夏休みのアルバム1 お盆休みは、ぐるっとパスで、ぐるっと東京美術館めぐり。【三位一体節後11】

 今度の日曜日(9月4日)は、三位一体節後第11日曜日。


 カンタータは、今週も名曲がそろいました。


 初期のソプラノ・カンタータ、BWV199は、おなじみの大名曲ですが、
 他の2曲、
 またまた出ました、ミサ曲の原曲を多く含む、第1年巻のBWV179
 第2年巻、この時期のコラール・カンタータにしてはめずらしい大作であるにもかかわらず、全曲を凛とした超絶的な気配が貫き、引き締まった印象が特徴的な神品、BWV113
 ともにたいへんな傑作です。


 過去記事はこちら。↓


 <三位一体節後第11日曜>

    三位一体節後第11日曜(BWV199他)
    晩夏の出来事とBWV113



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 クレー展に行った時、ぐるっとパスを購入したので、お盆休みの前後は東京近辺の美術館・博物館等に行きまくった。
 猛暑の折、家にいるより涼しく節電になるし、展示を抜きにしても、東京近辺には、まったく行ったことの無い美術館・博物館が意外と多く、それらの建築や雰囲気を味わうだけでも楽しい。

 クレー展の後、グスタボ・イソエ展、橋展に行ったことはすでに記事にしたので、
 ここではそれ以外の展覧会等について、展覧会場の特徴も含めて、かんたんにメモしておく。



 8月7日(日)


 松岡コレクション 西洋絵画の中の人々 -ジョン・アヴァレット・ミレイ、ルノアールからシャガールまで-

  @ 松岡美術館  ~9月25日(日)


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 松岡美術館には、一度も行ったことが無かったので、行ってみた。

 印象派前後の絵を中心に、パート1が人物画、パート2が、風景の中に人物が佇む絵を、特に集めている。

 たまにはこんなオーソドックスな展覧会もいい、と思った。
 シャガール、ボーシャンなんかはやはりおもしろい。
 古典派のきちっとした絵、
 それから、大陸では印象派さえ古くなり前衛絵画が全盛になりつつある頃に、イギリスで、妙にスタンダードにきちっと描かれた風景画なども、意外とおもしろかった。

 淡い色彩を駆使する「魔術」を獲得し、おもいっきり洗練された作風になる寸前の、油絵の具をべたべたに塗り捲ったデュフィの絵があって、それがとてもよかった。深い深い色彩。海の底のような青。


 松岡美術館、白金のおしゃれな街中にある、なかなかすてきな美術館でした。

 大きさもほどほどで、ガラス張りで緑の庭に面しており、何よりも休憩できるイスが多い。

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 そして、上記のように、特別展もなかなか良い雰囲気だったのだが、わたしにとって、うれしい驚きだったのが、常設展の仏像コレクション。しかも、撮影可。

 仏像といっても、インド、中国等の仏像ですが、量、質ともかなりのものなんじゃないか。

 いつものように写真を撮りました。こちら


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 このあと、近くの庭園美術館にも寄るはずだったが、雲行きがあやしくなり、雷鳴が轟きだしたので、また次のお楽しみに。



 8月10日(水)


 夏の特別展 古代インドにぎやかアート

  @ 池袋サンシャインシティ 古代オリエント博物館  ~9月4日(日)


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 インドの民族衣装を着て、記念写真が撮れるというので、行ってみた。


 古代インダス文明の土器・銅器、動物・人物土偶、装飾品などの中から、文様やデザインがおもしろいもの、変わったものを中心に展示していた。

 現代アートや近代彫刻とみまがうような、独創的かつ洗練されたデザインばかりで驚く。正に「アート」。
 しかもどれも妙にピカピカで、そんなに古いものだという気がしない。
 また、思った以上に、ギリシャやエジプト等、西側の影響が大きいことを、実際に自分の目で確認できて、興味深かった。
 陸と海のシルクロードを通じてインドと直結している日本も、当然西側の影響がかなり及んでいるわけだ。


 上記松岡美術館に続いて、ここでもまた、たくさんのガンダーラ仏を、そしてヒンドゥー絵画等を見ることができた。
 これらは、日本仏教美術の源流でもあるが、実はさらにその先には、ギリシャ彫刻等があるのだ。


▽ わたしの大好きな五部浄君のルーツ?ちがうな、こりゃ。
  (右は、参考写真、興福寺 八部衆のうち、五部浄像)

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 上の例はともかく、日本の仏像の起源がヨーロッパにあることをまじめに論じているこのような本があった。

 もと古代オリエント博物館の田辺勝美先生の「毘沙門天像の誕生」

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  8月13日(日)



 平成23年度コレクション展 こどもの情景 こどもを撮る技術

  @ 東京都写真美術館  ~9月19日(月・祝)


