5月のアルバム~月食とスカイツリー、駅ナカオペラと由一の「鮭」のことも少しだけ【三位一体節】

 ダルビッシュ選手、日米通算100勝、おめでとうございます。
 体調が少し心配ですが、がんばれ!

 それから、中田翔先生、ついに復活の兆し!こちらも、まあ、がんばれ。
 


 今度の日曜日(6月3日)は三位一体節。


 カンタータは、

 初期(1715年)の、BWV165
 2年目、ツィーグラー・シリーズ最終曲、BWV176
 後期(1726 or 27?)のコラール・カンタータ年巻補完作、BWV129

 の3曲です。


 過去記事はこちら


 <三位一体節>

    クイズ・3枚の絵(BWV165、129他)+新年巻が始まるにあたってのごあいさつ



 春~初夏のシーズンも今日で一段落、
 来週からは、1年の後半、夏~秋のシーズンが始まり、三位一体節後第○日曜日、というようになります。

 また、バッハがライプツィヒに赴任したのはちょうど今の時期なので、それぞれのバッハのカンタータ年巻も、ちょうどこれから始まります。バッハのカンタータ年巻をまとめて聴いていきたいという方、今がチャンスです。

 今後ともよろしくおつきあいください。



 さて、今日は、5月のアルバム。というか、ほとんど5月26日のアルバム。

 5月と言えば、何といっても、月食と、それからスカイツリーでした。



▽ 何だかとんでもない風景になったものだ。
  こうして見ると、例の金色のオブジェは、あらかじめスカイツリーの登場
  を見越していたかのようだ。

  この風景は、後で登場する高橋由一のシュール?な元祖リアリズム静物画にも通ずる、
  妙な雰囲気にあふれている。

画像




 5月26日(土)



 東京スカイツリー


 スカイツリー、オープンを迎えて初めての土曜日、展望台の予約券をいただいたので、行ってまいりました。
 お天気は、遠くは少しもやっているものの、快晴、まずまずの天気。
 早朝だったので、まだそれほど混雑してなくて、よかった。
 (地上に降りてきたら、ソラマチなどがえらいことになっていた)


▽ とうきょうスカイツリー駅側(ウェストヤード)、すみだ水族館横から見上げたところ(左)、
  押上(スカイツリー前)駅側(イーストヤード)、ソラミ坂から見上げたところ(右)

画像
画像



▽ 天望デッキへのアプローチ

画像
画像


 天望シャトル(超高速EV)の装飾。
 4基のEVで、すべて模様が異り、隅田川沿いの春夏秋冬を表している。
 この写真は、夏の花火。

 ちなみに、さらに上、天望回廊行きのEVは、天井と壁面がガラス張り。
 ただし、一瞬のことにつき、怖くない。

画像



▽ 天望デッキ(350メートル地点)からの展望。

 * 以下の展望写真は、すべておもいっきり大きな写真が貼り付けてあります。
   クリック、さらに拡大してご覧ください。


画像


 隅田川と浅草寺

画像



▽ 天望回廊(450メートル地点)

画像


画像
画像



▽ 天望回廊からの展望

画像
画像


画像
画像



▽ 全長110メートルの天空散歩を終え、
  天望回廊のゴール地点の端部からスタート地点の端部を見下ろす。

 楽しそうに展望を楽しむ人々の姿が見えるが、自分の置かれている状況がわかっているのだろうか。ほとんど、房総鋸山の地獄のぞき(写真はこちら(公式HP)状態。
 と、いいつつ、向こうからこちらを見ると、同じように見えるのだ。ぞぞ~~。、

画像


 ぞぞぞ~~っ。

画像



 空がえらく近い。地上よりも。

 ほんとに、ほとんど山だな、こりゃ。

画像



 この後、ソラマチで、ランチ。お土産等を購入。

 人であふれかえり、えらいことになり始めた東京スカイツリータウンを早々に後にする。


 * 奥の院にて、「スカイツリー登頂記」、書き始めました。こちら


 
 この日の午後は、上野の展覧会に行くため、浅草~上野、と移動。

 行くところ、行くところで、どこもイベントづくし。



 浅草


 まず、先程天望デッキから見おろしたばかりの隅田川墨堤から、ツリーをのぞむ。

 登山で、下山してから、登ってきたばかりの山頂を振り返る感覚に似ている。 


画像



 よく見ると、人影が。ぞぞ~~。

画像
画像




 浅草(雷門通り)では、たいとうにぎわいフェスティバルを開催中。

 これもスカイツリー開業記念イベント。

 台東区がらみのマイナーゆるキャラたちもお祝いに駆けつけていた。

画像
画像



画像




 上野


 上野に着き、構内のガレリアに上がってゆくと、朗々たるオペラの歌声が響きわたっていた。


 「オペラ歌手の休日」

  湯浅桃子(S)、大山大輔(Br)、矢野里奈(P)


画像



 タイトル通り、オペラ歌手が休日に気楽に歌う歌を集めたようなプログラム。
 オペラやミュージカルの名曲から、サティのシャンソンや日本の歌曲まで、バラエティに富んだプログラム。

