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zoom RSS 若葉の季節・ブルックナー&シベリウスの旅立ち〜東京理科大学管弦楽団’12春季定期

<<   作成日時 : 2012/05/22 12:29   >>

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 5月20日(日)



 東京理科大学管弦楽団2012年春季定期演奏会


 ブルックナー 序曲ト短調
 グリーグ 組曲「ペールギュント」第1、2組曲より

 (休憩)

 シベリウス 交響曲第1番ホ短調


  指揮、川合 良一

    @ 武蔵野市民文化会館大ホール



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 川合さん&理科大オケの大ファンだと言いながら、いろいろと都合がつかなかったりしてすっかりご無沙汰になってしまっていた。
 何と3年ぶりくらい。以前1年生でデビューした学生が、もう4年生に。時の流れは速い。わたしは何一つ変わらないけど。
 とにかく、ようやく行くことができました。
 久しぶりにあの全力投球の熱演名演が聴けるかと思うと、自然と心が躍る。
 しかも、プログラムが、ブルックナー&シベリウス。
 ブルックナーがその生涯の後半生を捧げた、長く険しい交響曲作曲の道の、事実上のスタートなった習作序曲(初のフルオーケストラのためのソナタ楽曲。ブルックナー、すでに40歳近いおっさんでしたが)と、
 そのブルックナーに心からあこがれ、ウィーンで学んだシベリウスが、満を持して世に問うた交響曲第1番。
 孤高のシンフォニストとして歴史に刻まれることになった2人の、新しい創造への清冽な息吹を感じさせる2作品を中核にして、北欧の名作「ペールギュント」を加えた興味深いプログラム。

 会場に行ってみると、今まで行ったときはいつも超満員だったのに、今回は空席が多少あった。
 それが、ブルックナー&シベリウスというプログラムのせいかもしれないと思うと、まったく関係ないのだが、この2人を誰よりも愛するわたしは、なんとなく申し訳なく感じてしまった。

 
 一曲目、ブルックナーの序曲。
 予習しようとCDをさがしたが、何と見つからなかった。おそらくきちんと聴くのは十年ぶりくらい。
 例えて言うならば、作曲を勉強し始めたばかりの学生が、ブルックナーにあこがれ、その特徴をまねて、いっしょうけんめいに書いた、と言う感じの曲。
 ここぞ、という時のコラール風の旋律、さびしく明滅する管のパッセージなど、実に微笑ましい。
 特に、コーダの唐突な盛り上がりは、いかにもミニミニ・ブルックナー。
 だが、これは、本人の手になるもので、まごうことなきオリジナル。
 数年後にこれらのブルックナーならではの特色が、どんなにすさまじい表現に変容するかを考えると、感動的でもある。

 ところで、学生オケの名門中の名門である理科大オケは、音大でもないのにものすごい数の楽団員がいる大所帯オケなので、プログラムの各曲ごとに、ほとんど異なるメンバーが演奏する。
 いつも始めの曲は、経験が浅いメンバーも多く含まれている上に、ただでさえ1曲目で緊張しがちなのに、なんでまたこんなややこしいマイナー曲を、と思ったが、
 実際聴いてみると、これからいよいよ交響作品を書いていこう、というブルックナーの気概あふれる実験的な秀作に、初々しい演奏が何ともぴったりですばらしかった。
 川合さん、合唱指揮者でもあるので、以前の4番の超名演でもわかるように、もともとブルックナーにぴったり、
 今回の初期作品だからといって決して手を抜かない、揺るぎない指揮ぶりもすばらしかった。


 その後のメインの、ペール・ギュント〜シベリウス1番の、北欧名曲シリーズももちろん聴きごたえ満点だった。
 シベリウスの1番、チャイコフスキーの影響を指摘されることが多いようだが、このようなプログラムで聴いたせいか、全曲にわたってブルックナーの影響をどっぷりと受けていることがとてもよくわかった。
 というか、そのあたりに主眼を置き、強調した名演奏だったと思います。
 「寒空をうたいあげる」(プログラムの記述)賛歌、確かに聴きました。

 それにしても、今もちょこっと引用しましたが、いつもながら、プログラムの曲紹介が本当に面白い。
 ペール・ギュントなど、有名な割にどんな音楽なのかよく知らなかったのですが、プログラムの曲紹介のおかげで、ペール・ギュントのあまりの放蕩ぶりと、そのペール・ギュントを待つソルヴェーグのせつなさが目の前に鮮やかに?浮かんできて、音楽を何倍も楽しめた。
 あの「朝」が、モロッコの砂漠の夜明けだったとは。


 そして、この日のクライマックスは、最後の最後にやってきました。
 何だかんだ言って一番すごかったのが、アンコールのフィンランディア。
 理科大オケのアンコールは、これまでもほとんど伝説的と言っていい名演が多かったのですが、この日もすごかった。
 大所帯オケの中でも最強のメンンバーが、大曲を見事演奏し終え、最も勢いがある状態でのぞむアンコール。
 しかも、川合さんの最も得意そうな、情熱あふれる超名曲。
 こうなるともう無敵。川合さんの熱い情熱が、心からの祈りが、学生たちの心と一つになって、すべて音になって爆発する。
 大げさではなく、これまで聴いたフィンランディアの中で、一番良かった。そんなにたくさん聴いてはないけど。



 演奏に関して言えば、全体的に、ティンパニ、金管の、いっさい些事にとらわれることない豪放さがすてきだった。
 特にティンパニ、3曲ともそれぞれよかったが、中でも1曲目、3曲目(+アンコール)の女子の、男子顔負けの乱れ打ちは、理科大オケの偉大なる伝統か。
 シベリウス1番のフィナーレなんか、最後はずっと、ほとんど打ちっぱなしなのに、疲れを見せるどころか、どんどん力強くなっていった。すごい!

 川合さんの指揮は、あいかわらず颯爽として元気いっぱい、それなのに、ちゃかちゃかしたところがまったくなく、懐と、そして呼吸が、さらに深く深くなっていた。
 ここぞという時に聞こえる、しゅーっ、とか、ふんっ、とかいう鼻息?も、あの朝比奈さんを彷彿とさせる。
 川合さんもまた、筋金入りの「舞台人」だ。
 帰り際、年配のご婦人方が、「あの人の指揮は、見ているだけで楽しくなって、元気がでるのよ」と、うれしそうに語りあっていた声が印象に残った。
  
 川合さん、理科大オケの常任になられて、来年で何と35周年とのこと。
 こうなったら、行けるところまで行っていただきたい。



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 三鷹駅・変わったところ、変わらないところ


 久しぶりに行ってみたら、駅周辺がどんどん開発されていて、にぎやかになっていた。
 なんと駅構内自体が、ちょっとしたデパ地下も顔負けなくらいの、こじゃれたショッピングエリアに。
 右は、以前から名物だった武蔵野うどん。 

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 20年近く前の駅前再開発第1号、三鷹コラルの壁画。

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