CDご紹介・古楽編 ターバン2連発!バッハの国のジョスカン【三位一体節後14】

 台風15号によって被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。



 さて、大きな世界大会が立て続けに開催された夏が過ぎ、いろいろな競技がますます盛り上がりを見せるスポーツの秋。

 来月からは、早くもフィギュアGPシリーズも開幕し、本格的なシーズン到来!
 もう楽しみでしかたありません。

 一方、かんじんのプロ野球ですが、ファイターズファンとしては、あまりおもしろくない、としか言いようの無い状況が続いていてあまり観る気がしません。(一応まだぶっちぎりの2位ではあるのですが、まったく喜べない)
 そう言えば、結局今年はまだ、一度も応援にも行っていないな。

 ホークス、いつの間にか、はるか彼方に見えなくなってしまいました。
 昨年、1ゲーム差でクライマックス出場を逃し、悔し涙を流した我らがファイターズ、今年は楽々出場できそうなので、チームもそして我々ファンも、どこか安心しているようなところがあるのでは・・・・?

 今のホークスなら、残り17試合の内10試合勝つことなんて何でもないようなことで、実に絶望的な状況。


 ・・・・なのですが、


 そうも言っていられません。

 何があるかわからないのが野球のおもしろいところ。
 これからが真の意味でのラストスパート、
 わたしも、気を取り直して、力のかぎり応援します。
 
 1戦1戦を大切に戦い、1試合でも多く勝って、来週の天下分け目の直接対決3連戦にのぞみましょう。

 独走を許したままCSを迎えるのと、あと一歩のところでリーグ優勝に届かずに、リベンジ精神に燃えてCSに向かうのとでは、まったく戦いの質が変わってくる。



 明日(9月25日)は、三位一体節後第14日曜日。


 カンタータは、

 第1年巻のBWV25
 第2年巻の名作、BWV78
 後期のBWV17

 の3曲です。


 天下の名曲、BWV78の登場ですが、
 後期「ルードルシュタット・カンタータ」の最後を飾る、そしてそれを代表するような、名カンタータ、BWV17も、それに負けないたいへんな名曲です。

 冒頭大合唱
 天馬空を行くようなのびやかなリトルネッロと、それに導かれる大フーガ。
 このフーガは、ミサ曲ト長調に転用されました。

 第3曲ソプラノアリアは、これまた空を渡る風のようにさわやか。
 2つのVnと、ソプラノの織りなす美しいコンチェルト楽章。

 第5曲テノールアリアは、よろこびあふれる感謝の歌。
 分厚い弦のオブリガートが、どこまでも晴れやかで、のびやかな、ガヴォット舞曲。


 全編美しい光に満ちあふれた、まるで、晴れ渡った秋空のような音楽を、ぜひお聴きになってみてください。


 「ルードルシュタット歌詞集によるカンタータ」について、その代表的名作BWV17について、

 くわしくは、以下の過去記事をごらんください。↓


 <三位一体節後第14日曜>

    三位一体節後第14日曜(BWV25他)
    ルードルシュタット歌詞集(カンタータ詩人その3)(BWV78、17他)




 今日は、CDの感想メモ、第3弾。

 2月くらいに感想メモを書いていたのですが、アップするのを忘れていたもの。
 ちょっと古くなりましたが。



 デュファイやオケゲムはしょっちゅうご紹介してますが、ジョスカンは久しぶり。しかも、2枚も。



 ジョスカン ミサ「パンジェ・リングァ」 ジョスカン・デ・プレ室内合唱団


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 ドイツの団体による、めずらしいルブロワット。

 しかも、ライプツィヒ!の団体。
 なんと、リーダーのルートヴィヒ・ベーメは、かつてトマスコアのメンバーで、トマスカントルの助手をした上に、ビラーとコープマンの弟子でもあるとのこと。
 ルネサンス・ポリフォニーは、バッハが心から憧れた世界なので、その意味でも興味深い。

 聴いてみると、ルブロワットの音楽が、ついにふつうの合唱曲としての自然な姿を取り戻した、というべき、画期的な演奏。
 それでいて、十分しなやかで美しく、ポリフォニーの綾もはっきりと表現されている。

 ルネッサンス初期のミサについては、
 タリススコラーズ等が大ブレイクして、にごりの無い純正な響きの演奏が主流というか、あたりまえになってしまう以前は、
 ターナー&プロ・カンティオーネ・アンティカや、あのロッチュさんもソリストとして参加しているテルツ少年合唱団による、それらの曲の演奏の原点とも言える、半世紀ほど前の名盤が存在していますが、(こちらの記事)
 それらを彷彿とさせる演奏。
 多少荒削りで、決して透きとおっていないが、それはまったく悪い意味ではなく、
 ルネッサンス・ポリフォニーの演奏も、さまざまな紆余曲折を経て、決して「特別」なものではない演奏に身近な演奏に回帰した、ということか。

 
 パンジェ・リングァは、いわずと知れた、2曲のロム・アルメと並ぶルブロワットの最高傑作、ルネッサンスの至宝。
 この演奏は、この曲が、単に壮麗なだけでなく、流麗で心に染みる歌にあふれていることに、あらためて気づかせてくれました。 

 この名曲に、また新しい名盤が加わりました。



 ジョスカン モテトゥス集

    デュファイ・アンサンブル

 
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 こちらも、ドイツ、フライブルグの団体。男声だけのアンサンブル。
 デュファイ・アンサンブル、というからには、生粋の中世音楽グループと思われ、実際にそれにふさわしい独特の響きを持っており、
 中世音楽グループによる珍しいジョスカン、ということになるのだろうが、

 これはもう、文句無しの圧倒的な名演。

 タリス・スコラーズなどの精緻極まりない、いわゆるこれまでの「ジョスカンらしい演奏」とは根本的にちがう、
 グループ名の通りの、正にデュファイにぴったりと思える、大らかでスケールの大きな「歌」を、そのまんまルネッサンスの権化、ジョスカンにもあてはめたような演奏。
 それでいて、それらの歌のからみ合いは実に正確で美しく、それらが綿々と連なって湧きあがってゆく様は、壮大な音響空間が空を圧してそびえ立つのを仰ぎ見るかのようで、実に感動的。
 これはまた、ジョスカンの曲そのものが持っている本来の姿でもある。


 曲目はよく知られたモテトゥスが中心。
 いわゆるジョスカン名曲集、と言った感じだが、ジョスカン入門にも最適。
 その種の作品集としては、歴代の名だたる名盤につらなるような、たいへんな名盤と言ってもいいのではないか。

 名曲の名演奏盤の誕生。録音も美しく、聴いてると、まるで大聖堂の中にいるかのよう。


 ところで、

 このデュファイ・アンサンブル、上記のように、どう考えてもデュファイの音楽に合うように思えるのだが、
 わたしは、精進が足りないせいか、このグループのデュファイをまだ聴いたことがありません。
 これはぜひ一度聴いてみたい!

 

 以上、どちらのCDも、やや異色のアプローチながら、ジョスカンの真の姿、すさまじさを改めて思い知らされるような演奏。
 ジョスカンを始めとする盛期ルネッサンスの作曲家の作品というと、美しいんだけど、あまりにも完璧すぎてどうも・・・・、という声もあり、
 わたしも、デュファイ、オケゲムほど親しめないでいるのが実のところだが、
 こういう演奏だったら大歓迎。ジョスカンがぐっと身近に迫ってきた。
   
 それにしても、すごいぞ、ドイツのジョスカン!



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