浅田選手のチャリティ本が来た!その他、珍しく本の話題

7月にはいってすぐ、先日ご紹介した「浅田真央 Book for Charity」が届きました。


 浅田真央 Book for Charity 吉田順


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梱包を開けると、写真集のような美しいブックカバーが出現。
表表紙になっているのは、5月に豊橋で開催されたチャリティー演技会の時の写真です。
このチャリティー演技会には実際に行って観覧したので、なおさら感激。


以前ご紹介したとおり、このチャリティーブックの収益は日本赤十字社を通して、東北地方太平洋沖地震の義援金となります。
浅田真央さん、著者の吉田順さん、学研グループさんが無償で、それ以外でも装丁、写真、取材協力など、多くの人たちの力でこの本がつくりあげられました。
5月末までの第一次受付だけで18,919冊 、材料費等除いた義援概算金額 約1千万円。
(正式発表は特設サイトにて)
学研さん、2万冊近くも発送手続きして、とんでもなくたいへんだったろうな。


下の写真はブックカバーを広げたところ&本体。
本体の写真もチャリティー演技会のもの。

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他選手やコーチとのスナップショットもある巻頭カラーページのあと、刊行にあたっての浅田選手自筆のメッセージが載せられています。
震災がおこったときの気持ち、被災地にたいする思いが、何の飾り気も無く、率直に書かれていて、ちょっとばかり目頭が熱くなりました。


本の内容は、技術見直しの苦しいシーズンの中でのスケートへの思い、取り組み方、昨年9月から指導を受けている佐藤コーチをはじめとした、周囲の人々との関わり、四大陸選手権、震災の起こった日のこと、世界選手権、チャリティー演技会のこと。

著者の吉田順さんは、前著「さらなる高みへ」と同じく、多くの取材をもとに、淡々と、けれどまるで目の前にその情景がはっきりと見えるような描写で、この数ヶ月のことを描いています。
本の分量としては短く、すぐに読めてしまいますが、テレビでの試合放送や報道で見たり聞いたりしているだけではわからなかったいろいろな経緯、思いがぎっしりとつまっていて、内容的にはずっしりとした読み応えがありました。

浅田選手のアスリートとしての気概と努力、人としての優しさや感情の持ち方などにはあらためてひきつけられました。
周囲のひとたち、佐藤夫妻の選手への指導と見守り方、小塚コーチのサポート、などにはあたたかな気持ちになりました。
また、震災の日に津波映像を見たときに浅田選手が感じた強い衝撃には、共感せずにはいられませんでした。
忘れてはいけないことだと思います。
あとがきにある、浅田選手のお母さんのインタビュー記事の、娘さんを信じ、さらなる人間的成長を願うあたたかい目線にもほろっとしてしまった。

そしてすばらしかったのがスケート演技の描写。
四大陸選手権のフリーの素晴らしい演技、世界選手権でのショート、フリーでの力を出し切った演技。目の前に映像が浮かび、音楽が聞こえるよう。
学研ブログによれば、著者の吉田順さんは、「さらなる高みへ」執筆中に、フィギュアスケートを体感するために、元女子選手にレッスンを依頼したそうで(こちら)、この本を書いたときには実際にフィギュアスケート経験済みだったのかもしれません。

本の一番最後に、吉田順さんの「謝辞」があり、関係者への感謝の言葉とあわせて、読者への感謝の言葉もありましたが、良い本を届けてくれて、さらにこうしたチャリティー企画に少しでも協力できる機会を与えていただいて、こちらこそ感謝です。
吉田さん、浅田さん、学研さん、ありがとうごさいました。


 期間を延長して、現在まだ申込受付中です。(~7月13日まで)

 くわしくは、下のバナーまたは、本ブログトップページ左側のバナーから。


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※2011年9月25日追記:学研広報ブログにて「浅田真央 Book for Charity」利益金額確定の発表がありました。
利益金額は 15,066,613円 、明日9月26日、日本赤十字社に東日本大震災義援金として全額寄付とのこと。発表記事は → こちら
※2011年9月26日追記:上のバナーから行ける特設サイトにて、利益金額と寄付完了の発表がありました。



 ついでに、最近読んだ(見た)本から。



 源頼朝の真像 黒田日出男 角川選書


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 頼朝ファン、必読。
 頼朝の「新肖像」(真肖像)が普及するかどうか別にして、
 頼朝の真像へ迫る道程として、さまざまな寺社と頼朝との関係を徹底的に調査していて、頼朝の信心深さをあらためて浮き彫りにしている点が興味深い。
 東大寺大仏を始めとする南都復興や平泉に対する頼朝の姿勢、そのはかりしれない功績については、これまで何度も書いてきたが、四天王寺(聖徳太子)や善光寺への、政治的思惑を完全にヌキにした頼朝の傾倒ぶりには、正直驚かされた。



 日本の素朴絵 矢島新 ピエ・ブックス


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 以前行った展覧会、「日本美術が笑う」を、そのままコンパクトな一冊にまとめたような本。どこを見ても心がなごむ。
 ただ、松本竣介の記事でも同じようなことを書いたけれど、ほんとにヘタな絵と、ものすごくうまい人が書いたヘタウマな絵とがいっしょくたになっている。
 だけど、結局、同じなのかもしれないな。
 ほんのちょこっと石仏も紹介されているが、本格的に仏像ものせてほしかった。けっこうすごいのあります。


 
 幕末・明治の写真 小沢健志 ちくま学芸文庫


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 ちょっと古い本だが、たくさんの貴重な写真を楽しめるのと同時に、写真に情熱を傾けた人々の列伝にもなっていて、読み応えあり。
 今年、あの、田中久重と並ぶからくり師、大野弁吉の湿板写真原板が発見された。この本は、もちろんそれ以前に書かれたものだが、「後記」の中で、きちんと弁吉についても触れられている。



 キルヒャーの世界図鑑

  ジョスリン・ゴドウィン(川島昭夫 訳、澁澤龍彦、中野美代子、荒俣宏 解説


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 国芳がらみで、西洋の古い銅版画が出ている本は無いか、と図書館を探したのだが、結局まず目についたのはこの本だった。
 以前書いたかもしれないが、わたしなどからすると、やはり「音楽」の章が圧巻。
 「万物遊覧」(特に中国)もすごい。これはいったいどこ?



 そして、以前お知らせしたこの本、


 バッハ コラール・ハンド・ブック 大村恵美子・大村健二


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 これで、わたしでもコラールが歌える?



そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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