 わたしが聴いたのは、本番前の公開リハーサル。
 音響等を確認しながら、プログラムにある歌や、プログラムに無いモーツァルトのフィガロやドンジョバンニのアリアなどを次々と歌ってくれた。
 お二人とも、実際にオペラでバリバリ活躍しているだけあって、まるで実演を観ているような楽しさ。あらゆる歌の伴奏を変幻自在にこなしていたピアノのうまさも特筆もの。それを、駅の構内で楽しめるとは。
 プログラムにあった、フィギュアスケートでもおなじみの、プッチーニの「わたしのお父さん」が聴きたかったのだが、これはすでに終わってしまっていたのかも。残念。 



 最後に、この日のもうひとつの目的だった展覧会。


 近代洋画の開拓者 高橋由一

  @ 東京藝術大学美術館


画像



 サブタイトルのとおり、高橋由一は日本における近代洋画のパイオニアとしてあまりにも有名だが、本展覧会を観てあらためて確信したのは、この人は、実は何段階も進化を飛び越えたリアリズム絵画の創始者なのだ、ということ、しかも時代的に、日本のみならず世界のリアリズムの先駆者と言ってもよく、そのことがとてもよくわかる展示になっていた。

 展覧会の前半、どこか妙なバランスの人物画がずっと続き、なんじゃ、この人は、と思う。何と言っても、本邦の洋画を「開拓」したわけだから、実際すごいのはその事実で、作品としてはこんなものかな、と、見ていくが、「花魁」での「大失敗」?(モデルが絵を見て泣いてしまったとのこと)を経て、風景画、静物画、と進んでいくにつれ、由一が目指したものが実は「洋画の開拓」などというものでなかったことがぼんやりと見え始め、やがてくっきりと焦点を結んで、慄然とする。
 由一が選択した「方法」は確かに洋画だが、明治維新後の急激な西洋化反動によって不遇な晩年を過ごしたこの画家が、その洋画の技術を使って成し遂げようとしたことは、むしろ、日本古来の美しいもの、失われてゆこうとしている愛すべき日本を、何とかして後世に残す、ということだった。

 その対象は、風景や風習から始まって、着物、鎧などの服飾、古い道具類へと広がって、さらには生き物や食べ物にまでおよび、その頂点にあの「鮭」がやってくる。

 対象への愛情表現として、結果的に(部分的な)究極のリアリズムが生じているわけで、これはまさにあのグスタボ磯江へと通じる精神に他ならない。
 グスタボ磯江が「鮭」のオマージュを描いたのも当然のことであり、
 驚いたことに、由一の「鮭」はたくさんあるのだが、グスタボ磯江が自分の「鮭」に本物のひもを使ったのは、由一の木の板に直接描かれた「鮭」へのアンサーなのだった。

 由一のこの精神は、不遇だった晩年の東北スケッチで、ついに爆発する。
 ここには、ほんとうの江戸から明治に変わろうとする日本が鮮烈に刻みこまれている。
 洋館ファンとしても、たまらない。
 「山形市街図」、夢の擬洋館建築パラダイス!
 写真よりも、絵画(洋画)の方が、必ず真実の姿を後世に残す。
 由一のこの考えは、確かに真実だった。
  

画像
画像




 おまけ。



 5月の二つの天体ショー



 5月21日


 金環日食


 東京では173年ぶりの金環日食!

 以下、ピンホールシートで観察した写真。


 欠け始めて、3分の1ほど。

画像



 三日月みたいになった。

画像



 ついにリングに!

画像




 5月4日


 スーパームーンと電信柱


 あらためて菜の花の写真を撮ったので、再び。一応これも5月のことだったので。


 菜の花や。

画像


 月は東に日は西に

画像
画像




そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

画像





この記事へのコメント

アナナス
2012年06月04日 16:45
こんにちは。
日食きれいにピンホール撮影できてますね!チェブとのコラボもたのしい♪
今夜は部分月食だそうです。
肉眼でまったりみられそうですよ~

はてさて
流れに乗るっていいですよ~
私はBEを知って、人生の道しるべを得ました!悩むより相談ですよね!!
まずはコラムを読みにいきましょう☆
http://birthday-energy.co.jp 

作家や芸能人を例として東洋史観の考えに基づき解説したコラムが読めます。
裏コラム、極裏コラムもあわせてなんと5万タイトル!!
さくいんも充実して過去のコラムも検索しやすくなりました♪
コラムを参考にしてご自分の人生を改良してくださいね!
2012年06月07日 09:09
予約されて、もうスカイツリーに登って来られたのですか!凄い。
私なんか生きているうちに行かれるかなんて言っています。
高い所から景色岳のお楽しみだけではなくて、エントランスやエレベーター、江戸下町伝統工芸で作られたツリーの模型などにとても感心しました。
外側は鉄骨の「洋」で中は江戸の「和」、素晴らしいですね。色彩も素敵ですし。
2012年06月07日 22:06
 アナナスさん、コメント、ありがとうございます。
2012年06月07日 22:36
 tonaさん、こんばんは。
 予約券は、知人からたまたまいただいたもので、ラッキーでした。
 スカイツリーは、さすが世界一の大建築だけあって、見るべきところがたくさんありました。おっしゃるように、スカイツリーは内装に和の要素を多用していますが、未来的な外観も、鉄骨を複雑に組み合わせることによって、日本古来の柔らかな建築美である「そり」や「むくり」などが感じられるものになっています。
 そのあたりが、下町の景色に妙に溶け込んでいる秘密でもあるようですね。

この記事へのトラックバック

過去ログ

テーマ別記事