2つの「13管楽器」+銀河鉄道&まどさんの詩、海を渡る~2月のアルバム・2

 恒例、2月のアルバム。つづきです。 



 2月21日



 「モーツァルトとR.シュトラウス」 at 東京藝術大学奏楽堂

    R.シュトラウス 13管楽器のためのセレナード Op.7

    モーツァルト 13管楽器のためのセレナード(セレナード第10番) 「グランパルティータ」 KV361ほか

        金昌国指揮、東京藝術大学器楽科(管打楽科)教員・学生メンバー      


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 先日、Nackyさんから、伝統ある東京藝大カンタータクラブの演奏会に関するコメントをいただきましたが、
 わたしもちょうど、(カンタータとは関係ないですが)東京藝大関係の演奏会に行きました。

 「グランパルティータ」は、モーツァルトの中ではめずらしく好きな曲の一つですが、楽器編成上、コンサートではなかなか聴く機会がなく、貴重なチャンス。
 当然ながら、実に美しい音楽+演奏でした。
 だけど・・・・、
 いくらなんでも、長すぎる!
 いつ果てるともなく延々と続く、やわらかな管楽器のハーモニー。元祖「天国的な長さ」と言っていいのでは。
 これは、じっと座って聴く音楽ではないな。文字通り夢見ごこち、というか、すっかりほんとに夢を見てしまった。
 やっと終わった、と思ったら、アンコールでさらに二つの楽章をそのままくりかえしてくださいました。うれしいんだか何だか・・・・。

 実は、もう一方のプログラム、R.シュトラウスのセレナードがお目当てでした。
 シュトラウスの管楽器のための音楽と言ったら、何と行っても、最晩年の2曲の「ソナチネ」が、この世のものならぬ美しさを全編にたたえた神品ですが、このセレナードは、18歳の時の、ほとんどデビュー作といってよい意欲作。
 「13管楽器」からもわかるように、もちろんモーツァルトへのオマージュです。
 (編成は同一ではない。モーツァルトの方は、コントラバスも含まれていた)
 これはこれで、なかなか豪華かつ流麗ですてきな音楽。演奏も生き生きとしていた。

 シュトラウス、ほんとうに、モーツァルトが好きだったんだな。
 モーツァルトへの憧れからスタートして、2つの悲惨な大戦をはさんだ80年を超える長い長い年月の果てに、ようやくモーツァルトの影に追いついて、そして亡くなりました。

 いろいろと問題のある人かもしれないけれど、わたしは、彼の音楽が大好きだ。


▽ 旧奏楽堂

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 会場が奏楽堂というので、
 何度か行ったことのある
 ←こちら(旧奏楽堂)
 かと思ったら、ちがっていた。

 危ない、危ない。



 










▽ 大学構内に、こんなにりっぱな「新」奏楽堂があった。
  上記旧奏楽堂は歴史的建物だが、こちらは、最新設備付の巨大ホール。

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左、藝大音楽学部構内にあった、ベートーヴェンの銅像

帰る前に、また美術学部構内にある藝大アートプラザへ立ち寄った。
  ここには、その辺の本屋ではなかなか入手できない、音楽&美術関係の本が多い。
  また、大作曲家ガチャガチャをするのが楽しみ。
  前回のベートーヴェンに続いて、今回は、チャイコフスキー。(ものすごく憂鬱そう・・・・)
  なかなか、バッハは出てこないな。

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  ☆    ☆    ☆



 日本発☆子どもの本、海を渡る at 国際子ども図書館 3階 本のミュージアム

        ~9月5日(日)まで。


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 世界中で読まれている、日本の児童文学に関する展示。

 いやいやえん、くまの子ウーフ、スーホの白い馬、ながいながいぺんぎんのはなし、
 そして、椋鳩十の動物ものや、「誰も知らない小さな国」、などなど、
 見知らぬ文字&装丁の、なつかしい作品たち。
 すっかり忘れかけていた愛すべき作品たちと、こんな形で思いがけず再会できて、うれしかった。

 100歳を超えていまだ現役のまど・みちおさんの詩(美智子さまの英訳絵本、ほか)が、世界中で親しまれているのは、大きな誇り。

 また、「銀河鉄道の夜」につけられた挿絵が、国によってまったくイメージが異なり、中には、なにゆえにこれが銀河鉄道?とか、いったいどこ走ってるんじゃ、とか、思わず突っ込みを入れたくなるのもあって、とてもおもしろかった。


▽ なぜかティー・カップ(受け皿付)を持ち、思いっきりくつろぐ桃太郎。
  (もらった絵葉書から)

