ルソーと仏像~続・7月のアルバム(展覧会その他)【三位一体節後第10日曜日】

 今度の日曜日、8月8日は、三位一体節後第10日曜日。


 カンタータは、
 第1年巻屈指の名作、BWV46
 第2年巻(コラールカンタータ)、BWV101
 後期、これも小ミサ曲の原曲として名高いBWV102
 の3曲です。


 過去記事は、こちら↓

 <三位一体節後第10日曜>
    バッハの源流への旅・その7~聖週間・幻のエレミヤ哀歌(BWV46)
    ミサ曲・かけがえのないアルバム、原曲集中のミステリー(BWV46、102他)



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 今日は、先週に引き続き、7月のアルバム。

 7月にでかけた、展覧会、その他について。



 7月12日(月) (~8月16日(月)まで)


 オルセー美術館展 

    @ 国立新美術館


 親愛なるルッソオ、大ウソツキの、星の税関吏ルッソオ、
 セザンヌやらモネやらゴーギャンやら、錚々たる画家たちの絵が並ぶその最後に、あなたの絵が飾ってあった。
 しかも、あなたのたった二つの作品のために、特別な部屋が用意されて。


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 ちょっとアポリネール風にきどってみましたが、
 新聞のアンケートに答えたら、タダ券が当たったので、ランチタイムを利用して、ルソーの「蛇使いの女」に会いに行ってまいりました。
 平日なのに、すさまじい、人、人、人、
 入場するのに20分ほど待ち、入ったら入ったで、一つ一つの絵の前には数十人の人垣ができて、それが実に几帳面に、一つ一つ順番に移動してゆく。
 どれも有名な絵ばかり。カレンダーなどで見慣れた絵がこれだけそろっていると、もちろんどれも本物なのだが、何だか感覚が麻痺してくる。
 10分ほどかけて、人をかき分けかき分け、駆け足でざっと会場を回り、
 最後から2番目の部屋にあった「蛇使いの女」と、ようやく再会。
 その後やはり10分間ほど、陶然となって、その不思議な風景を眺めて、帰ってきた。


▽ ポスターもパンフもチケットも、そして目録の表紙も、みんな、ルソー。

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 学生時代、ルソーの展覧会に行く、と言ったら、
 「ええ?ルソーって、「結んで開いて」を作曲したんでしょ、絵も描くんだ。」と言われたのを思い出す。
 そりゃ、ヴァイオリニスト?でもある絵描きのルソー先生も、あやしげな曲を作曲してるけど。
 今や、誰もが知ってる大展覧会の看板スター。


▽ 国立新美術館のUFOみたいなカフェ(左)&レストラン(右)
  どちらもけっこう落ち着けるいいお店だが、こうして見ると、かなり恐い。

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 7月25日(日)


 平城遷都1300年記念

 奈良の古寺と仏像 ~會津八一のうたにのせて (~9月20日(月・祝)まで)

    @ 三井記念美術館


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 平城遷都1300年記念リンクページでお知らせしていた仏像展。

 目玉の一つ、室生寺弥勒堂の釈迦如来坐像が7月25日までの展示だったので、急遽行ってまいりました。

 入れ替わりで、7月27日からは、あの名高い唐招提寺のトルソー等がいらっしゃるので、8月中にでも再び行って、その上で、くわしい記事を書きたいと思います。

 とにかく奈良中のお寺から、個性派仏像が勢ぞろい。
 特別拝観の日程に合わせて奈良まで出かけていって、苦労して見た仏像が、何気なくいらっしゃったりしていて、がっくりしながらも、それでも再会がうれしかったりして・・・・。

 とにかく仏像ファンは必見です。


 個人的には、やはり、
 アフロ阿弥陀、もしくはヘンデル阿弥陀?
 五劫思惟阿弥陀如来坐像が一番のおすすめ。  
 詳細は、またあらためて、気がすむまで書きたいと思いますが、
 頭髪のすさまじさに比べて、表情、からだつき、手、そして衣紋のなんというやさしさ、やわらかさ。
 あまりすごいんで、また絵を描いてしまった。
(すぐ間近で拝観できるので、このように、真横からもスケッチできる)

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 五劫思惟阿弥陀如来像については、ぜひこちらをごらんください。

