モントリオールバロックのカンタータ?新盤紹介+先週観た映画・ロボット&テルマエ【ヨハネの祝日他】

 今度の日曜日(6月24日)は、三位一体節後第3日曜日。

 カンタータは、
 初期の大名作、BWV21
 第2年巻、始まりの4曲の最終曲、BWV135
 の2曲です。


 過去記事は、こちら。↓


 <三位一体節後第3日曜>

    始まりはいつも Overture(BWV135他)
    (参考資料) コラールカンタータ年巻 「始まりの4曲」 一覧
    三位一体節後第3日曜(BWV21、135)



 さらに、この日は、洗礼者ヨハネの祝日でもあります。

 冬のクリスマスに対して、こちらは、夏(夏至)の大祭。
 カンタータも、初夏らしい飛びっきりの名曲がそろっています。


 第1年巻の、BWV167
 第2年巻の、BWV7
 後期、何と、バッハの事実上最後のカンタータBWV30


 過去記事はこちら


 <洗礼者ヨハネの祝日>

    バッハの最後のカンタータは?その2(BWV30)
    始まりはいつも Overture(BWV7、167他)
    (参考資料) コラールカンタータ年巻 「始まりの4曲」 一覧
    お気に入りのアリア・ヨハネの祝日編 夏至の火祭・不思議なギター~BWV30
    BCJのカザルスホールさよなら公演のレポート(BWV30)



 ヨハネの祝日と言えば、この日の名作カンタータを1枚にまとめた、ご存知ATMAのモントリオール・バロックの名盤が忘れられません。(記事は、こちらなど)

 このCDのすばらしさを味わうたびに、カンタータ全集実現への思いが募ります。
 カンタータの続編新譜がなかなかリリースされないのが心配ですが、(というか、ほとんどあきらめてる?)
 そのかわり、といってはなんですけど、
 このたび、タイムリーなことに、
 実にとんでもないアルバムがリリースされます。

 
 新ブランデンブルク協奏曲集(ヘインズ編)

  E.ミルンズ&バンド・モントリオール・バロック
 
 (HMVのページ


 カンタータ掲示板でもご紹介いただいたCD。

 おー、モントリオール・バロックのブランデンブルクか!と、始めふつうのブランデンブルクかと思って、それだけでも、ちょっとわくわくした気持ちになったのに、
 HMVの詳細記事をよく読んで、びっくり。

 「新」ブランデンブルク、ヘンズ「編」、というのがミソでした。


 これまで、わたしは、しつこいくらい下記のような記事を書いてきました。

 「教会」コンチェルト・バッハの最高の協奏曲は・・・・?(BWV42ほか)

 第7のブランデンブルクコンチェルト(BWV99)

 カンタータの山の宝さがし その1 その2


 そのようなことからすると、このCD、正に我が意を得たり!

 またまた登場か、「マイ・フェイバリット」!(何枚目?)



 さてさて、NDRのインターネットラジオ、ヘンゲルブロック&NDR響のライブ放送

 今もなお、エロイカの鮮烈な響きが頭の中で鳴り響いてやみません。
 ヘンゲルブロックのエロイカを聴くのは、NDR響就任記念ライブの配信映像、先日の来日コンサートに続き、早くも3回目になりますが、何度聴いてもいい、今回もまたすごかった!
 何というさわやかな若々しさ、天翔ける青雲の志の雄大さ。
 エロイカは、様々な逸話や「歴史的な演奏」によって、クラシックの名曲の中でも最も「固定観念」に凝り固まった曲だと思いますが、あの颯爽たる2番と4番の間に位置する曲であることを、思い出させてくれる演奏でした。

 これまで3週間分聴いてきましたが、
 このエロイカを始め、先週ちらっと書いたブラームスの4番、ヒロイックなロマンの横溢するシューマンのラインなどの大名曲から、聴いたことも無いバロックの曲、現代曲まで、正にヘンゲルブロック節炸裂。

 日本時間で毎週朝、というか深夜の3時過ぎからなので、果たして体が持つかどうか心配だったが、
 一か八か、パソコンのヘッドホン端子から古いMDラジカセにライン入力したら、意外ときれいな音で録音できることが判明。今は、後でゆったりと聴いています。
 3時だなんて起きてられないよ、という方、ぜひお試しください。


 いよいよ次回は、日本公演のライブ!(東京2日目・サントリーホール)
 聴き逃した、という方は、お忘れなく。

 こちら(rbhhさんのページ)から。


 なお、このサントリーホールのライブは、NHKFMでも放送が決定したようです。

 こちら(KAJIMOTOのニュースページ)



 話はガラッと変わって、今日は映画の感想文。

 先週は、久しぶりに劇場へ。
 おバカ映画をお気楽に楽しむつもりで観に行ったら、何だかそうでもなかった、という作品2本。



 ロボット

  2010年、インド映画、シャンカール監督作品


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 昔、ボリウッド映画にはまってよく観ていた時期があったが、
 スーパースター・ラジニカーントの新作が、日本でも、「ムトゥ・踊るマハラジャ」以来のヒットになっている、というので、久しぶりに観に行ってみた。

