サン=サーンスを注目の女流演奏家で堪能する-LFJ・聴いたもの~GWアルバム後半の1【昇天節他】

 明日(5月9日・木)は、昇天節。

 カンタータは、
 1年目の定型カンタータ、BWV37
 2年目、ツィーグラー・シリーズのBWV128
 3年目のBWV43
 おなじみ、昇天節オラトリオBWV11。 


 さらに、今度の日曜日(5月12日)は、復活節後第6日曜日ということになります。

 カンタータは、
 1年目、最後の定型カンタータ、BWV44
 2年目、ツィーグラー・シリーズ、BWV183


 今の季節にふさわしい名作カンタータのオンパレード!


 以下の過去記事をご参照ください。↓


 <昇天節>

    春にお別れ・ひび割れた名品(BWV37他)
    お気に入りのアリア 「夏への扉」(BWV128)
      * コメント部分
    ひび割れた名品、再び・ロ短調ミサと薬師寺大伽藍(BWV37、128)

 <復活節後第6日曜>

    復活節後第6日曜(BWV44他)



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 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2013 ~パリ、至福の時~



 今年の有料公演は、フィギュアスケート観戦や昨年のクラシックソムリエ検定勉強などを通じて、すっかり見直したサン=サーンスを中心に、大注目の女流演奏家を聴き比べました。

 クラシックソムリエ検定公式テキストによると、サン=サーンス、87歳まで長生きしたので、ビゼーと同じ頃に生まれたにもかかわらず(1835年生)、実はドビュッシーやサティが活躍する20世紀前半まで生きており(1921年没)、何とドビュッシーの方が先に亡くなってしまったくらいなのですが、生涯にわたって保守的な作風を変えず、また1888年からはずっと召使と犬との3人暮らしで特に劇的なエピソードも無いため、現在では、いわゆる通好みの作曲家とはお世辞にも言えないのが実情のようです。
 上記テキストにも、「長生きしたがゆえに、過小評価される運命に?」などと書かれてしまっているのですが、
 無心になって作品に耳を傾けてみると、ドイツの古典派、ロマン派の音楽の様式にしっかりと根ざしながら、そこに南欧ならではの色彩感や情熱を品よく盛り込んだ魅力作ばかり。
 決して「新しく」はないが、高い芸術性を誇る作品が全部で300曲以上も残されているそうなので、今後はそんな知られざる作品もどんどん聴いていきたいと思っているところですが、とりあえず今回は、その代表作を、今年の参加アーティストの中で最も気になる女流演奏家で。

 と、いうわけで、あまりフランスっぽくなく、おしゃれでも繊細でも前衛的でもないですが。
 そのあたりは、無料コンサートで補う、ということで。

 わたしは、バロック音楽(バッハとヘンデル、それとスペイン・ポルトガル・南米以外の)はあまり好きでないので、毎年聴いてきたピエルロさん(リチェルカール・コンソート)のライブのチケットは、今年は買わなかった。
 しかし、演奏が飛びぬけて魅力的なのはわかりきっているので、やはりちょっと後悔した。
 あと、フラメンコは無料ライブで観られると踏んで有料ライブのチケットも買わなかったのだが、結果的に観ることができず、これも残念。

 しかし、それ以外は、例年通り、大充実の音楽祭でした。



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 会場の東京国際フォーラム(ガラス棟)


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 5月4日(土)



 有料公演


 サティ(ドビュッシー編) ジムノペディ第1番、第3番(オーケストラ版)
 ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲
 サン=サーンス ピアノ協奏曲第2番 ト短調 op.22
 ヒメネス 「ルイス・アロンソの結婚式」~間奏曲(カスタネットとオーケストラのための)

  アンヌ・ケフェレック(p)
  ルセロ・テナ(カスタネット)
  フェイサル・カルイ指揮、ラムルー管弦楽団



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 サン=サーンスのピアノ・コンチェルト、きちんと聴いたのはおそらく初めてだったが、ケフェレックさんのピアノが圧巻だった。
 きらきらときらめく繊細な部分の夢見るような美しさや、しっかりとした構成感、格調の高さは、ある程度予想していたのだが、フィナーレ終盤の、大ホール全体を揺るがすようなリズム、音楽の大きさには、圧倒されてしまった。
 あの細い体のどこに、それだけのエネルギーがひそんでいるのだろう。

 ラムルー管弦楽団の音色はさすがに美しかったけれど、巨大ホールではどうしてもかゆいところに手が届かないもどかしさがあったが、それを一気に解消してくれる大演奏だった。


 伝説のカスタネット奏者、ルセロ・テナさんの年齢に負けない叩きっぷりを観ることができたのもよかった。
 さすがに、カスタネットこそ、巨大ホールで味わうにはちょっと苦しかったけれど。


▽ こちらの写真が、テナさん。(展示されていた写真より。オケは異なります)

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 キオスクコンサート 地上広場<ジュール・ヴェルヌ>


 上野由恵(fl)、須藤千晴(p)