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 壮麗な洋風建築の子ども図書館。
 100年以上前の明治の名建築、元帝国図書館を、近代的に改修して再利用しています。
 「子ども図書館」という名称のイメージからすると、ちょっとすごすぎ。

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 この展示会は、9月5日(日)まで開催。
 上野散策の折には、建物見学と併せて、ぜひ。



 この日は、この国際子ども図書館をはじめ、上野公園周辺の建築物を中心に散策。

 くわしい記事は、あらためて奥の院に書きます。



  ☆    ☆    ☆


 
 東武デパート 大鹿児島展恒例のライブ


 今年は、喜界島から、永(ながい)志保さんが参加。

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 写真右は、奄美の伝統的な太鼓。
 三線もそうですが、奄美独特のもの。
 これは馬の皮張り、とのことで、近くで見ると、表面につやつやした毛が!

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 大鹿児島展のグルメ記事は、あらためて奥の院に書きます。



そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

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この記事へのコメント

Nacky
2010年03月09日 00:25
Noraさま
、、、、、のことですから、奏楽堂にはよく足を運ばれているものと
お察ししておりました。
私は奏楽堂のオルガンが大好きで、アップしていただいたお写真と
まったく同じアングルのものを携帯の壁紙にしております。(笑
でも、大作曲家ガチャは知りませんでした。
私なら、きっとバッハがゲットできるまで、財布のお金を使い果たして
しまうでしょうね。
そういえば、高校時代に、某Sトリー社のウイスキーを買うと、
楽聖グラスがもれなくついてくるということで、TVでコマーシャルを
しておりましたが、当時はクラシック系音楽に全く関心がなかった
ものですから、その1つに、勿論バッハのグラスが含まれて
いたことを思い起こすと悔やまれてなりません。(泣笑

それから、オルガンついでで恐縮ですが、以前、書いて下さった
カザルスホールがいよいよ閉館月を迎え、11日と13日、聴き納めに
行って参ります。
かげっち
2010年03月09日 12:58
おそらくグランパルティータはコンサートホールで真剣に聴くものではなく、宴会を延々と続けながらBGMとして演奏「させる」ディベルティメントなのでしょう。ゆっくり飲み食い語るためには十分な長さが必要なのかと。この曲、気の合った仲間とやっているぶんにはなかなか楽しいですよちなみに13人目はコントラバスでしたか、コントラファゴットでしたか?(13管と呼ぶためには後者でなければなりませんが)

R.シュトラウスとか、リムスキー・コルサコフとか、グリンカとか、意外な人が若い時代の習作に木管の曲を書いていることがありますね。私はつい奏者の立場になってしまい冷静に聴けないのですが、もう一つの13管は聴いて楽しかったですか?
2010年03月12日 01:43
 Nackyさん、こんばんは。
 旧奏楽堂には行ったことがあるのですが、恥ずかしながら、大学内の奏楽堂の方は初めてで、あぶなくまちがえるところでした。
 オルガンも含めて、すごくりっぱなホールで、びっくりしてしまいました。

 楽聖ガチャは、奏楽堂のある音楽学部とは道をはさんで反対側の、美術学部のアートプラザにあります。
 今、深刻な顔をしたベートーヴェンとチャイコフスキーが仲良く並んでいる状況で、いつになったら、バッハがゲットできることやら。
 楽聖グラスをググッてみたら、いまだにヤフーオークションに出品されているようで、思わず笑ってしまいました。
 楽聖グッズでは、やはり、去年のラ・フォル・ジュルネで、バッハ・キューピーをゲットしそこなったことが、痛恨の極みです。

 カザルス・ホール、いよいよラスト・スパートですね。
 13日のプログラムは半端じゃないですね。気を失わないようにご注意ください。
2010年03月12日 01:56
 かげっちさん、こんばんは。
 13人目は、記事にも書いたように、コントラバスでした。現在はコントラバスでやることが多いみたいですね。
 シュトラウスの13管楽器は、もちろんモーツァルトの13管楽器や、自身の晩年のソナチネなどとは次元がちがう作品ですが、なかなか美しく、充実した作品でした。
 記事にも書きましたが、これは、他の作曲家のように、単なる管楽器の習作、というのではなくて、完全に、モーツァルトへの憧れ、モーツァルトへの道を歩み始めるスタート宣言みたいなものだと思います。
2010年03月15日 08:37
Noraさん
お久しぶりです。
久々のコメントが大作曲家ガチャガチャについて、と言うのも気が引けますが、ガチャガチャ大好き人間としては見逃せない記事でした(笑)。
最近まで、私が勤めていた博物館には「日本国宝ガチャガチャ」なるものがあります。縄文・弥生時代の国宝フィギュアです。
他にもたくさん商品があるのに、一番人気はこれです!
上野の国立博物館にも同じものがありますから、Noraさんは、もうご存知かもしれませんね。
作曲家のガチャガチャに挑戦するために、次回東京に行く時には藝大アートプラザを予定しておくつもりです。音楽&美術関係の書籍がそろっていると言うのも大きな魅力です。果たしてどこまで誘惑に勝てるか。
帰りはリュックサック背負っての買い出しスタイルになるやもしれません。
楽しみなような、怖いような。
かげっち
2010年03月15日 12:53
ほんとだ、読み落としていました<コントラバス