 完全版というのを観たが、3時間近くの大作。
 とにかくありとあらゆるヒット映画の要素が、これでもか、これでもか、と詰め込んであり、始めから終りまで決して飽きることがなかった。
 でも、あまりにも詰め込め過ぎて、テーマまでが異様に深刻化、哲学的になっていて、
 クライマックスの、ラジニ・ロボが合体して大暴れするシーンなど、おかしくておかしくてたまらず、そのロボの真ん中に異様に必死なラジニの顔があったりして、ほんとうだったら大爆笑なのだが、やってること自体は恐ろしい大殺戮なので、何となく笑うわけにもいかず、
 なんだかとてもリアクションに困る映画になっていた。

 かつて「ムトゥ」を映画館に観にいったとき、前の回のお客さんたちが、みんなものすごい笑顔で出てきて、中には今にも吹き出しそうな人までいたのを覚えているが、今回は普通に「映画見終わりました」くらいの表情の人たちばかりだったので、ちょっと予感はあったんだけど。
 もちろんおもしろい部分も山ほどあるのだが、シンプルな勧善懲悪ストーリーとは違って、全面的にすっきりと痛快、爽快とはいかない仕上がりになっている。
 池袋の映画館で、上映中に歓声、歌、踊りなど盛り上がりOK(マサラ・スタイル)の「ロボット感謝祭」が行われたようだが、果たして大笑い&大拍手、となったかどうか。
 ロボット映画としては古典的な王道をゆく堂々たるしあがりで、そういう意味ではなかなかたいしたものなのだけど。

 ヒロイン、音楽、ダンスとも、以前に比べてかなり西洋化?しているような気がしたが、これが現在の風潮なのか、この大作ならではの世界展開をにらんでのことなのかは、よくわからない。
 ほっぺたにだけれど、いきなりキスしていたのにもびっくりした。これも以前はありえなかったような気がする。

 そんな中、思いっきり唐突な、歌とダンスによる南米世界遺産めぐりが、やはり圧巻で、一番笑えた。
 (レンソイス・マラニャンセス国立公園とマチュピチュ。世界遺産はマチュピチュだけか)
 ラジニ、ほとんど踊ってなかったが。そのかわり、ヒロインの女の子が渾身の踊りを見せていた。
 さすがのラジニも還暦を過ぎて、顔芸はともかくも、体のキレの衰えは隠せず、
 そのためもあってラジニをロボ化してCGを導入し、それが限度を超えて果てしなく膨張してしまったのがこの映画か。

 完全版のほかに2時間ちょっとの短縮版も上映されているようだが、そちらは話にまったく関係しない「世界遺産めぐりダンス」がカットされてしまっているらしい。
 ここのところこそが、マサラ・ムービーの最大の魅力部分じゃないのか。
 カットすることで、ロボット映画としてはすっきりするだろうが、インド娯楽映画としての楽しさは大幅に減少してしまいそうだ。
 レンソイス・マラニャンセス国立公園は夢のように美しいし、マチュピチュでのダンスシーンは、この映画のもう一つのクライマックスと言ってしまってもいいくらい?で必見。華麗な衣装も見事だし、アルパカや現地のおばちゃん(?)が、いい味を出している。
 これから観に行かれる方は、完全版か短縮版か事前にチェックを。


 まあ、いずれにしても、ロボット映画としては、ものすごい、というか、必要以上の手応えがあることは、まちがいありません。


 仏像か・・・・。

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 チケット売り場にも、ラジニロボが増殖中?

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 テルマエ・ロマエ

  2012年、日本映画、武内英樹監督作品


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 原作マンガのエピソードをテンポよく「驚異の実写化」、もちろん爆笑シーンの連続で、
 おお、これは・・・・!
 と思っていたら、上戸彩が途中で急に人格が変わり、そのあたりから、一大歴史スペクタクル&タイムスリップものと化して、さまざまなエピソードもその流れの中にむりやり組み入れられるようになった。
 総合的には、阿部ちゃんの裸&男泣きの涙、そしてイタリア・オペラの名曲の数々が、全編にちりばめられた感動作、といったところか。

 それにしても、イタリア・オペラの名曲の持つ力には、すさまじいものがある。
 いずれもものすごくベタな使い方にもかかわらず、阿部ちゃんの演技が真剣そのもので胸に迫るところに、オペラの名曲がどどーんとかかると、なんだか妙に感動して、不覚にも何度か泣きそうになってしまったくらいなのだが、後から冷静に振り返ってみると、基本的に、決してそれほど大した話なわけではないのだ。 
 
 個人的には、原作の中で一番笑えた、ルシウスがかっと目を見開いて足湯の中に全身を浸かしているシーンが無かったのが残念。
 また、原作の中でものすごーく印象的な、幻想の月光風呂のエピソードと、山賊たちと湯治場を建設するエピソードが、だいぶ形を変えられてしまっていたのがまた残念。
 北村一輝さんのケイオニウスをただの女好きな単純な悪役にしてしまったところも、せっかくの北村さんがもったいなさすぎ。

 マンガをまったく知らない人が観たら、ものすごく楽しくて、しかも感動的な映画なのかも知れない。
 イタリアで大受け、というのもあながち宣伝コピーだけのことではないかも。
 逆に、マンガを知っていると、どうしてもあれこれ注文が多くなってしまう。それだけマンガのインパクトが強烈だということ。
 その点、阿部ちゃんは、そんなファンのわがままにも、完っ璧に期待に応えていました。
 


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カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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