日常の記録・3月~ジョン・ダウランド物語、しりあがり画伯の墨絵、その他

 ダラダラした日常の記録、3月編。
 
 これまで書いた以外のことを。



 3月28日(土)

 ジョン・ダウランド物語 ~あるリュート弾きの生涯~


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 エリザベス1世時代の英国生まれのリュート奏者・作曲家、ジョン・ダウランドの人生をつづる音楽劇。

 おなじみ音楽と建築のコラボレーションですが、今回は、それに影絵と詩が加わりました。


 会場は、浅草聖ヨハネ教会

 イギリス国教会の流れをくむ日本聖公会の教会で、明治20年に建てられた後、関東大震災で倒壊、東京大空襲で炎上するも、その都度、再建、修復されてきた。

 現在の建物は、昭和30年に修復されたもので、昨年、国の有形文化財に登録された。

 写真には写っていないが、正面ファサードの向こうに大きな三角屋根がある。

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 外観を見たかぎり、ゴシック風要素が色濃く見られるものの、ごくごく普通の鉄筋コンクリート造の教会だが、
 一歩中に入ると、そんな外観からはちょっと創造できないような、壮麗な大空間になっている。

 特に、雄大な屋根の梁が美しい。

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 側面(左)と背面(右)

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 正面。リュート奏者の佐藤亜紀子さん。(練習中)
 このイベントを、発案、プロデュースした。

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 演奏は、リュートの他にリコーダーの森吉京子さんが加わり、
 歌は、ソプラノの広瀬奈緒さんと、BCJのメンバーとしても活躍している、上杉清仁さん(アルト)、鏡貫之さん(テノール)、渡辺祐介さん(バス)、の3名。

 ナレーションの森紀吏子さんも時には太鼓をたたいて演奏参加。

 ダウランド自身が作った曲と、同時代の作曲家の曲を織り交ぜながら、彼の音楽家としての人生を語っていく。

 合間合間に、ダウランドに扮したティモシー・ハリスさんの歌詞や手紙、詩などの朗読があり、

 そして歌や物語にあわせて、チャペルの暗い空間に、浜崎ゆう子さんの美しい影絵が浮かび上がる。


▽ 浜崎ゆう子さんの色鮮やかな影絵。(もちろん、冒頭のちらしの絵も浜崎さん。)
 今回、一番楽しみにしていたのですが、期待通りすばらしかった。

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 全体的に、なかなか魅力的な企画だったと思う。

 それにしても、これはいつも思うことだが、ダウランドの歌は、文句なく美しくて、時代の割には驚くほどモダンなのだけど、何だかみんな同じように聴こえてしまう。
 とは言っても、ダウランドの膨大なリュート曲、リュート歌曲集も、ほっておくには実にもったいない宝の山なのはまちがいない。

 最後に、ダウランドのリュート曲に佐藤さんが詞をつけた、「春がやってきたね」という歌を、会場の全員で合唱しましたが、心にしみるよい歌でした。

(詩の朗読が英語で、ハリスさんの熱演にもかかわらず、わたしにはほとんど意味がわからなかったのが、残念) 



 すぐ近くにある蔵前神社


 かつては江戸勧進大相撲の3大拠点のひとつとして、幾多の名勝負が繰り広げられ、大いににぎわったとのこと。
 現在はひっそりとした小さな神社だが、かつての名残りか、社殿の造りがおもしろい。
 
 また、境内の桜が見所とのことだったが、すっかり葉が茂ってしまっていた。


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  ☆    ☆    ☆



 3月29日(日)

 日本画探検 古い絵と新しい絵 at 板橋区立美術館

        (すでに終了)


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 こどもに日本画に親しんでもらおう、という企画のようですが、
 しりあがり寿の「パレード」を、一目見ようと、最終日にすべりこみで行ってきました。

 まず、「パレードの先頭」という屏風の墨絵があり、それに高さ3メートル、36メートルにおよぶ長大な障子紙の墨絵、「パレード」が続く。
 広い展示場の壁2面をまるごと使って展示されてるが、それでも足りずに、最後のほうはぐるぐる巻きのまま。
 パレードの最後がいったいどうなっているのか、気になる。

