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zoom RSS 最近聴いたCD・今年も夏のブルックナー!【三位一体節後8】

<<   作成日時 : 2012/07/29 20:41   >>

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 おそくなりましたが、今日(7月29日)は、三位一体節後第8日曜日。

  
 カンタータは、

 おそらく初期作を改変した、BWV136
 第2年巻のコラール・カンタータ、BWV178
 後期のBWV45

 の3曲です。


 過去記事は、こちら。↓


 <三位一体節後第8日曜>

    三位一体節後第8日曜(BWV45他)
    真夏の幻影、あるいは「夏の夜のオペラ」(BWV45、168)



 毎週、夏らしいカンタータが次々と登場していますが、
 夏と言えば、やはりブルックナー、今年も夏にぴったりの演奏との出会いがありました。



 ブルックナー 交響曲第2番

  トーマス・ダウスゴー指揮、スウェーデン室内O


画像



 これはすごい!

 まさに、夏にぴったりのブルックナー!
 今回は、東北をはるかに飛び越えて、北欧だっ!


 以前、少人数の室内楽的なオケで、極めて純度の高いブルックナー3番初稿の演奏を実現した山響のCDをご紹介しましたが、こちらは、クレジット通りのほんとの室内楽団で、さらに純度の高い、透明感あふれる演奏を繰りひろげている。

 山響の演奏は、ブルックナーの書いた音符そのまんまを誠実に演奏した、ある意味結晶化したようなきっちりとした演奏だったが、
 こちらは、驚くような即興性にあふれ、まるで一気に吹き抜ける透き通った風そのものみたいな演奏。


 2番のアダージョは、昔から、高原のさわやかな風に例えられることが多いようだが、こんなにも「風」を感じられる演奏は、これまで聴いたことがない。

 正にすずやかな風のような弦、風にきらめく光のように、きらきらと明滅する管。

 特にそのアダージョのクライマックス、管のコラール風メロディが展開されて盛り上がってゆくのに対位して、延々と弦のパッセージが続くところなど、ジャズの即興演奏をさえ思わせる。
 正に自由自在で、浮遊感満点。
 この対位旋律は、いくら少人数とは言え複数の奏者によって演奏されているはずなのだが、この一体感はどういうことなのか。
 こんなにも気ままなのに、こんなにもぴったりと合っている。
 しかも、すべての音にはありったけの気持ちが込められ、少人数とは言え、重低音はしっかりと積み上げられているので、雄大な迫力にも決して不足していない。
 というか、クライマックスでこんなにも広々とした風景が広がる演奏も、それほど無かった気がする。

 このようなやりかたを、あの3番アダージョにも適用されたら、失神ものかもしれない。


 このダウスゴーさん、自身も作曲家で、いかにも作曲家らしく、曲によっていろいろと考え抜いた、斬新な演奏を立て続けにリリースしている人らしい。
 本CDは、その姿勢がとんでもなく良い方向に作用した演奏と言えるのでは。
 そして、単に「風変り」なだけではなく、何よりも音楽への情熱が感じられるところが良い。
 シベリウス他の北欧音楽等もたくさんリリースしているようだ。
 
 今後も要注目!



 ブルックナー 交響曲第9番・フィナーレ補筆完成版付

 (ニコラ・サマーレ、ジョン・アラン・フィリップス、ベンヤミン=グンナー・コールス、ジュゼッペ・マッツーカ
  による補筆完成版)

  サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィル  


画像



 ベルリンフィルのブルックナーは意外なおもしろさがあって、
 カラヤンの絢爛絵巻みたいな全集もよかったし、
 ムーティーの4番なども、まずオケの高い機能性がある上に、演奏に精魂込め過ぎたあまり、トレモロなどまるで男性合唱のように響いていて、とんでもなくすごかった。

 今回のラトルの演奏も、同様にトレモロがほとんど人間の肉声、しかもとてつもない大合唱みたいに聞こえる他、ところどころちょっと考えられないような響きが続出し、本当に楽しめた。

 という感じで、演奏自体はなかなかなのだが、
 フィナーレの「最終決定稿」というのがまったくおもしろくない。
 
 この最終決定稿、一言で言うと、ブルックナーが実際に書いた、またはプランとして明確に語った以外の部分を極限まで削除し、(その意味で、「最終決定稿」なのだろう)
 それに、わたしが以前書いた通りのヘルゴラントのコーダそっくりのコーダをつけた、というもの。

 余分なものを極力排除する姿勢は、学術的には正解なのだろうが、そのために、作品としては、全体的にいかにもとってつけたようなツギハギ感がぬぐえず、まったくファンタジーの欠如したものになってしまっている。

 SPCM版がらみの補完版CDでは、ここにいたるまでに、その都度何度もリリースされてきた、たくさんの余分なものを含んだ版の方がはるかにおもしろく、
 これだったら、キャラガンの「作曲バージョン」の方がずっと魅力的。
 また、アーノンクール盤みたいに、実際にブルックナーが書いた楽譜だけを、細切れの状態でもそのまま演奏したものの方が、はるかにブルックナーの書いた音楽の途方もないすさまじさが伝わってきて、想像力も刺激される。

 初めて終楽章の音楽に触れる方にとっては、もちろん演奏もすばらしく、とにかくブルックナーが実際に書いた音楽がほとんどなので、こんなにすごい音楽をこんなに書いていたのか、と、それなりに感慨深いとは思うけれど。   



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