 エネスコの「カンタービレとプレスト」というのが聴けたのがよかった。

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 渋さ知らズ

 渋さ版キャバレー:屋根の上の牡牛のデモンストレーション。
 あいかわらず演奏がただごとでなくうまい。

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 The Cherry Boys

 この人たち、フランス語を話していて、フランス人らしいのですが、グループ名はごらんの通りの英語。
 いくつかのお決まりのネタがあって会場を沸かし、どこか東京ボーイズにも似た香りを感じるんですが、演奏するのは正統的でとびっきり上質なディキシーランドジャズ。

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 キオスクコンサート 展示ホール<エッフェル>


 福間洸太朗(p)(写真左)

 ドビュッシー、アルベニス、最後にシャンソン。

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 島村楽器のインストラクターのお姉さんたちによるミニ・コンサート。

 少しつかれたので、休むつもりで座席に座ったのだが、目の前でフルート&ピアノの美しい生演奏を聴くことができてよかった。
 「歌の翼」による幻想曲、メンデルスゾーンの書くメロディはすごいな。
 (ほかにはフォーレ「シチリアーノ」、ノブロ「メロディ」)

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 OTTAVAのブース

 ギタリストのレミ・ジュセルムさん
 通りかかった時には演奏が終わるところだった、残念。

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 丸の内エリアコンサート(丸ビルマルキューブ)


 吉橋雅孝(p)、安藤瑛華(vl)、渋井妙(vc)(ピアノ・トリオ)(写真は開演前)

 思いがけず、フォーレのピアノ・トリオの素晴らしい演奏を聴くことができた。

 3つの楽器の親密な会話が果てしなく続く。
 ほんとうにいつまでも終わらないでほしい、とさえ思った。
 やっぱり、フォーレ、特に晩年の室内楽のフォーレは別格。

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 撮影禁止だと思ったので、背後の大看板を撮影。

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 終演後、しっかり観に行きました。(詳細は、この次の記事に)



 5月5日(日)



 有料公演


 サン=サーンス ハバネラ op.83
 サン=サーンス 序奏とロンド・カプリチオーソ op.28
 デュカス 交響詩「魔法使いの弟子」
 シャブリエ 狂詩曲「スペイン」

  デボラ・ネムタヌ (ヴァイオリン)
  フェイサル・カルイ指揮、ラムルー管弦楽団



 ソリストのデボラ・ネムタヌさんは、映画「オーケストラ!」でぶっとびジプシー風ヴァイオリンを炸裂させていたサラ・ネムタヌさん(後にリリースされたCDは未聴)と姉妹なので、こちらもさぞや情熱的なロンド・カプリチオーソを聴かせてくれるんだろうな、と思っていたら、
 あにはからんや、ものすごく繊細で美しいヴァイオリンを響かせるタイプだったので、ちょっとびっくりした。
 特に高音の透き通った響きは絶品。大ホールが息を飲んで静まり返った。
 従って、ハバネラの方がピッタリはまっているように思えた。もっともこれも、大ホールのせいで迫力が伝わりにくかったためかも。

 ニューリリースの公演曲CDに、フォーレも入っていたので、迷わず購入。


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 キオスクコンサート 地上広場<ジュール・ヴェルヌ>


 国立音楽大学 木管五重奏&ピアノ

 またまた思いがけず、プーランクの室内楽を聴くことができた。

 祭りの終わりに向けて、ますますにぎわう夜の屋台村。
 雑踏に響く木管の掛け合いは、それこそパリの夜を彷彿とさせる?

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 キオスクコンサート 展示ホール<エッフェル>


 観ている方の顔がぼかせるな、と思い、ミニチュアライズ・モードで撮ってみました。

 おもちゃのオーケストラみたいに写っているのは「The Pink BAcCHus!」
 演奏は、なかなか本格的でした。

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 元気のいいジャズでしめくくり、The Cherry Boys。

 また、聴いてしもた。やはり、東京ボーイズみたいにやみつきになる? 

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 OTTAVA

 ますます元気な本田聖嗣さん。(右端)
 フランス語ペラペラ。

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 LFJエリアコンサート(JPタワー KITTE 1階アトリウム)


 大石将紀(sax)、新居由佳梨(p)

 ラヴェルの名曲プログラム。ソナチネがすばらしかった。

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 丸の内エリアコンサート(丸ビルマルキューブ)


 成原奏(vl)、山崎早登美(p)、谷川英勢(g)

 ギターとピアノが交互に伴奏するファリャの「7つのスペイン民謡」(から6曲)がよかった。

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 サイン会


 何と、わたしが聴いた2人が、並んでサイン会。


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 その他、購入したCD。


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 来年、10周年。


 これまで登場した10人の作曲家のみなさんが、東京に帰ってくる、という体のようだが、その中に、(案の定)バッハ先生とブルックナー先生は入っていないようだ。


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 ピエルロさん、聴きにいかなくて、ごめんなさい。

 来年も来てね。


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そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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