 しりあがりさんは、今では、ゆるゆるしみじみ系のまんがの第一人者ですが、初期にはシャープでどぎつい大爆笑まんがを立て続けに描いていて、実は、大ファンでした。
 サインをもらったこともある。

 そんなしりあがりさんの、過去から現在にいたるすべてが、正にパレードしているような大作。
 あちこちに、なつかしいキャラの姿も見られ、見ていて楽しくてしかたない。まったくあきません。

 それにしても、しりあがりさん、なにゆえこんなに筆遣いが達者なのか。
 見事なまでに、「カラフル」な墨絵になっている。
 濁流のように流れる構成もすごい。

 周辺に、こどもたちが比較できるように、「頭の長いおじいさん」(=寿老人)、「ドデカ大黒」などと書かれた、江戸期の狩野派の本物の絵が置かれているのですが、それらが完全に墨絵の中のしりあがりキャラと同一化している。
 なかなか気の利いた展示。


 その他、「現代の日本画作品」の代表として、何点か展示されていた、板橋ゆかりの佐藤太清の作品がどれもすばらしかった。
 花や鳥、そしてそれらとともに仏像を描いた絵などなど。
 やさしく心に染み入るようなタッチ。

 
▽ 入り口ポスター。これが、「パレードの始まり」。「頭の長いおじいさん」も紛れ込んでいます。
  また、上のちらしの表裏両方の上部にびっしりと印刷されているのが、「パレード」。
 (いずれも、クリックの上、拡大してごらんください。)

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 美術館の帰り、植物園に立ち寄る


 植物園一の巨木、ユーカリ。

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 春の夕暮れの、大仏の背中。

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 3月は、加賀百万石名品展や、浅草・日光・鬼怒川・会津 物産と観光展などが開催されました。


 左、日光金谷ホテルの百年ライスカレー。
 右、会津若松なかじまの煮込みソースカツ丼。
   会津は、ソースカツ丼のメッカ。写真のカツ丼も、一見普通のカツ丼ですが、何と、ソース味。

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 春らしい麺類いろいろ。

 左、えびとキャベツのパスタ。これは、何度も登場している極太パスタの店。
 右、山菜天もり。これも、極太の田舎そば。

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 以前ご紹介した、赤塚大仏近くのひびき庵の2色そば。
 変わりそばが、桜そばになりました。(左側のそば)
 これにはびっくり、こんなに香りのよいそばは、食べたこと無い。

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 ランチョンマットも、美しい桜の絵が描かれたものになっていたが、写真に写ってなくて、残念。



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この記事へのコメント

かげっち
2009年04月13日 12:33
ダウランドの音楽劇・・・見たかったです。詩を英語で読んだのは韻を大切にしたかったからでしょうか。涼しげな典雅な響き、中学生の頃すっかりはまってしまった世界です。
彼の時代にはきっと「いまみたいのをもう一回やって」という要求のほうが「こんどは新しいのをやって」という要求より強かったのではありますまいか。楽譜という形で残っている曲があるだけでも、むしろ奇跡に思えてきます。どこかで「クラシック音楽とは、ヨーロッパで、曲を楽の形で残そうとしてきた、音楽のことである」という定義を読みました。
2009年04月14日 21:24
 かげっちさん、
 詩の朗読をしたティモシー・ハリスさんは、日本で、シェークスピアの劇などの出演、演出をしてらっしゃるそうです。
 英語がわかれば、もっと楽しめたと思うのに、残念です。

 この日の物語にもありましたが、ダウランドは、ずっとイギリスの宮廷音楽師になりたかったのになかなかチャンスに恵まれず、ようやく晩年になって願いがかなうまでは、各地を転々としてたようです。
 でもそのおかげで、彼の作品はヨーロッパ中で大ヒットし、現在まで歌い継がれているのですから、運命というのは不思議だと思いました。
 ダウランド

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