おかえりなさい、浅田真央選手!ジャパン・オープン&カーニバル・オン・アイスの記録【三位一体節後19】

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 浅田真央選手の復帰初戦、ジャパン・オープンでついにヴェールを脱いだ、「蝶々夫人」
 浅田選手のさらなる飛躍をこの目に焼きつけるべく、先週の土曜日、さいたまスーパーアリーナに行ってまいりました。


 フリープログラム 「蝶々夫人」


 浅田選手、出場した女子選手の中では身長が高い方で、6分間練習の時点から、見栄えがしてオーラ出まくり。
 そんな圧倒的な存在感にもかかわらず、全身から一切の余分な力が抜けており、飄々として身のこなしは柔らか、一たび滑り出せば軽やかで浮遊感満点、しかも、(これはTVではなかなかわかりにくいが)すさまじいスピード。リアル天女のような美しい衣裳そのものの佇まい。
 そして一万五千人が息を飲んで見守る中、いよいよプログラムが始まったが、
 4分のプログラム中、その滑りが、始めから終わりまで、一瞬も緩むことなく、常に余裕を持って貫かれた。
 まずそのことに、驚嘆する。
 さらに演技そのものを見てみると、過剰なところや取って付けたような説明的なところはまったく無く、表情や体の動きが音楽とぴったり重なって、いや音楽そのものになって、オペラのテーマが切々と心に染み入ってくる。
 音楽と、滑りと演技のすべてが完全に一つになって、浅田真央選手の「蝶々夫人」という作品になっている。鮮やかなトリプル・アクセルも壮麗なスピンも、もはやその中の一部にすぎない。
 瞬く間にプログラムは終わり、終わった後には、「蝶々夫人」のあふれるような気持ちが心に残った。「蝶々夫人」、よくは知らないけれど。
 何ていい音楽、作品なんだ、と心の底から思ってしまった。


 休養明けの、しかもある意味世界中が注目している舞台で、技術的にも芸術的にもこれだけの高次元の演技を見事に実現してみせるとは!
 そのために、どれだけの苦労と努力を積み重ねてきたことだろう。

 もはや言い尽くされたことかもしれないが、この1年間の「夏休み」があったからこそ、これほどのしなやかさ、軽やかさ、厳しい練習に耐えうる更なる人間的な強さが、自然に身に備わったのだと思う。
 誤解が無いように付け加えれば、これは、決して「表現力」が増した、などという単純なことではない。浅田選手、以前から、誰も比肩し得ないほどの表現力、芸術性を備えていた。
 最も成長したのは、超絶的なジャンプやスピン、ステップなどを、まるで何でもないように軽々とやってのける、アスリートとしての底力、スケールの大きさだと思う。

 音楽の都・ウィーンでミステリーハンターになったこと、ニュージーランドの美しい大自然の中で姉妹で滑ったこと、本格的なラジオのDJをやったこと、京都での舞妓さん体験や日本舞踊体験、ヤング・ジャパン・アクションのプロジェクトリーダーとしてのさまざまな活動、そして、大震災の被災地を何ヵ所も訪れたこと。
 そのすべてがこの一瞬に結実した。
 一万五千人の観衆といっしょにスタオベしていると、この一年間の浅田選手の活動が、走馬灯のように頭の中を駆け巡り、思わず涙ぐみそうになってしまった。
 その間、浅田選手は、結果的にアスリートとしての魂の炎を決して絶やすことなく、ある時期からは、ただただ復帰の一点を見据え、そのために全力で準備してきたのだ。


 現在の、ある意味無心とも言える、滑るよろこび、競技するよろこびだけに心が満たされているような状態は、アスリートとして最高の境地だと思う。実のところは本人ではないからわかるはずもないが、少なくとも端から見る限りそのように見える。
 だからこそ、芸術的にもすでにとんでもない次元に到達しているのだ。
 今の精神状態を維持し、ただ1戦1戦、良い演技をすることだけを考えてゆけば、結果など後からついてくる。
 ソチの前にも同じようなことを書いたが、その通りだった。
 だから真央さん本人に関しては、ほとんど心配はしていない。
 このまま、行けるところまで進んで行ってほしい。
 今後も、1戦1戦を、かけがえのない一期一会の機会だと思い全力応援していきます。
 ただ、やはり、ケガだけは心配だ。これだけのレベルの演技、体にはものすごい負担がかかっているはず。
 無事、浅田選手が「心からやりとげた」と思えるところまで戦い続けられることを、心から祈っています。


 それから、続いて夜に行われた、カーニバル・オン・アイスにおいて、EXの「踊るリッツの夜」のままの衣裳で、アンコールでちらっと見せてくれた今季SP「素敵なあなた」のステップ部分、これも楽しい音楽とともに体がはじけ飛ぶかのような、圧巻の演技だったことを付け加えておきます。
 オープニングで着ていた鮮やかなピンクのドレスで踊るのかな。