 ただし、このリンク先ページにあるイラストは、東大寺末寺、五劫院の坐像ですが、今回展覧会に来ている、上のイラストの仏像は、同じ東大寺ではありますが、勧進所阿弥陀院のもの。

 手の形など、細部はだいぶ異なりますが、基本的にはとてもよく似ており、どちらも、宋より伝来した像とのこと。


 三井記念美術館は、このブログにも何度か登場している昭和初期の名建築、三井本館の7階部分、応接等に使用されていた部屋をそのまま利用している、シックな内装のすばらしい美術館です。
 エントランスは、隣の三井タワーにあり、こちらから、回り込んで入館する形になっています。
 建物を見学するだけでも価値がありますので、ぜひ、おでかけください。


 三井本館と三井タワー、エントランス

 三井タワーの吹き抜けアトリウムの南側壁面は、三井本館の外壁がそのまま使われている。
 先日ご紹介した千葉市美術館と似ている形だが、外壁は巨大なガラスで覆われ、そこには三井本館の象徴でもあるエンタシスの巨大列柱が描かれている。

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 なお、三井タワーの1Fアトリウムでは、上記仏像展と関連して、

 仏像写真家・小川晴暘 没後50周年記念写真展

  「祈りのかたち」

 を開催中だった。(残念ながら、7月25日で終了)


 小川晴暘は飛鳥園の創始者。
 上記展覧会のサブテーマとなっている會津八一の片腕として、奈良の仏像を記録し続けた。

 會津八一は、奈良の仏像のかけがえのない価値を再認識させてくれたことで知られるが、その業績は、むしろ、小川晴暘の写真によるところが大きいと思う。

 わたしたちがふだんから見慣れている仏像写真のほとんどは、この小川晴暘(と後継者の光三氏)の作品。

 奈良の仏像オールスターズの、大画面のすばらしい写真を、堪能することができた。


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 夏の植物園


 続・万葉集の植物
 

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 春~初夏に花を咲かせていた植物たちが、ちょうど実を結び始めていた。


 くり

 下の写真、道に落ちているもじゃもじゃは、花がちったもの。
 木の上では、瑞々しいちっさなくりが実り始めている。

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 。こんなりっぱな実がなるとは。初めて知った。食べられないのかな。

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 7月の植物園、くわしい記事は、こちら



 夏の聖橋 2景


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 白チェブ、大活躍!

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そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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この記事へのコメント

2010年08月08日 08:50
オルセー美術館展、水曜日に行っても激混みでした。大人気ですね。
以前じっくりオルセーで観たのもすっかり忘れています。
Noraさんもルソーをお目当てにいらっしゃったようですね。
本当に他の人と全然違った画風には惹かれます。

五劫思惟阿弥陀如来像のNoraさんの前からと横からの絵、とても感じが出ていてよくわかります。上手ですね。
髪型で、これが阿弥陀様と疑ってしまうくらいユニーク、西欧の昔の貴族の女性の髪型みたいで微笑ましいです。
2010年08月10日 00:54
 tonaさん、こんばんは。
 tonaさんも、オルセー美術館展、行かれましたか。
 とんでもない混雑ぶりでした。これからお盆の最終日(16日)に向けて、ますます混みそうですね。
 やはり、現地でじっくりと観るのとでは、だいぶ印象が違うんじゃないでしょうか。
 わたしはルソーが好きなので、今回もルソーだけにターゲットをしぼって行ったのですが、たいていの方は熱心に1枚1枚観ているようで、最後の方のルソーの部屋にたどりつく頃には、もうすっかり疲れてしまっていて、けっこう素通りの方も多く、ちょっとルソーがかわいそうでした。
 まあ、もともとそういうポジションの画家なのです。

> 西欧の昔の貴族の女性の髪型みたいで微笑ましいです。

 あはは。ほんとにそうですね。
 二重あごの感じが、かつらをかぶったヘンデルにも似てるので、わたしは密かにヘンデル阿弥陀と呼んでいます。
 絵は少しおおげさに描いていますが、実物のインパクトはもっと大きいと思いますよ。はじめはびっくりしますが、よく見ると、こんなにやさしい仏像は他にないんじゃないかと思えるくらい、やさしい姿の仏様です。
 東大寺復興を果たした南都仏教復興の祖(快慶の師)、俊乗房重源が、わざわざ宋から請来したものとされます。(しかも、2体も請来しています)
 この像を通じて、よほど伝えたいことがあったのでしょうね。

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