復活節 身近な桜たち

長いお休みもあっという間に終わり。カンタータの暦でもいよいよ春本番!

先週の日曜日(4月5日)が棕櫚の日曜日だったので、
先週の金曜日(4月10日)が聖金曜日、そして今日(4月12日)から3日間が、復活節となります。

長い冬が去りついに春がやってきて、本来でしたらその喜びを炸裂させるお祝いなのですが、世界中でコロナ禍が猛威をふるっている現状ではちょっとそういう気分にはなれない方も多いことと思います。

しかし、自然の営みは普段とまったく変わることなく、美しく、そして力強くくりかえされています。
例え遠くに出かけることができなくても、その息吹は身近ないたるところで感じることができます。
東京では桜のピークは過ぎてしまった観はありますが、これからちょうど新緑が芽吹き出そうという、一年でも最もさわやかな季節を迎えようとしています。
そんな中での復活節、
カンタータは季節の音楽なので、バッハの復活節のカンタータはそのまんま春の音楽、みなさん、せめて春の音楽を楽しみましょう。
春にぴったりの華麗な音楽、柔らかでやさしい音楽、心に染み入るしっとりとした音楽がそろっています。
バッハがわたしたちのために用意してくれた春の野辺で憩いましょう。

春のよろこび~復活節 【復活節(イースター)・カンタータ一覧】(一口コメントつき)

等を参考にして、ぜひお気に入りの1曲を見つけてください。


過去記事はこちら↓

<棕櫚の日曜日>

  旅の終わりとあけの明星・終わりは始まり(BWV1)その1
  春の夜のダンス(BWV1)その2
  大きな大きな物語(BWV182)

<復活節>

  お気に入りアリアその2(BWV134)
  春のよろこび~復活節 【復活節(イースター)・カンタータ一覧】
  お気に入りのアリア・復活節編 踊る双子の兄弟(姉妹?)~BWV134、66
  お気に入りのアリア・復活節編 春はたそがれ~BWV6、42ほか
  お帰りなさい、ファイターズ~日本ハム・東京ドーム初戦(BWV6)
    * コメント部分
  聖金曜日+復活節+マリアのお告げの祝日+「チュウリップの幻術」



「お家時間」を利用して、今後しばらくは、実際にカンタータを聴いて、その聴き所や感想などを、
「カンタータ鑑賞一口コメント」
としてメモしておくことにします。



今年は、以下の3曲を聴きました。


リリングのヘンスラー全集より。


BWV6

2年目、コラールカンタータ年巻完成後の作品。
後期の豊潤で自由闊達な時代の幕開けを告げる記念すべき作品の一つ。

少し前の聖金曜日に上演されたヨハネ受難曲(コラールカンタータ・バージョン)の雰囲気をそのまま引き継ぐような、荘厳だが、春の夕べを思わせる清浄な香気に満ち満ちた大合唱。
それに、
のどかなオーボエのオブリガートが魅惑のアルトアリア、
清々しい風が吹き抜けていくかのようなヴィオロンチェロ・ピッコロのオブリガートが印象的な、ソプラノ歌唱のコラール楽章(のちにシュウープラー・コラール集に編纂)、
等々、充実しきった音楽が続く。


BWV66

カンタータの巨大な山脈の中に、失われたコンチェルトの断片などとともにまるで宝石のようにちりばめられている、バッハの傑作の森・ケーテン時代の誰も知らないもう一つの作品。
その中でも、この後に聴くBWV134とともに、ひときわあざやかに光り輝いている宝石。
春の到来を高らかに告げるかのような、生きる喜びと生命力に満ちあふれた作品。

バッハお得意の「天翔けるモチーフ」が炸裂する、正に春の女神が空を駆け抜けてゆくのを見るかのような冒頭合唱。
やわらかで大らかな弦楽合奏のオブリガートが魅力的なバスアリア。
そして、
もはや夢のように美しい、というより他に表現が見当たらない、天国的長さの、Vnのオブリガート、アルトとテノールによるデュエットアリア!


BWV134

BWV66と並ぶ、
「誰も知らないケーテン時代の大傑作」。

BWV66第5曲デュエットアリアとはまるで双子の兄弟のような、中間の第4曲、Vnがオブリガートのアルトとテノールによるデュエットアリアが白眉!これもまた、天国的長さが圧巻!
バッハのカンタータのアリアの中で、わたしが最も好きなものの一つかもしれない。
対位法的な音の綾が静かに静かにどこまでも広がってゆくかのような、静謐な極まりないBWV66のアリアに対し、
こちらは、はるか遠く未来を見据えながら、春風に中にまっすぐに立つような、どこかヒロイックな情感がたまらない。
そのアリアを、2曲のパスピエ舞曲が取り囲む、という、ちょっと他には無いくらいの明るい曲調。
2番目のパスピエ、デュエットが大合唱を導びく終曲は、春の行進を思わせる壮麗な音楽。
まぶしいくらいに明るく、はじけんばかりの躍動感にあふれたケーテンの音楽こそ、復活節には、ふさわしい!


リリング全集は、正々堂々真っ向勝負の、音楽の基本に立ち返った誠実な歌唱や演奏が本当にすばらしい。
奇を衒うこと無いきちんとした演奏が重なり合うことによって、バッハの対位法の綾も自然に浮き上がってくる。
特に、BWV134のデュエットアリアに聴く、クラウスとワッツの心がこもりきった歌唱、ワルター・フォルフェルトの力と美にあふれるVnはほんとうに見事!



三月中に、自宅や職場の周辺で、あるいは通勤途中に撮りためた、桜を中心とした春の花々たちを。



湯島聖堂

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南池袋公園

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本立寺

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屋上庭園、桜じゃないけど

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春の夕べの校庭

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赤塚大仏

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赤塚植物園

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そして、次の季節へ。

ピンクから緑へのグラデーション。

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