 しかし、このショートを何とか生で観るべく、NHK杯のチケットをゲットしようと頑張ったのだが、とれなかった。
 果たして、生で観られるかな・・・・。


 次は、いよいよグランプリシリーズ。 

 ☆GPS会見





 ☆NHK杯会見→こちら

 ☆佐藤製薬ストナ  真央ちゃんの大会レポート



 10月2日(土)



 木下グループカップ

 ジャパン・オープン 2015 Japan Open

 10th Anniversary

  @ さいたまスーパーアリーナ


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 木下グループ presents

 カーニバル・オン・アイス Carnival on Ice

  @ 同上


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 ジャパンオープン全出場者&ジャパン・オープン(JO)とカーニバル・オン・アイス(COI)の一口感想


 チーム・ジャパン


 浅田真央

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 宮原知子

 リストの豪華絢爛な上に品格のあるピアノ・コンチェルトを使った、現日本女王、世界選手権第2位にふさわしい、堂々たる演技。
 このまま、自信を持って突き進んでいってほしい。

 浅田選手に決して負けないスタオベだった。 

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 宇野昌磨

 そして、この日JOで一番の熱狂的なスタオベだったのが、実はこの人!
 浅田選手、宮原選手の時の圧倒的な感動に、この人の場合は衝撃が加わった!

 あまりにも鮮烈な、シニアの大舞台でのデビュー。まちがいなく今後の日本のフィギュア界を背負っていってくれる人だと確信した。

 トゥーランドット。浅田選手の「蝶々夫人」と同じく、歌付の本物のアリアを使用。まごうことなきカラフ王子になっていた。
 この歌は、男の歌なのだ。

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 村上大介

 明るいキャラで、チーム・ジャパンにとって最高の牽引役を担ってくれた。

 FSは、まだちょっとスタミナ不足なところがあるようだったが、COIにおける明るさがはじけるようなSP(ポップなヴォーカル曲)は、村上選手らしくて最高だった。 

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 チーム・北米


 グレイシー・ゴールド、アシュリー・ワグナー

 ゴールドは、今季もクラシック曲、名スケーターの間で引き継がれてきた「火の鳥」。
 ワグナーは、昨季と同じ「ムーランルージュ」。髪の毛まで衣装と同じ赤に染めて気合がはいっている。

 この二人、JO、COIのどちらも、なぜかお揃いみたいな同じような衣装を着ていた。
 後でTVでをみると見てみるとさすがに少し違うのだが、離れた席から見ると、ほとんど同じ。
 この看板の写真を見たら、昨季もよく似た衣装を着ていたようだ。
 こんなにファッションがかぶっていて、本人たちは平気なのか??

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 パトリック・チャン

 チャンも、復帰組。
 まだ本調子では無いようだったが、FSのショパン・プロは、ものすごい高い次元を目指したプログラムのように感じる。いったいどこまで行こうとしているのか。
 EXのアンコール、ビートルズは、何度観てもすばらしい。部分的でもすばらしい。

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 ジェレミー・アボット

 バーバーの静謐な音楽、その音楽の中に身も心も溶け込んでしまうかのような、圧巻の演技。体もかなり絞ってきているようだ。
 もはやジャンプがどうのこうの、と言う次元ではない。
 今年本格参戦するのかどうかはよくわからないが、このような瞬間を創り出し、観衆と共有するためだけに、アボットは滑り続けている。そんな風にも感じた。

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 チーム・ヨーロッパ


 アデリーナ・ソトニコワ

 夏のTHE ICEに駆けつけてくれた時には、まだジャンプ等調子が戻っていないようだったので心配していたのだが、FS、そしてCOIで披露してくれたSPを観る限り、揺るぎない安定感を持った、力強く美しいソトニコワが帰ってきたように感じられた。
 特に、SPのサンバ?は圧巻!
 彼女もまた、復帰組。浅田選手といっしょに大きく羽ばたいてほしい。

 JOで浅田選手が演技を終え、席に戻ってきた時、ヨーロッパチームの応援席を飛び出して、浅田選手に抱きついた姿、また、インタビューの途中で自分から浅田選手について熱く語り出した姿(これは後でTVで観た)が印象的だった。

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 エリザベータ・トゥクタミシェワ

 いつもの路線ばく進中。
 JOのFSもそうだったが、COIアンコールでちらっと片鱗をのぞかせた「カルミナ・ブラーナ」、さらに彼女にピッタリなのでは。ツボにはまったら、一番怖い。
 ほんの一部を観ただけだが、かなりの迫力だった。 

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 ハビエル・フェルナンデス、ブライアン・ジュベール

 フェルナンデス選手、COIでは、またまた長大なEXナンバーを見せてくれた。このスタミナはどこから来るのか??
 と、いうか、EXで筋トレして競技に臨んでいる?
 いずれにしても、あいかわらずのサービス精神はさすが。

