恒例、早春の舞楽+お栄さんと妖怪退治、2つの魅惑の江戸絵画展~冬のアルバム2【復活節前第7日曜日】

 3月2日は、復活節前第7日曜日。

 マリアの祝日等と並び、バッハのカンタータの最高峰がずらりと並ぶ祭日です。


 2年目、第2年巻(コラールカンタータ年巻)の到達点、BWV127

 あまりにも美しすぎるアリアを有する後期の雄大な名作、BWV159

 その他、バッハのトマスカントル就活作品、BWV22、23もさすがに気合が入っている!


 もはや多くは語りません。

 どのカンタータを聴いても、バッハのカンタータの神髄をかみしめることができます。

 記事はたくさんあります。ご参照のうえ、心の一曲をお探しください。


 <復活節前第7日曜日>

    お気に入りのアリアその3(BWV159)~夕映えのR.シュトラウス
    最後の旅・真の人にして・・・・ ~五旬節(BWV127、159)その1
    大いなる壁画・コラールカンタータの神髄~五旬節(BWV127、159)その2
    ガーディナーの挑戦・再び~五旬節(BWV127、159)その3
    カンタータの祭典!!マリアの潔めの祝日&五旬節
    雪のエストミヒ
    第3の男、ライプティヒに赴任する~たまには曲目解説(BWV22、23)
    カンタータの名演を視聴してみましょう2 今回は曲目解説付!~BWV159
    ミニミニ受難曲を聴いてみましょう~カンタータ名曲名盤聴き比べ・BWV127



 この後、明けの明星BWV1のお告げの祝日、そして復活節までの間、バッハの(ライプツィヒの)カンタータはお休みとなります。



 今日は、冬のアルバムの続き。



 平成26年2月22日(土)


 第七十四回雅楽公演

 甘州、還城楽、胡飲酒、陪臚

 宮内庁式部職楽部

  @ 国立劇場大劇場


画像



 梅の花が開く頃に開催される、宮内庁式部職楽部による国立劇場の雅楽公演、

 ホールでの雅楽はちょっと苦手なのですが(集中できそうでいて、あまりの心地良さにしばしば意識を失ってしまう)、今年は大定番舞楽名曲集のようなプログラム、せっかくの機会なので行ってまいりました。

 宮内庁式部職楽部、2011年、2012年と続けて観た、雅楽界のロ短調ミサ曲ともいうべき幻の超大作「蘇合香」の時は、曲が曲だけに、ベテランの舞人中心だったように思えたが、今回は若くフレッシュな舞人(比較的、ということ)が多いように見えた。熟練の妙技というよりは清新な覇気に富んでいたような気がする。
 特に、還城楽など、これまで生や映像で何度か観たが、リズミカルな音楽を表現力いっぱいに体現していて、これまで見た中で最も生き生きとして鮮烈だった。

 演奏も、精緻な美しいもので、それを細部の微妙なからみまで聴きとれる。この点はホールならでは。


 各曲の詳細、感想等は、あらためて奥の院に書くつもり。 



 隣接する伝統芸能情報館で、興味深い展覧会をやっていた。


 企画展示 収蔵資料展 「錦絵にみる江戸から明治の芝居小屋の賑わい」

  ~5月26日(月)まで 


画像



 お江戸の芝居小屋の賑わいがそのまま伝わってくるような、さまざまな工夫やアイディアをこらした楽しい錦絵が大集合。
 どの絵もめちゃくちゃ楽しそうだが、国立劇場の伝統的な舞台の近くでこれらの展示を観ると、その名残がしっかりと現代の東京にまで息づいていることが改めて感じられる。



 さて、先日ロシア料理を食べに新宿に行った(この前のソチ冬季五輪応援記事参照)後、寄った展覧会。


 2月11日(火・祝)


 葛飾応為 吉原格子先之図 -光と影の美

  @ 太田記念美術館


画像



画像
画像



 北斎の娘、葛飾応為ことお栄さんの代表作、「吉原格子先之図」を中心にした展覧会。

 お栄さんの「吉原格子先之図」にちなみ、光と影、光線の表現や洋風手法にこだわった作品(作者はいろいろ)、女性の生活にスポットを当てた作品が並んでいて、全体的にも見応えがあった。
 何より、杉浦日向子さんの「百日紅」の世界にどっぷりと浸かることができて、うれしかった。

 「吉原格子先之図」は以前観たことがあったが、「女重宝記」を観られてよかった。開かれていた以外のページも、たくさんの写真パネルで展示してくれていたが、どれもこれも美しく、すばらしかった。これは全部のページを観てみたい。基本的には北斎そっくりの絵でものすごくうまいのだが、女性の何気ない表情やしぐさ、佇まいなどは、人物を描くとうますぎてどうしてもどぎつくなってしまいがちな北斎よりも、ずっと自然で柔らか。

 ていねいな説明と、北斎とお栄さんの暮らしている様子を描いたパネル展示は、「百日紅」のまんがそのもの。

 それにしても、消息不明になってしまったというお栄さん、どこに行ってしまったんだろうか。


 その他、お江戸(&明治初期)の夜のあやしい世界に遊ぶ。

 トーハクで観て心奪われた小林清親とその一門、歌川豊春の不思議な絵などなど。
 北斎の弟子、海をこよなく愛した(と思われる)昇亭北寿の海シリーズもよかった。


 明治もだいぶたってからの小林清親に対し、お栄さんは、お江戸の時代。
 まごうことなき天才。最晩年の画凶老人といっしょに絵の世界にいると、こうなるのだろう。


画像




 一方、こちらは、お父さんの北斎も関係する展覧会。


 一番インパクトがあった、楠木正成の怨霊がのった七首の牛。

 本来恐ろしいはずなのだが・・・・。

画像



 国立公文書館連続企画展第5回

 妖怪退治伝

  @ 国立公文書館 すでに終了


画像



 平日の昼休みを利用し、駆け込みで行ったが、間に合ってよかった。
 妖怪退治等でおなじみの7人の豪傑?をセレクト、お江戸の絵入り本を中心に、詳しい説明付の展示。

 国芳や北斎の濃い~挿絵の物も。

 こっちも、展示されているページ以外もみんな見てみたいと思った。

 こんな美術的にもすぐれた本が日常的に売られ、身近な娯楽として親しまれていた江戸って・・・・。


 こちらは「日本開闢由来記」の国芳の挿絵。精緻極まりない。スサノオの命から。

画像



 「源氏一統志」の北斎の挿絵。

 妖怪退治の専門家、頼光&四天王の土蜘蛛退治。
 以前トーハクで観た鎌倉時代の「土蜘蛛草紙絵巻」を記事にしたが、そのゆるさとはえらいちがい。

画像



 馬琴の「椿説弓張月」。源為朝。

画像



 時代は飛んで、南北朝時代の大森彦七

 この鬼女も、楠木正成。

 上の絵本と月岡芳年の絵(写真展示)の差がすごい。

画像
画像



 その他、妖怪、魑魅魍魎の類がうじゃうじゃ、妖怪ファンとしてはたまらない、見ごたえある展覧会でした。

 しかも、本物が見られる、というところがすごい。



▽ お堀の向こうに見え隠れする名建築、宮内庁書陵部。

画像




画像




そのほかの「記事目次」

「全体記事目次」

カンタータ日記・奥の院

浅田真央さん情報・最新版

宮沢賢治記事目次

カンタータ日記・大阪モダン建築図鑑

画像





この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

過去ログ

テーマ別記事