平成によみがえった大江戸浅草奥山に遊ぶ~浅草大観光祭(浅草寺本堂落慶50周年記念)

 先日、江戸博に浮世絵を見に行った時、同時に開催されていた浅草今昔展を見て、江戸の昔の楽しそうな奥山の様子にすっかり魅了されてしまったことは、以前書きましたが、
 何と、その浅草奥山を現代によみがえらせるイベントが行われているのを知り、早速行ってまいりました。

 折りしも、今年は浅草寺本堂落慶50周年で、それを記念して、浅草大観光祭を開催中。

 前述の「浅草今昔展」も、「浅草奥山風景」も、その一環の催しです。
 今、浅草は、その観光祭の関連で、その他にも楽しそうな催し、今だけの見逃せない行事が目白押し、
 当日はたまに小雨のちらつくあいにくの天気でしたが、ただでさえすさまじいにぎわいの浅草が、えらいことになっていました。

 以下、奥山風景を始めとして、それらの行事の数々を、可能なかぎりご紹介します。

 それにしても、浅草はほんとうにおもしろい。



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 浅草大観光祭  (~11月25日(火)まで)

 * 一部行事はすでに終了しています。



 昭和本堂落慶50周年の、豪壮な飾り付け。
 まさに、人波にもまれながら、少しずつ進む。

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 まず何よりも、浅草大観光祭の中心となるのが、これ。


 昭和本堂落慶50周年記念 記念大開帳


 西暦628年以来永代秘仏の本尊聖観音菩薩にかわり、慈覚大師によるものと伝えられるお前立本尊を特別開帳。
 そもそも、このお前立本尊自体、よほどの慶祝の時をのぞき、基本的には33年に1度しか開帳されない秘仏。

 写真手前の5色の手綱は、数本の開帳塔婆を通じて観音さまの御手と直接つながっており、それをつかんで祈ることにより、観音さまと結縁することがができる。


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 かんじんのお前立本尊は、小さくてよく見えなかったが、厨子の扉は確かに大きく開け放たれ、その中はまぶしく光り輝いて、なるほど、神々しい。


 * 記念大開帳は、残念ながら、すでに終了。最終日にぎりぎり間に合った。



 お参りした後は、いよいよ、本堂左手の奥山へ。


 江戸町 浅草奥山風景  (11月25日(火)まで)


 大木戸(入口)と、奥山のにぎわい

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 平成浅草小判

 奥山の入り口と仲見世通りに両替所があり、300円=小判一枚で両替。
 奥山や仲見世で実際に使うことができる。江戸気分満点の粋な企画。
 浅草寺で祈祷した小判ということなので、一枚記念に持ち帰った。 

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 見世物小屋や番屋も登場。

 今回の平成の奥山は、飲食店やみやげもの、工芸品などのお店が中心だが、
 もともとは、曲独楽や水芸など、おなじみの芸から始まって、軽業、蝋、ガラス、麦藁などの細工物、
 めずらしい動物などの見世物、あげくのはてには、ぜんまい細工の巨大なからくり人形など、
 遊興的な出し物がメインの歓楽街だった。
 正に、聖と俗の混じった、お江戸ならではのおおらかな庶民の生活が偲ばれますが、
 それを彷彿とさせるような、写真(左)のような見世物小屋も、ちゃんとありました。
 入り口は閉まっていて、もちろん、大ざる小ざる、大いたち、大かみ女、なんかはいませんでした。

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 その場で伝統の技を見せてくれる職人さんたち。

 版画(左)、提灯(右) 

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 草木染(左)、わら細工(右)

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 その他、歌舞伎文字で何か書いてくれる店や、たこ、こま、組紐など、いろいろ。



 浅草奥山 こども歌舞伎まつり公演 at 奥山おまいりまち通り特設舞台


 奥山のはずれにある特設舞台では、こども歌舞伎を上演していました。(11月23日(日)が最終日)

 わたしが見たのは、

 新富座こども歌舞伎、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)~大川端庚申塚の場。


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 見た目はものすごくかわいいのですが、話の内容は、ちょっとえげつない。(笑)
 でも、そのギャップがまたかわいい。
 みんなしっかりしていて、長台詞や複雑な振りなども完璧にこなす。
 しかも、同じようなグループがたくさんあって、入れかわり立ちかわりの上演だそうで、びっくり。



 奥山座


 奥山の真ん中にも舞台があり、さまざまな出し物が演じられていた。

 左は、浅草芸者さんたちによる踊り。右はマジック。

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 浅草木馬館ゆかりの安来節(銭太鼓?) 