 ジュベールは、よく競技にチャレンジしてくれた。
 COIのナンバー、「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」では、流麗なジュベールを再発見。ゆったりとしたテンポが心地よかった。

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 COIには、JOの出場選手(+ゲスト)以外には、町田樹くんが出場してくれたことも付け加えておきます。

 うわさのシューベルト・即興曲(「継ぐ者」)を、ついに観ることができた。



 それにしても、こうしてディスプレイの写真を見てみると、(一部を除けば)ほとんどTHE ICEのメンバーが終結したような大会だった。
 浅田選手がリラックスして、まったく自然に、あたりまえのように復帰をなしとげることができたのには、実はこのことも幸いしたのかもしれない。


 ・・・・そして、何事も無かったかのように、いつもの戦いが始まる。





 おなじみスポンサー。

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 ジャパンオープン終了後、出口でスタイルバランス2本セットが一人一人に配られました。

 アサヒビールさん、ありがとう!

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 エアウィーヴ、こちらは最近また一枚購入しました。

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 グッズ売り場のスナップ。

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 ゲットしたパンフ等

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 けやき広場で行われていたイベント。

 いつもたいてい何かやっている。

 ブリュセレンシス・ビア・フェスティバル

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 JO終了後、カーニバル・オン・アイスまでの間、食事のため大宮の街へ。


 TVで観た名物喫茶、伯爵邸を目指す。

 噂通り、満席。しかも、TVでやっていた通り、しばらく待ったが、お客さんが腰を据えていて、まったく帰ろうとしない。
 メニューが多く、量もすごいのもその一因。何たって、喫茶店なのに沖縄料理がずらりと揃っている。ナポリタンなんか、エベレスト盛り?

 それほど時間も無かったので、この日は断念。写真だけ。


 伯爵邸 

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 このあたりは、にぎやかな大通りから、昔ながらの飲み屋通りが幾本ものびている。

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 昭和風床屋

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 老舗のキューピーちゃん。
 
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 結局、駅の蕎麦屋へ。

 復刻食堂車カレーというのを食べた。

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 さいたま、次はもちろん、これだ。

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 ナナナ&ゴーちゃん(+あまり関係無いが、ソラカラちゃん)

 これまで買った、フローティング・ペンコレクション。

 ナナナとゴーちゃんは、スケート靴を履いている。

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  ☆    ☆    ☆



 最後になってしまいました。少し早いですが、カンタータのお知らせ。


 今度の日曜日(10月11日、三位一体節後第19日曜日)のカンタータは、

 1年目のBWV48
 コラール・カンタータ(2年目)の、BWV5
 4年目の、BWV56です。


 おなじみ、バスのためのソロ・カンタータ、BWV56の登場です。

 もちろんBWV56もいいですが、全編一瞬のスキもないコラールカンタータの名品、BWV5も今の季節にぴったり。ぜひお聴きになってみてください。


 過去記事は、こちら。↓


 <三位一体節後第19日曜>

    ソロ・カンタータのすすめ(BWV56、5他)





そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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この記事へのコメント

ANNA
2015年10月18日 22:53
Noraさん、こんばんは。
ちょっと乗り遅れてしまいましたが、コメントさせてくださいね。
私にとって忘れられない、記憶に残るプログラムとなりました。
真央ちゃんの「蝶々夫人」、本当に素晴らしかったですね!
エレガントで優雅な滑り、軸の美しさは相変わらずでしたし、情感あふれる演技に
引き込まれました。だけど、もっとほかにも感じたこと…私が一番感じたのは何だった
のかな~というと
「私にとってフィギュアスケートが、全て。私にとっての一番の喜び、幸せです。」
そんな真央ちゃんの言葉が聞こえるような、心の奥からあふれ出すような喜び。
喜びに満ちた演技に、心を奪われたような気がします。
本当に素晴らしかった。真央ちゃん、ありがとう!





2015年10月21日 21:39
 ANNAさん、こんばんは。

 「蝶々夫人」、ほんとうに圧倒的でした。オペラの情感がこんなにも見事に表現されるとは・・・・!
 歴史に残るようなプログラムが、また一つ誕生したような気がします。
 真央さん、おそらく緊張はしていたのでしょうけれど、その演技はまるであらゆる呪縛から解き放たれたかのようで、飄々として、軽やか。自由自在の動き。
 それだけに、音楽と演技の核心がストレートに伝わってきて、あたかもクラシックの超一流の演奏家の演奏を聴くかのようでした。

> 「私にとってフィギュアスケートが、全て。私にとっての一番の喜び、幸せです。」

 ANNAさんのおっしゃる通りですね!
 「蝶々夫人」そのものは悲劇ですが、真央さんが表現していたのは、日本の女性のまっすぐで強い心だったように思います。それに真央さんから放射される純粋な滑る喜びが加わり、観ているわたしたち全員に伝わってきて、みんなが幸せになれたような気がします。
 「蝶々夫人」、これからどこまで進化するのか、楽しみに見守っていきたいと思います。

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