カンタータの山の宝探し・その1

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 カンタータの中に、おなじみの曲を見つけるのも、カンタータ鑑賞の大きな楽しみのひとつです。
しかもそれは、コンチェルトなどに限らず、室内楽曲や器楽曲にまでおよんでいます。
 そして、それらのほとんどは、まったくちがった形で使われていて、新しい魅力に気が付かされることが多いです。

 以下、「カンタータの山の宝探し」ということで、カンタータの山の中に埋もれている、おなじみの曲について、まとめてみました。

 一般のバッハファンの方も、このようなところからでも、カンタータの世界に足を踏み入れていただければ、こんなにうれしいことはないのですけれど。

(なお、以下の記事は、あるHPで、わたしが質問にお答えした投稿をもとに作成しました。
 もちろん完全ではなく、印象深いもの、思いついたものをあげただけです。もし、まちがいや補足すべき点、ご意見等ありましたら、よろしくご指摘ください)


☆ アレッサンドリーニ、コンチェルト・イタリアーノのすばらしいブランデンブルクのCD
  (付録にカンタータに編曲されたバージョン(シンフォニア)も入っている) 

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  *    *    *


Ⅰ 協奏曲等が原曲のカンタータ楽章
  (原曲が存在、または推定可能)



1、BWV29~第1曲・シンフォニア

 原曲は、<無伴奏VnパルティータNo.3>BWV1006のプレリュード。
 さわやかな原曲が、独奏オルガン+管弦楽(トランペット、ティンパニ付き)の華やかな音楽になっています。

2、BWV49~第1曲・シンフォニア

 <チェンバロ協奏曲No.2>BWV1053の第3楽章と同一楽曲。
(原曲は、紛失した<オーボエ?協奏曲>BWV1053a)
 ただし、ここでは、独奏楽器がオルガンになります。

3、BWV52~第1曲・シンフォニア

 <ブランデンブルク協奏曲No.1>BWV1046aの第1楽章と同一楽曲。
 ただし、このaというのがミソで、いつもわたしたちが聴いているのとは多少異なる旧稿が聴けるわけです。

4、BWV110~冒頭合唱

 原曲は、<管弦楽組曲No.4>BWV1069の序曲。
 クリスマスのお祝いの音楽なので、合唱+トランペット、ティンパニも加わって、さらに壮麗さを増しています。

5、BWV120~第4曲・ソプラノアリア

 <VnソナタNo.6>BWV1019の成立過程で、取り除かれてしまった美しいアダージョ楽章があります。(BWV1019a-1)
 あまり聴かれることのない単独曲ながら、知る人ぞ知る名曲です。
 このアリアは、その曲と起源を同じくする、双子の兄弟とも言うべきもので、ソプラノと独奏Vnの織り成す繊細な世界は、Vnソナタ楽章を、さらに発展させたものです。

6、BWV146~第1曲・シンフォニア、第2曲・合唱

 <チェンバロ協奏曲No.1>BWV1052の、それぞれ、第3楽章、第2楽章とほぼ同じ曲。
(原曲は、紛失した<Vn協奏曲>BWV1052a)
 独奏は、やはりオルガン。第2曲には合唱も加わります。
 BWV49等の場合よりも、より原曲のVn協奏曲に近いと言われてます。

7、BWV156~第1曲・シンフォニア

 有名な<チェンバロ協奏曲No.5>BWV1056の第2楽章とほぼ同じ曲。
(原曲は紛失したオーボエ?協奏曲。
 BWV1056の原曲、<Vn協奏曲>BWV1056aの第2楽章は本来はちがう曲でした。
 つまり、BWV1056は異なる2曲を合体させたものです)
 独奏はオーボエになってます。
 バッハのラルゴとして有名で、単独でも演奏されますね。
 
8、BWV169~第1曲・シンフォニア、第5曲・アルトアリア

 BWV49と同じく、<チェンバロ協奏曲No.2>BWV1053のそれぞれ第1楽章、第2楽章とほぼ同じ曲。
(原曲は、紛失した<オーボエ?協奏曲>BWV1053a)
 第1曲の独奏はオルガン、そのかわり、3本のオーボエが伴奏に加わってます。
 第5曲は、アルト+オブリガートオルガンがチェンバロのかわりです。
 BWV49とこの曲で、BWV1053が全曲そろうことになりますね。 

9、BWV174~第1曲・シンフォニア

 <ブランデンブルグ協奏曲No.3>BWV1048の第1楽章が原曲。
 2本のホルンと3本のオーボエが加わって、さらに豊かな音楽になってます。

10、BWV188~第1曲・シンフォニア

 BWV146と同じく、<チェンバロ協奏曲No.1>BWV1052の第1楽章と同一楽曲。
(この曲の場合、伝承が完全でないため、代用です。
 原曲は、紛失した<Vn協奏曲>BWV1052a)
 独奏はオルガン。 
 BWV146とこの曲で、BWV1052が全曲そろいます。


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 以上、まとめるにあたっての、特定の出典はありません。
 メモや記憶をたよりに書き出したものを、一応「バッハ事典」(東京書籍刊)で確認しました。
 さらなる詳細は、解説書等をごらんになってください。


                                                 (つづく)
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