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 平成中村座と市川団十郎銅像


 このあたりは、歌舞伎をはじめとする芝居興行のメッカでもあった。(猿若三座)
 それにちなみ、境内裏手の特設芝居小屋で、平成中村座が、特別興行を行っていて、(~11月25日(火)まで)
 大人気。

 右は広場にある九代目市川団十郎の銅像。

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 特別公開 大絵馬 寺宝展と庭園拝観 at 五重の塔院特別展示室および伝法院庭園


 思いがけず、すばらしかったのが、これらの特別拝観。
 これも、残念ながら終了してしまいました。すべりこみセーフ。


 大絵馬 寺宝展は、絵馬が中心だったが、鈴木其一や、歌川国芳の作品など、大家中の大家の作品も多数含まれていて、びっくり。
 絵馬とは言え、巨大な肉筆作品なので、大迫力。
 思いがけず、一流の浮世絵作家等の、ふだん見ることの無い大作に接することができて、感動。
 中でも国芳は、この前の浮世絵展でも感じたことだが、真の天才だ。
 浅草寺ゆかりの伝説、「一つ家」を描いた作品など、表現主義の洋画だと言っても、まったくおかしくない。
 エゴン・シーレかと思った。

 国宝だった慶安の大本堂は、東京大空襲で灰塵に帰してしまいましたが、これらの絵馬等は、別のところに保管していたため、難を逃れたとのこと。
 ほんとうによかった。
 これらの貴重な文化財を保有している浅草寺、
 いかにも庶民的なイメージだが、京都等の名刹に決して劣らない大寺院であることを、改めて思い知った。

(絵馬は撮影禁止なので、写真はなし。残念)


 さらに、展示場から、そのまますぐ裏手の、伝法院庭園に入れるようになっていたので、そちらへ。
 この庭園もふだんは立ち入ることができないのだが、今回は特別公開。

 豪壮な書院等の建築物の前に広がる庭園は、広大で、清々しく、まるで別世界。
 あの観光客でごったがえしているにぎやかな浅草寺の真ん中に、こんな庭園があったとは。
 異次元空間に入り込んだような不思議な気分。
 

 書院

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庫裏

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 回遊式庭園。

 正に、歩を進めるたびに、次々と美しい風景が現れては消え、現れては消える。
 なるほど、これこそが、回遊式庭園の神髄か、と感動。

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 木の実

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 左、しだれ桜の大木がたくさんあった。紅葉した葉でも、こんなに美しいのだから、花の頃はさぞすばらしいだろう。
 右、かわいく剪定された柊の木?

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 その他、もみじの木が多かったが、紅葉には少し早かった。


 
 さて、奥山に戻り、小判がまだ残っていたので、矢場で、射的。

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 まぬけなことに、正面でなく、偶然隣の的の真ん中に当たったら、大当たりにしてくれた。
 大当たりは、花やしきの無料券。うれしいような、そうでもないような・・・・。
 ここの矢場は、花やしきが主催。お客を呼び込む作戦か?

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 花やしき

 
 ちょっと小雨がぱらつき始めたが、せっかくなので、花やしきに入園。

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 大昔に乗ったおぼえのある「スリラーカー」に乗る。
 何と、右写真のビニールのチューブみたいな中を進んでいきます。
 狭すぎて、怖かった。

 昔乗った時、出口付近で、
 「さよなら~、さよなら~、またきてね~」という、ものすごく人のよさそうなおじさんの声がうつろに響いていたのが妙に印象に残っていて、今回も密かにそれを楽しみにしていたのだが、おじさんの声は最後まで聞こえず。
 リニューアルしたか。

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 浅草寺夜景。

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そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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この記事へのコメント

