京都展&仏頭展 時空を超えた京都・奈良をバーチャル体験~10月の上野アルバム京都・奈良編

 今度の日曜日(11月3日・文化の日、三位一体節後第23日曜日)のカンタータは、


 初期のBWV163
 コラール・カンタータ(第2年巻)の、BWV139
 そして、後期4年目の、BWV52

 の3曲です。


 秋の深まりとともに、カンタータの暦も押し迫ってまいりました。

 
 品格あふれるコラールカンタータの名曲、BWV139
 ブランデンブルグで幕を開ける、「もう一つの」ソプラノ・ソロ・カンタータ、BWV52
 豊穣の秋、すべてが色づく秋にふさわしい名曲がそろっています。


 過去記事は、こちら。↓


 <三位一体節後第23日曜>

    三位一体節後第23日曜(BWV52、139他)



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 上野で行われている、二つの展覧会を中心に。
 現代の京都・奈良に行っても絶対に見ることができない、すでに失われてしまった京都・奈良の風景を目の当たりにできる貴重な展覧会。

 

 10月13日(日)



 特別展 京都 洛中洛外図と障壁画の美

  ~京都でも見ることのできない京都

  @ 東京国立博物館 平成館 ~12月1日(日)


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 始め、巨大スクリーン&実際の展示で、7種類の洛中洛外図を観て(一部は前期後期で展示替えのため、レプリカ展示)、
 それぞれ時代等の異なる京の都のタイムトラベルをじっくりと楽しみ、
 それに続いて、たった今観たばかりの洛中洛外図にも登場していた京の重要地点、超ランドマーク、御所、寺院(龍安寺)、お城(二条城)、の三カ所に実際に入っていく体で、「現在では京都に行っても見ることのできない」、すでに失われたそれぞれの特徴ある障壁画空間を堪能する、
 という、凝りに凝った展覧会。

 親切にも、龍安寺の上記障壁画の部屋の前に広がる、あまりにも有名な石庭の四季を、まるで石庭を目の前にしているかのように体験する、3D?巨大映像体験コーナーまである。
(画面が美しいだけでなく、風の音や雨の音なども臨場感たっぷり、しかも、はじの方から見ると、まるで、実際にその角度で石庭をながめているように見えて、不思議)


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 洛中洛外図、特に舟木本が、とにかくおもしろくてしかたない。
 百万枚の最高の浮世絵を六曲一双に凝縮したかのようで、この作品はこれまでトーハクで観たこともあったし、さまざまな美術本で予習もしたので主な見どころは掴んでいたのだが、それらを混沌とした中から探し出してみると、やはりおもしろいし、観れば観るほどその他にもたくさんのおもしろいもの、不思議なもの、そして印象深いものが見つかり、それらすべてが圧倒的な表現力をもって描かれているのだ。
 そして、じっくりと観ていくうちに、混沌とした中に、時空両面にわたる、大きな流れ、大きな物語が鮮やかに浮かび上がってくる。

 なお、入ってすぐのスクリーン展示がとてもよくできていて、主な見どころが要領よくつかめるので、必ずスクリーンを見てから、実物に向かいましょう。
 見どころ場面を見つけるのは「ウォーリーを探せ」みたいで面白いし、実際のその場面を観てみると、あまりの表現力の豊かさに感動します。

 その他、どの洛中洛外図もそれぞれの魅力にあふれているが、中では福岡市博本(前期はレプリカだった)が、あの熈代勝覧みたいでおもしろかった。(また後期に訪れたい。舟木本をもっともっと観てみたいし)
 等伯びいきのわたしからすると、唯一国宝の永徳の上杉本は、美しいことは美しいのだが、きちっとしすぎていてあまりおもしろくなかった。


 障壁画は、探幽の二条城のものはもちろん大迫力だったのだが、あまりにも多すぎて、またここまで来るとさすがに疲れていて、(最後の部屋だった)
 あまり集中して見られなかった。(これも後期に改めてみることにしたい)
 それよりも、これまで「見たことも無かった」、もと龍安寺のものが、前述の石庭の映像ともども、深く心に焼き付いた。


 なお、展示7屏風すべてのミニ屏風ふろく付の図録が、豪華で拡大図も満載、見どころも要領よくまとめられていて、これを購入するだけでも価値がある。



 常設展の洛中洛外図


 特別展はもちろん撮影禁止なので、ここでは、総合文化展の屏風コーナーの国宝・重文以外の洛中洛外図ほかから。


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 お次も、現在では決して見ることができない光景を再現した展覧会。今度は、奈良だ。


 10月25日(金)


 興福寺創建1300年記念 国宝 興福寺仏頭展

  @ 東京藝術大学美術館 ~11月24日(日)


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 話題の仏像展覧会。

 この夏興福寺を訪れた際、(というか、興福寺のすぐ前が宿だった)
 仏頭も東金堂十二神将も、板彫十二神将もみんな見てきたので、展覧会が大人気なのを横目に、わたしは特に行くこともないだろう、と、斜に構えていたのだが、
 もと東金堂の本尊である仏頭様が、久々に旧眷属たちと一堂に会して、(まあもともと、すぐ隣の建物にいるのだが)
 果たしてどのようにしていらっしゃるか気になって仕方がなくなり、結局行ってしまった。