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 ここも初めて。
 開催スケジュールを見ると、「ジョン・レノン、ニューヨーク」とあったので、
 ぐるっとパスでタダならば見てもいいか、ぐらいの気持ちででかけたら、施設内に立派な映画館があり、これはそこで上映されている映画だった。もちろん有料。

 しかたなく、ぐるっとパスで観ることができる、表題の展覧会を見た。
 
 タイトルから、子どもの写真を集めたものかな、と思ったら、実態的には、写真技術の歴史を俯瞰するような内容で、
 NHK・Eテレでやっていた「直伝和の極意 あっぱれ!江戸のテクノロジー」という番組で、日本の写真の元祖、大野弁吉の回を見たばかりだったし、また、「幕末・明治の写真」という本を読んだところだったので、とてもタイムリーで、なかなかおもしろかった。

 本物の写真館のようなセットで、さまざまなライトを当てて、写真を撮れるコーナーがあって、おもしろかった。


▽ スケッチ用カメラ・オブスキュラ(レプリカ)

  これは、外の風景を暗幕の中のボードに写すだけの装置。
  この風景を、どのように焼き付けて後に残すようにするか、というところから、写真技術の歴史が始まった。

  昔の家で、朝、雨戸の節穴から漏れる光によって、
  障子に、外の風景がさかさまに映しだされていたことを思い出した。

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 恵比寿ガーデンプレイスでは、コンサートのリハが行われていた。


 ウィーン音楽フィルムフェスティバル2011 in Tokyo コンサート

  獨協埼玉中学高等学校ウィンド・オーケストラ

  @ 恵比寿ガーデンプレイス・センター広場


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 少し足をのばして、この前行けなかった東京都庭園美術館へ。


 国立エルミタージュ美術館所蔵 皇帝の愛したガラス

  @ 東京都庭園美術館  ~9月25日(日)


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 いつも思うのだが、ここに来ると、展示物を見たらいいか、建物の内部装飾を見たらいいか、困ってしまう。
 今年の11月から、長期改修工事煮入ってしまうので、しばらくはこれで見納め。

 改修前に、内部の写真も自由に撮ることができる、「建物公開」が予定されている。


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 入り口前のカフェ。

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 8月25日(木)



 歌川芳艶 ~知られざる国芳の門弟

  @ 太田記念美術館


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 これは、ぐるっとパスとは無関係だが、これまでずっと、国芳の作品を見続けてきた流れで行ってきた。

 例によって、お江戸のヒーローたち、悪役キャラや妖怪変化が、たくさん登場していて、実に楽しかった。
 しかし、絵の水準的なことに関しては、国芳の天才、すさまじい技量をあらためて思い知る結果となってしまう。

 この人、国芳一家のホープとして登場するが、一度酒や博打で完全に身を崩してしまい、その後国芳が亡くなる
直前くらいに心を入れ替えて、それからは絵を描きまくったとのこと。
 ずっと国芳について精進していたら、と思うと残念。

 絵の技術的なことはともかく、絵のテーマだとか雰囲気については、なるほど確かに最も国芳テイストを引き継いでいる、といっていいかもしれない。
 きっと、国芳のことが、大好きだったのだろう。
 

 帰り、明治神宮前のカフェで豆腐アイスを食べる。

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そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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この記事へのコメント

たこすけ
2011年09月01日 23:42
>デュフィの絵があって

一瞬、デュファイかと思ってびっくりしました。画家でもあったのか、しかもその絵が残っているのか、と(苦笑)。

強引ですが、デュファイといえば、これをご存知ですか?
もし知っていたら余計なことですいません。
 → http://www.youtube.com/watch?v=_SLRDmeP1gM&feature=related
僕は腰を抜かすほどびっくりしました(笑)。
しかもコレ、間違いなく、あの『シャンソン集』に収録されているものです。
どこかにまとまった映像があるんでしょうか。
もしご存知でしたら教えて下さい。

記事に関係ないコメントですいません(^_^;)。
2011年09月02日 19:43
 たこすけさん、こんばんは。

> 一瞬、デュファイかと思ってびっくりしました。

 はは。わたしもよくキーを打ちまちがえます。
 でも、デュファイ大先生も、絵ぐらい描いたかもしれませんね。何でもできたみたいですから。

 すごい映像を教えてくださり、ありがとうございます。わたしは見たとたん、腰をぬかしました。
 動いてるところを見たのは初めてです。演奏がすごいのはわかってましたが、映像付きだと、美しさがさらに際立ちますね。
 それにしても、これは、自分たちで投降した、ということですよね。
 すごくクオリティが高いので、確かに、この種の映像作品があるのかもしれませんね。これは何としてでも探さなくては。

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