2008年11月19日 06:36
こんにちは。

浅草の昔懐かしい雰囲気は好きで時々ぶらぶらしに行きますが、この観光展はまた楽しそうですね。
伝法院の庭園には驚きです。こりゃ私もぜひ一度入ってみたいものですね。今週末までですか?
2008年11月19日 22:54
 ハルくんさん、こんばんは。
 浅草はほんとにいいですね。歩いてる人が、みんな楽しそうです。
 伝法院庭園には、わたしもびっくりしました。上の写真を見せても、誰も浅草だとは思わないんじゃないでしょうか。
 ただ、残念ながら、特別公開はわたしが行った11月16日が最終日でした。もっと早く行って、ご紹介できればよかったです。
 なかなか中には入る機会は少ないようですが、桜の頃には、投扇興のイベントなどがあるようです。

 なお、奥山風景、こども歌舞伎、平成中村座は、今週末も楽しめるようです。  
my
2008年11月20日 15:56
 Noraさん、お久しぶりです。浅草の風景、懐かしいです。去年の秋までここに来ていたんですもの。仲見世通りも想い出の場所です。私の友人のオーストラリア人の方がご家族で日本にいらした時、この仲見世通りを歩いていましたら、2人のご子息が珍しがって、何でもかんでも買いたがってしまい。友人ご夫妻と私の家内が説得するのに大変でした。12、3年前の想い出です。それから雷門前の観光センターの、入り口の上のところに、1時間ごとに若衆が神輿を担ぐ模型が出てぎます。それを見た外国の方が、私たちのカウンターに来て、お神輿のことをよく聞かれました。懐かしいです。もう行かれないと思うと寂しいですね。
 素晴らしいお写真の思わずため息です。
 それでは失礼致します。
2008年11月21日 00:48
 myさん、こんばんは。
 わたしが行った日も、外国人の方がたくさん来ていました。
 外国人の方からすると、何から何までめずらしいものばかりでしょうね。みんな、写真を撮りまくっていました。

 文化観光センターは、前はよく通っているのですが、人形のことは、まったく知りませんでした。調べたら、白鷺の舞の人形なんかもあるんですね。今度は気をつけて、ぜひ見てみたいと思います。

 以前、コメントしたかと思いますが、歌舞伎は一度見てみたいと思っています。
 平成中村座は大混雑だったので、今回は、こども歌舞伎でがまんしましたが、意外と本格的で、おもしろかったです。
 平成中村座の前に、9代目市川団十郎の銅像があったので、写真を撮ってのせましたが、なかなかの迫力でした。
2008年11月22日 20:47
コメントした筈でしたが、失敗したようです。よくやります。
羽子板市とか3度くらい行きましたが、今年の雰囲気が全然違いますね。
驚いたのは、すぐ近くに伝法院庭園があるということです。
ここも回遊式庭園なのですね。庫裡や書院も素晴らしいです。
五重塔が見えて京都にいるようです。
花やしきも平成中村座も入ったことがありません。
浅草は食べ物やお菓子もいろいろありますね。
見たことのないところを数多くご紹介くださって、興味が湧きます。
ありがとうございました。
2008年11月24日 00:50
 tonaさん、こんばんは。
 伝法院庭園は、浅草寺の隣、というか、ど真ん中にあります。
 ほんとうに、京都みたいですね。桜やもみじの季節は、どんなにかきれいなことでしょう。
 浅草寺というと、自然は少ないイメージでしたが、目から鱗でした。
 tonaさんが行かれた芝離宮も、広々として、気持ちがよさそうな庭園ですね。今度行ってみたいと思います。

 平成中村座は、各地を転々としながら興行を続けているとのことで、浅草寺の裏のものも、仮設小屋で、11月25日に、終了してしまうようです。
 華やかなにぎわいが、浅草らしくていい雰囲気でしたが、残念ながら見ることはできませんでした。

 この日は、奥山の茶屋で、しょうがご飯、というのを食べました。
 浅草うまいもの会のガイドをもらったので、今度ゆっくり食べ歩きもしてみたいものです。
(→HPもありました。右URL欄→)

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