’10初秋?の京都紀行その2~有栖館、京都府庁舎他(お気に入りの建築・京都編)【三位一体節後18】

 まずは、カンタータのお知らせから。


 今度の日曜日(10月3日)は、三位一体節後第18日曜日。


 カンタータは、
 第2年巻(コラール・カンタータ)、またまた清々しいフルートが活躍するBWV96
 後期4年目のアルトのためのソロ・カンタータ(コンチェルト付)、BWV169
 の2曲です。


 過去記事は以下の通り。


 <三位一体節後第18日曜>

    三位一体節後第18日曜(BWV96他)
    わたしの漢詩入門・その4~秋色の空。第1印象・杜牧から李白へ(BWV96他)
    豊穣の秋~バッハとヘンデル、とっておきの新譜2枚



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 さて、今日は、京都旅行記の続きです。

 第1回の前回は、「大人の修学旅行」みたいな、有名な観光地を次々とめぐる旅の記録になりましたが、
 旅の後半は、ちょっとマニアックに、
 今回は、建築、次回の最終回は、仏像を中心にした記事になります。
 


 9月12日(日) 京都第1日目~夕方



 夕食のため、バスで、三条通りの繁華街の方に移動。

 夕方になって、多少すずしくなり、体力も若干回復したので、途中どうしても見たかった名建築、

 ハリストス教会に立ち寄る。


 ハリストス正教会


 辰野金吾の弟子、松室重光設計。
 松室は、京都にかけがえのないいくつかの洋館を残したほか、日本古来の建築の修復、保存にも尽力した。

 これは、日本で最も古いロシア正教の教会の一つで、その後のロシア正教がらみの建築に大きな影響を与えたとのこと。

 角塔、ピラミッド屋根にたまねぎドームと、どこかメルヘンチックな要素をすべて備えた、堂々たる正統的なロシア正教教会。
 しかしながら、木造の開放的な意匠や明るい色彩から、どこか南国ムードが感じられる。
 まあ、正面に植えられたソテツのせいかもしれないが。


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 このあたりには、その他にも、すぐれた教会建築が多い。

 下は、京都御幸町教会
 
 奥の院などでこれまで何度かご紹介してきた、おなじみヴォーリズの傑作。

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 少し南下すると、三条通り

 ここは、にぎやかな若者向きの店が軒を連ねる京都でも有数の繁華街だが、
 古建築天国でもある。


 三条通り古建築群

 京都御幸町通と烏丸通の間、わずか500メートルほどのところに、10を超える洋風建築が立ち並び、
 それに加えて江戸時代のままの古い商店まであって、正にウハウハ状態。

 しかも、ほとんどすべてが現役!
 おしゃれな商業施設として再利用されている建物もあり、にぎわっています。

 少し暗くなってきて、細かい写真が撮れなくて残念。


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 その三条通りで、「おばんざいバイキング」の店を発見。

 万菜 はせがわ

 ここで、夕食。

 メインのおかずに魚料理がついて、それ以外に、10種類以上あるおばんざいが食べ放題。
 ごはんもおかわり自由。
 おばんざいは、あっさりしていて、美味。はてしなくいくらでも食べ続けられる。
 ダイエット中の身には、かなり危険なお店。

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 イノダコーヒーで、食後のコーヒー。

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 9月13日(月) 京都第2日目~AM



 翌日は、薄曇りで、だいぶすごしやすくなった。
 時折、小雨もぱらついたが、大歓迎。


 この日の午前中は、昨夜の続きで、建築探訪。

 昨夜は、御所の南側の洋館を訪れましたが、

 この日は、もう一つの「京の夏の旅 文化財特別公開」の建築を中心に、
 御所の西側を散策します。



 御所の北側の洋館の宝庫が、以前ご紹介した同志社大学(今出川キャンパス)なら、
 御所の南西に位置し、ガーディナー設計の本格的聖公会チャペル(立教大学と同様)を始めとするさまざまな個性的な洋館で知られるのが、平安女学院大学。


 平安女学院


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 そんな平安女学院大学の所有する、純和風建築が、有栖館です。


 文化財特別公開 有栖館


 有栖(ありす)館というかわいらしい名前がつけられているが、それはこの建物がもと有栖川宮家の邸宅だったから。
 有栖川から、川を取ってしまった、というわけ。

 純和風な、典型的書院造りの邸宅として貴重。

 有栖川宮家の絶家後、御所の建礼門前から当地に移築され、京都地方裁判所所長の宿舎として、つい最近まで使用されていたものを、
 平安女学院大学が、この貴重な文化財を後世に残し、日本伝統文化教育の拠点とすべく購入。
 荒れていた庭園等を整備して、現在にいたる。


 とにかくどこをとっても純然たる和風建築で、とりたてて変わったところ、派手なところはないが、さすがはもと宮家邸宅、とにかく上品で、中にいると落ち着く。

 玄関を入ってすぐ、庭に面した美しい板張りの広間は、床下に甕が置かれていて、能舞台として使用されていたこともあるようだ。 


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 付近にある大丸ヴィラ

 もと大丸店主・下村正太郎邸。

 典型的イギリス風チューダー様式の洋館。(非公開) これまた、ヴォーリズ作品。

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 一番感銘を受けたのが、ここ。

 京都府庁 旧本館


 冒頭にご紹介した、ハリストス正教会を設計した、松室重光の最高傑作。

 本来、重厚なイメージになりがちな、レンガ造りのルネッサンス風建築でありながら、
 この建物も、明るい。とにかく明るくさわやか。
 建物前に植えられたヤシの木がぴったり。

 内部見学ができるが、京都ならではの和風要素を随所に取り入れた内装も、格調高く見事。

 庁舎関係の洋館は、全国いたるところにあるが、現役の庁舎として使用されているのは、この建物だけだという。
 これまでいろいろな庁舎建築を観てきたが、もしかしたら、一番好きかもしれない。


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 背後は、パティオを囲むロの字型の構造になっている。

 パティオにはしだれ桜の名木があり、もちろん、中にも入れるが、廊下の窓から眺めることができる。
 窓には、古い屈折の多いガラスがそのまま使用されていて、廊下を歩きながら桜を見ると、一面の桜の花がゆらゆらと揺れて見え、幻想的なのだそうだ。
 隠れたお花見スポット。
 いつか、桜の頃に訪れてみたい。

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 この周辺には、西陣電話局、御所の南東側には、同志社大学の新島譲旧邸等があり、正に、御所周辺は、魅力的洋館の宝庫。
 御所という、古い日本を代表する場所の周辺に、たくさんの洋館が点在するところも、京都のいいところ。
 これらの建物は、また別の機会に。



 京都府庁 旧館ほか、いくつかの建物については、奥の院に詳細の記事を書こうと思います。 



そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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