってるとは。(笑)
 初めて知りました。おそらく、というか、まちがいなく、その辺で買うサンマと何らかわらないような気がしますが、やはり気分的にちがうのかもしれませんね。

 10冊も本を読まれたのですか!わたしはまだほんの少ししか噺をおぼえていません。寄席に行っても何という噺かまったくわからない場合が多いので、ちょっと勉強しないといけません。
 落語は、噺家の方が実際に登場人物を演じるわけですから、本と実際に聞くのとでは、原作と映画くらいのちがいがあるように思いますが、特に、役柄がはまっていると、また格別です。
 今回は、目黒のサンマが、あまりにもおもしろかったのでびっくりしました。この噺なんかは、本で読んでもそんなにおもしろくはないですもんね。
かげっち
2008年10月15日 12:35
きのうNHKで、小三治師匠が8月に池袋演芸場でトリを務めた時の様子を見ました。昼の部でも暑い中を外で並んで開演待ちの人がたくさんいらして、寄席の人気に驚きました。東京はいいなあ・・・
同じ方が同じ話をやっても、場によって時間やストーリーは違うことが多いと思います。だから落語との出会いも一期一会なんですね。
2008年10月15日 23:19
 かげっちさん、こんばんは。
 以前に比べて確かにこの頃は混んできたような気がします。
 人気のある噺家さんが出る場合は、行列もできるようです。
 池袋で行列といったら、ラーメン屋さんか寄席ですね。
 池袋はとても狭い寄席なので、舞台と客席の区別があまり無く、噺家さんと客とが同じ空間ですぐに向き合う感じが独特です。
 噺家さんも、客の雰囲気に敏感に反応して、場合によっては、客に対して容赦なく突っ込んできたりするので、おっしゃるようなライブ感は、ひときわ感じられ、楽しいです。

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  • 柳亭市馬独演会

    Excerpt: もはや市馬の追っかけ? Weblog: アモーレ・カンターレ・マンジャーレ racked: 2008-09-29 21:27

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