日本画再構築、加山又造展ほか~最近行った美術展等

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 印象に残った美術展等を、何点か。
 と、いっても、これみんな、東京ミッドタウン周辺で開催されているもので、同じ日にまわったものです。
 東京ミッドタウンや国立新美術館に行くのは初めてだったので、見学も兼ねて。



 2月12日 



 加山又造展 at 国立新美術館

         ~3月2日(月)まで


画像 国立新美術館へは、
 東京メトロ千代田線乃木坂駅から、
 直通の連絡口がある。

















 国立新美術館。
 未来的な外観を正面入り口からのぞむ。右は、側面。

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 内部。
 ガラス張り、吹き抜けの大空間には、大小二つのコーン(逆円錐)があり、その屋上にはレストランやカフェがある。
 また1階の地上部分にも広いカフェがある。
 左側に大小さまざまな展示ホールがある。

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 左、オブジェ。見る方向によっては文字になる。
 右、到着するなり、ランチ。カレーライス&スープパスタ。

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 さて、かんじんの展覧会、加山又造展

 現代の日本画の、これだけまとまった展覧会を観るのは、(田中一村をぬきにすれば)おそらく初めて。


 会場に入ったとたん、エントランスに、雪、月、花、3点の、巨大な額装の作品が並んでいて、観るものを圧倒する。

 この3点の連作は、けっこう衝撃的。

 どれも、ものすごく細かいデザインをびっしりと積み重ねて、壮大な光景を描き出す独特の手法のもので、
 100点を超える作品が一堂に会したこの大回顧展のすべてが、結局はここに集約されているような気がする。

 事実、この展覧会の中核をなす、巨大な屏風絵の数々は、どれもこの連作の流れを汲むもので、
 過去のさまざまな名品を、その独特の感性で再構築したもの、と言えるだろう。


 細かいのに、壮大、
 古風なのに、斬新、
 その画風を文章で表現するのはなかなか難しいのだが、祖父は絵師、父は京都西陣の和装図案家、という恵まれた家庭で育ち、両者の影響を一身に受けている、というのがとてもよくわかる。


 その他、
 おかっぱの女性を徹底して描き続けた裸婦像、
 等伯風、北宋画風、と、画風がめまぐるしく変化する水墨画、
 着物や陶器の絵付け、装飾品のデザイン、果てはパソコンの画像まで、
 実にさまざまな作品が展示されていて、この画家の巨人ぶりがうかがえるが、

 ただ、日本画となると、どうしても、これまで観てきた桃山や江戸の錚々たる巨人たちと比べてしまうことになる。


 そんな中で、わたしが最も気に入ったのは、実は、日本画に入る前の動物画の数々。

 どれも同じような構図で、月明かりに照らされた、荒涼とした砂漠や原野で、透きとおった線だけになってしまった、ラクダやサイなどの動物たちが、さびしく佇んでいる絵。

 下のHPで、その中のシマウマの絵が見られます。わたしは他に、「月と犀」、「悲しき鹿」がよかった。

 
  →  公式HP


 なお、「月と犀」は、以前行った「ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」展に出展されていたもの。


 日本画では、花鳥画のシリーズがよかった。
 独特の形に様式化された草花や、虫などがかわいい。

 中でも、心に残ったのは「満月光」。
 可憐な草花たちがひっそりと息づく夜の野原の向こうで、巨大で恐ろしげな、しかし例えようも無く優美な姿をした浅間山(だと思う)が、月光に浮かび上がっている。

 浅間山は、わたしが特に好きな山だが、浅間山を描いた絵の中で、この絵は最も美しいものの一つなのではないか。


 
 さて、次は、いよいよ、

 秘仏開扉。国宝三井寺展 at サントリー美術館

        ~3月15日(日)まで 

 を観に、すぐ近くの東京ミッドタウンへ。



 途中で見た建物。こじゃれた雰囲気が目を引く。
 後ろにそびえているのは、六本木ヒルズ。

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 東京ミッドタウンの、外観。こちらは、どこかレトロ調?いかにもビルディングという感じ。

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 内装も、美しい色合いの木材が、徹底して多用されていて、あちこちに植物も置かれている。

 いたるところに、三井寺展の垂れ幕やポスターが飾られ、
 巨大な黄不動がにらみをきかせている。

 和な感じが、妙にマッチしている? 

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 もう少しで、これまで話でしか聞いたことがない、門外不出の秘仏の数々に会えると思うと、胸が高まり、自然と足が速くなる。



 サントリー美術館(ガレリア3F)

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 * 三井寺展の詳細については、あまりにすごくって、ここではとてもスペースが足りそうもないので、
   別の記事にすることにします。



   予告編として、貼り付けておきます。→公式HP
   ぜひご覧ください。




 三井寺展のあまりのすさまじさに、フラフラになったので、美術館エントランス付近のお茶屋さんで、休憩。

 ここも、レトロな雰囲気。

 加賀扶を使った和風スイーツ。

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 最後に、ミッドタウン内の、FUJIFILM SQUAREへ。

 ちょっと、見逃せない写真展をやっていたのだ。


 東京ディズニーリゾート写真展 DREAMS and MAGIC at ギャラリー”PHOTO IS”

        ~2月25日(水)まで


 エントランス。ねずみ王のマークが見えるでしょう。  

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 公式HP



 また、この建物の2Fでは、こんな展示もやっていた。


 日本を紹介した「横浜写真」アルバムの写真展 Part 2(人物・生活編)
  at FUJIFILM PHOTO MUSEUM

        ~3月31日(火)まで


 もと浮世絵師によって彩色された、幕末~明治の写真が多数展示されている。
 よく知っている場所の、幕末、明治時代の様子を見ることができて、とてもおもしろい。
 もちろん、変わったものがほとんどだが、ごくたまに、まったく変わってないものもある。

 江戸、明治の人たちの生き生きとした表情を見るのも、感慨深い。

 その他、古いカメラ(ステレオカメラなども含む)が、ずらっと並んでいる。


 公式HP

 
 
 周囲には、まだ、美しいイルミネーションが残っていた。

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 ここにも、黄不動が・・・・。ミッドタウンは、黄不動だらけ。

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 と、いうわけで、三井寺展の記事に、続く。
 乞うご期待。



そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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この記事へのコメント

2009年02月25日 22:36
今日の夕刊に加山又造の「春秋波濤」が載っていました。
大きな構図で素敵な絵です。
この方の作品は竹橋の美術館にもありましたっけ?感動したのですが。
今国立新美術館でやっているのですね。
3月2日までということで残念ながら見られません。
Noraさんのご説明で鑑賞した気分にさせていただきました。

三井寺、昨年行ったのですが、そのとき見られなかったのがあるようです。
記事を楽しみにしています。
Noraさんは体力がありますね!!
2009年02月27日 00:02
 tonaさん、こんばんは。
 調べてみたら、加山又造の主な作品は竹橋の国立近代美術館にあるようです。
 tonaさんもご覧になったのですね。おっしゃるとおり、この人の作品は大きな構図が魅力ですね。しかも、細かいモチーフをびっしりと積み重ねているのでなかなか迫力がありました。

 三井寺展は、すごいです。
 tonaさんが、三井寺に行かれた記事に展覧会のことが書かれていたので、気をつけてチェックしていたため、おかげさまで行くことができました。ありがとうございます。
 内容があまりにも盛りだくさんなので、記事がまとまらず、困っています。しかたないので、何回かに分けてアップしようと思っています。こちらは、来月15日までやっているので、少しでも多くの方に見ていただきたいですね。

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