カンタータ第1番「あけの明星の、なんと美しく輝くことか」 BWV1【受胎告知日】

 3月25日、マリアのお告げの日。バッハは、この日のために、すばらしい名曲を残してくれました。

 これは、時代も国も宗教も超えて、今大災害による苦難の中にあるわたしたち日本人にとっても、心に響く音楽であるように感じます。
 バッハに心からの感謝を捧げたいと思います。

 
 カンタータ第1番 「あけの明星の、なんと美しく輝くことか」(暁の星のいと麗しきかな) BWV1


 ニコライによる同名のコラール(賛美歌)に基づくコラールカンタータ。
 そもそもこのコラール自体、ニコライが、ペスト禍の吹き荒れる街の人々を少しでも励まそうとつくった歌で、その後ヨーロッパ中に広まり、大切に歌い継がれてきたものです。

 そして、創作力の絶頂期を迎えていたバッハが、渾身の力を込めて、上記コラールを丁寧に丁寧に編曲して紡ぎあげたのが、このカンタータ。

 四旬節(受難節)の長い闇の中にあって、例え今は光が見えなくとも、必ず希望があることを、必ずいつか復活と再生の春が訪れることを、
 夜を破ってさやかな光を放つあけの明星に例えて、高らかに、そして力強く歌い上げた、バッハのカンタータの最高傑作。


 これまでずっとご紹介してきた、バッハのコラール・カンタータ年巻(第2年巻)の最終曲、究極の到達点でありながら、
 200曲を数える教会カンタータの第1番、そして、1000を超えるBWV番号の第1番、すなわち、旧バッハ全集においてどの曲よりも先に出版された曲、

 この曲は、新たな始まりを告げる曲でもあるのです。



 以下のサイトで、一部をお聴きいただくことが出来ます。

 (これまでリンクさせていただいた演奏の中から、リンクさせていただきました。いつもありがとうございます)


 ♪ カンタータの冒頭合唱および終曲

    Promusicaさんによる多重録音 → こちら


 ♪ ニコライのコラール(=カンタータの終曲)

    たこすけさんの記事およびチェロによる多重録音 → こちら



 * なお、四旬節期間中(ライプツィヒでは華美音曲禁止)ではありますが、
   今度の日曜日、3月27日のためのカンタータとして、
   初期ヴァイマール時代のアルト・ソロカンタータの名作、BWV54
   名作BWV80のオリジナル、BWV80a
   があります。
   (Bach Cantatas WebsiteLutheran Church Yearに準拠)
   この日のカンタータおよび受胎告知日の他のカンタータについては、
   「教会暦別カンタータのご紹介・目次」(冬・春編)
   により、記事を検索の上、ご参照ください。



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