コントラファゴットよりもお行儀の良い響きになるのは事実ですが、不器用なコントラファゴットのほうが木管アンサンブルらしい様式感はあるかもしれません、私はそのほうが好きです。

それにしても、R.シュトラウスがモーツァルトへのオマージュを書くにあたり、なぜこの編成を選んだのか、知りたいものです。単にグラン・パルティータという曲自体が好きだったのか?指揮者なしに演奏できる極限の編成とも言える13パート、という数字にこだわりがあったのか?正直に言うとフルートは2本も必要ないような気がします。いっそピッコロかトランペットを1本入れるとか、クラリネットを1本増やすとか?吹いている側でも「ちょっとだけ無理があるな」と感じる、ぎりぎりの編成ではあります。
2010年03月16日 01:20
 aostaさん、こんばんは。
 大作曲家ガチャは、8人の作曲家につき、ブロンズと石膏の2種類づつで計16種類。それにもう1種類「シークレット」というのがあるのですが、これが誰かはいまだにわかりません。
 いっそのこと、中に入ってるのを全部大人買いしてやろうかとも思ったのですが、かえって大人気ないので踏みとどまりました。
 藝大アートプラザは、それほど広い施設ではないので、もしおでかけになるなら、近くの子ども図書館や旧奏楽堂なども、併せて見学するとよいかもしれません。

 国宝フィギュアなどもそうだと思いますが、最近の美術館や博物館等の、展覧会のノベルティグッズの充実ぶりはすごいですね。
 ほんとうにどれも欲しくなって、迷ってしまいます。
 新しく記事にした等伯展でも、思わず絵に登場する猿(テナガザル)のぬいぐるみを買ってしまいました。家に帰ってからどうしたものか、と困るのですが、しばらくCDの紹介でもさせようと思います。
2010年03月16日 01:40
> コントラファゴットよりもお行儀の良い響き

 コントラバスはもっぱらベース的な役割を担うためか、一つだけ弦楽器だからと言って、特に浮き上がって聞こえるということは無かったように思いました。

 モーツァルトの頃の機会音楽となると、まだ、作曲家の理想(音色)上の選択よりも、実際に演奏する楽団の事情等の方が優先されたのでしょうね。
 シュトラウスの頃は、もちろんもっと芸術的な理由から楽器編成を決定するのが一般的だったかもしれませんが、なんと言ってもまだ10代の駆け出しの頃ですから、演奏上の制約があったかもしれません。
 ただ、しつこいようですが、「13管楽器」にしたのは、やはりモーツァルトを意識してのものだと思います。
 シュトラウスは、晩年管楽器の曲ばかり書いていたことからもわかるように、管楽器が大好きで、オペラを除けば、モーツァルト=グランパルティータ、だったのではないでしょうか。
 根拠はありません。わたしの思い込みです。
かげっち
2010年03月16日 12:38
ちょっと気になったので調べてみたら、やはり私の記憶は錯綜していました。この時期、シュトラウスは13管楽器のためのセレナード(上記)と組曲(Op.4)をそれぞれ書いているのですね。私は組曲のほうをセレナードと勘違いしていました。彼が18歳でビューローに師事するようになり、本格的に作品を出版できるようになった時代ですから、出版楽譜の売れ行きを考えて編成を決めなければ、出版社も契約してくれなかったのかもしれません。その意味では、ビューローなり出版社なりが「それはいい、Mozartの向こうを張って13管でいこうじゃないか!」と言った可能性もあるでしょう(笑)
コントラファゴットを室内楽で吹くのは難しいので(浮いてしまう)コントラバスの演奏より、はるかに希少価値です。シュトラウスはチューバでも可と書いていますが、たぶんもっと浮いてしまうでしょう(音量大きすぎ)。

それにつけても作曲家ガチャ2わたしもほしいぞ(笑)

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