 今回の展覧会の中心である仏頭&十二神将は、東金堂の3代目の仏像。

 2代目、平安再興期の、定朝による「伝説の仏像群」が焼失してしまった後、鎌倉復興期に、僧兵が山田寺から白鳳金銅仏を両脇時とともに運び込み、その際、鎌倉仏師(定慶一門?)によって十二神将ほか(名高い文殊・維摩居士像含む)が整えられたもの。

 その後、室町時代に、また火災によって東金堂は全焼、
 この時、他の仏像はだいたい無事だったのだが、巨大だった件の本尊だけは焼け落ちて首だけになってしまったため、お堂を再建する際に、新たな金銅仏が造られた。
 (これが、現在の東金堂およびその仏像群)
 焼け残った「仏頭」は、ずっと行方不明になっていたが、昭和になって本尊台座内より発見され、その後国宝館に安置され、現在に至る。
 

 同じ興福寺西金堂の、本尊(鎌倉復興期の運慶作と「噂される」もので、こちらも今は仏頭だけ)とその眷属(あまりにも有名な八部衆と十大弟子)は、西金堂が現存しないにもかかわらず、いや、現存しないからこそ、同じ国宝館内に安置されているのに、(ただし、両脇侍の薬王・薬上菩薩の巨像は、現在(仮)中金堂本尊の脇侍におさまっている)
 それに対して、東金堂の方は、昭和の仏頭発見以降はず~っと別々だったわけで、一緒にいるのを見たら、また感慨もひとしおでは?と思ったのだった。
 まあ、それが本展覧会の主旨でもあるのだが、
 実際に拝観してみたら、いつもの仏頭&十二神将でした。
 上記の通り、そもそもあまり必然性無く、強引に組み合わされたものだし。


 もちろん、仏頭&十二神将、それぞれは、それぞれの時代を代表する、見事すぎるほど見事な仏像。

 十二神将の中で、個人的に一番気に入ったのは、安底羅大将
 一際まじめそうな風貌。
 姿勢も、他のみなさんがややオーバーアクション気味なのに対し、ぐっとがまんしているようなポーズだが、顔だけは怒りに打ち震え、真っ赤になっているそのすぐ上で、あまりにもひょろくてゆるいお猿が、てへっと顔を出している。
 東金堂では、とてもここまでは見えなかった。


 その他、法相宗に関する仏画や書跡の展示も多く、興味深かった。
 また、展覧会の冒頭に展示されていた、厨子入り弥勒菩薩半跏像の厨子にぶら下がった飛天たちが、ジオラマ感満点で気に入った。
 深大寺の白鳳仏様とも、久しぶりにご対面。しかも、いつものガラス越しでなく、すぐ間近で。

 すべての展示物の中で一番印象深かったのは、やはり、今回特別に、本尊台座を荘厳している体で、四角い展示コーナーの四方に配されて展示されていた、板彫十二神将。
 一つ一つ、いくら見ていても見飽きるということが無い。
 ちなみにこれらは、上記2代目仏像群の一部だった可能性がある、つまり定朝がらみである可能性も無きにしもあらず、とのこと。


 最後に、あまり関係ないかもしれないが、
 室町・江戸仏贔屓のわたしとしては、この仏頭がちやほやされればされるほど、現在の東金堂の主、4代目東金堂本尊、室町再興期の金銅仏が、まったく人気が無いことが残念に思えてくる。
 仏像の本などで、単独に取り上げられているのも、ほとんど見たことない。
 このあたりは、興福寺中金堂本尊、薬師寺講堂本尊、当時金堂本尊などと共通。
 大人気スター仏の影にかくれた再興巨大仏たち。
 東金堂本尊など、一目見たら、絶対に忘れられないかわいさだと思うんだけど。
 かわいくてどうするんだ、というのもあるが。


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 上記京都展に行った日、上野公園では、

 奈良フェスタ

 が、じみ~~に開催!


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 鹿せんべい飛ばし大会。なつかしい。

 ものすごく広く会場を確保しているのに、(知らずに会場に足を踏み入れると、すぐに警備員が飛んでくる)
 実際に鹿せんべいが飛んでいくのは、ほんの数メートルくらい。
 本場春日野みたいな強者はいないようだ。

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 見覚えのある背中。

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 この背中もすごい。

 仏頭展のキャンペーンの方。

 正面にはもちろん、こちらを睨みつけるお姿が。

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 やたらゆるきゃら関係のブースが多いな、と思っていたら、
 
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 舞台で、えらい催しが・・・・!

 奈良ゆるキャラ大会


 ここでは、特にお気に入りの3人?だけ。


 しかまろくん。本物は、初めて見た。

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 パゴちゃん登場!こちらも、実体は初めて。

 圧倒的にかわいい!

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 次は、パゴちゃんと大いにかかわりのある高貴な方が登場。

 雪丸さま。

 この方は、知らなかった。

 ものすごく舞台に登るのがたいへんそう。丁重に迎え入れられていた。

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 何だかこの並びがものすごく微笑ましい。
 しかまろくんも、しあわせそう。

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 ようやく勢ぞろい。

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 途中、写真に写っている、マントの方(ほんとうの司会)は、この方だった。

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 上野点景



 ユリノキと雲

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 夕日のさすユリノキ

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 夕日と月

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 本館

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 東洋館

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 法隆寺館

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 表慶館

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 上野の森。天気がすごくてアフリカの台地みたいだった。

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