嘉手苅林昌の世界他、竹中労プロデュースアルバム全10枚+仲田まさえさん最新盤【三位一体節後10】

 今度の日曜日(8月9日、三位一体節後第10日曜日)のカンタータは、

 第1年巻、ロ短調ミサの原曲のBWV46
 第2年巻、コラールカンタータのBWV101
 後期、小ミサ曲原曲のBWV102
 の3曲。

 第1年巻BWV46は、先週に続く、夏のカンタータのクライマックス。
 そのBWV46をはじめ、バッハが生涯を通じてミサ曲等へ再利用した楽章を含む名曲がそろっています。


 過去記事は、こちら。↓  


 <三位一体節後第10日曜>

    バッハの源流への旅・その7~聖週間・幻のエレミヤ哀歌(BWV46)
    ミサ曲・かけがえのないアルバム、原曲集中のミステリー(BWV46、102他)
    コラールカンタータの諸相(後編)+魅惑のミサ原曲カンタータ( BWV101、102)



 CDの感想、今回は、魂の島唄アルバム編。



 まずは、昨年リリースされたすごいシリーズから。

 ちょっと遅くなってしまいましたが。



 嘉手苅林昌の世界・島々のうたほか、竹中労プロデュースオリジナルアルバム (全10枚)

  録音:1974~6年 全作品リマスタリング:久保田麻琴



 嘉手苅林昌の世界


 第1章 語やびら島うた 彈 

  「琉球フェスティバル“語やびら島うた”」ライブ(1974年8月28日 @ 大阪フェスティヴァル・ホール)

 貴重な壮年期の林昌さんのライブ・アルバム。

 第2章

  コザ料亭の座敷でのパフォーマンス(1974年10月)

 果てしなく疾走を続けるビート。飛びぬけてリズミカルなのはもちろんのこと、陶然となるほどメロディアス。
 それにのって流れる林昌さんのヴォーカルは、飄々として変幻自在。正に、風にのって大空を流れゆく雲の如し。歌声も、晩年よりずっと美しく、力強い。
 ハチャメチャなまでに明るく炸裂するお囃子や鳴り物も、楽しいだけではなく、どこまでも音楽的。
 ほとんどCD1枚分、そのままの勢いで魂の疾走が続く。
 ロック。しかも、すさまじいロック。
 すべてのロックファンに聴いてほしい。この1枚だけでも、聴いてほしい。

 第3章

 上の続き。
 一転して、比較的晩年のイメージに近い、しっとりとして、どこまでも美しい下千鳥から始まる。
 しかし音楽が大きい。そして強い。
 七色の声が、心に突き刺さる。

 第4章

  スタジオ録音の名曲集。(1975年3月 @ 赤坂のコロムビア・スタジオ)
  誠仁さんたちとの競演。


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 島々のうた


 原則的に、林昌さん以外のメンバーを中心としたシリーズ。


 第1章 語やびら島うた 響

  上記「琉球フェスティバル“語やびら島うた”」ライブの、林昌さん以外の唄者による演奏。
  (1974年8月28日 @ 大阪フェスティヴァル・ホール)

 第2章

  錚々たるメンバーの決定的名演による島唄名曲集。

 第3章

  三線フィーチャリング名演集。

 第4章

  同上。誠仁さんの三線プレイ炸裂!


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 1975年8月15日 熱狂の日比谷野音


 Vol.1: 戦場の哀れ

 Vol.2: 望郷・ふるさとを想う


 この10枚組セットの中で、一般的に一番の目玉とされているCDがこれ。
 戦後70年ということもあるし、真っ先にこれを挙げるのが筋だとも思うが、個人的には、上記「瓢」のコザの座敷でのパフォーマンスの方が、真実の音楽として突き刺さってくる 。

 ただ、このライブにおいて、林昌さんはじめ、出演している人たちの多くが、やはり「真実」の歌を歌っていることに変わりは無い。
 何かの目論見があるわけでもなく、寄り集まって勢い付いているわけでもなく、決して他人の言葉にまどわされず、ただただ心からの歌を歌っている。

 このライブは、戦後30周年の年のもの。
 今年は戦後70周年、さらにこのライブから40年と言う長い長い年月が経過したわけだ。
 今はもう林昌さんもいなくなってしまった。
 戦争から70年、このライブから40年。
 何かが変わったのか。それとも変わっていないのか。


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 全10作品購入特典プレゼント

 ミニ写真集「琉球’74-’75 花-pana-」

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 思い出のCD・林昌さんの名盤等(わたしの愛聴盤)


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 お次に島唄つながりで、つい先日圧倒的なライブを聴いたばかりの仲田まさえさんのCDも、ご紹介しておきます。



 まさえ自慢のウチナーソングス

   仲田まさえ


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 仲田まさえさんが昨年、満を持してリリースした、ど真ん中島唄集。

 民謡からポップスまで、誰もが知っている島唄の名曲中の名曲を、現在最も沖縄らしく、そして最も美しい「特別」な声で堪能することができます。
 先月のライブは、大部分がこのアルバムから選曲されていた。
 やはり目の目で聴く生の歌声にはかなわないが、初夏の風のように透明でさわやかな声、胸に迫る情感は十分に伝わってくる。

 最後に収録された、まさえさんのおばあちゃんである沖縄芝居の第1人者、仲田幸子にさん捧げる歌、「おばあちゃんの花」も心にしみる。

 捧げる、といっても、仲田幸子さんは、今も元気いっぱい、現役。
 まさえさんは、三代目として、舞台に出演してらっしゃいます。



 次は、まさえさんも参加しているユニット、

 DL SASA with THE ISLANDERSによる”○○んちゅ”シリーズ。


 DJ SASAさんによるアレンジは、とても親しみやすい上に、原曲の雰囲気を損なわない丁寧なアレンジで、とても好感が持てる。
 総じて沖縄というよりもレゲエ等の南米テイストのアレンジが基調だが、そこに三線等の楽器やお囃子(異業種ゲストお囃子システム(I.G.O.S)、そして沖縄の歌姫たちの「歌」が加わると、どんな歌でも沖縄音楽以外の何物でもなくなる。
 ただ「沖縄っぽく」しただけのやっつけ仕事ではなく、あたたかくおおらかな沖縄ならではの温もりが伝わってくるところがよい。

 まさえさんはそれぞれのアルバムにつき2~3曲の参加だが、思いもしなかった歌をまさえさんの歌声で聴くことができるのがうれしい。
 「ジブリんちゅ」に収録されている「やさしさに包まれて」など、感涙もの。


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 「美らソンちゅ」は、島唄ではない歌を「島唄」として録音し続けてきたこのシリーズで、初めて島唄そのものを真向から取り上げたアルバム。

 ここにいたってアレンジは、最大限にジャマイカのリズムを強調したものになり(レゲエはもちろん、スカ、ロックステディも)、ほとんどラテンそのものとなっている。
 まさえさんが歌う冒頭の「島人ぬ宝」など、ついに三線さえ排除してしまっているが、まさえさんの歌声とお囃子だけで、まごうことなき「島唄」となっている。
 まさえさんの担当は、もう1曲、ディアマンテスの「片手に三線を」。
 バリバリのレゲエアレンジだが、これも「島唄」。


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